更新日:2024.7.21/公開日:2017.12.27
こちらのコンテンツは、院長の豊福一朋が自身のこれまでの研究ならびに経験、関連書籍、学術報告などをもとに独自に作成したものです。将来において当院における治療方法、治療後の処置、使用機器、治療の流れなどについて内容が変更となる可能性があります。院長の経歴はこちらをご覧ください。
1.ヒアルロン酸注入治療とは
ヒアルロン酸注入はエイジングケアにはかかせない治療です。
しわやたるみ、加齢による顔のボリューム減少の改善、小じわの改善、フェイスラインやあごの形成、唇のボリュームアップといった目的で使います。
ヒアルロン酸注入を良い点は、1回の治療ですぐに効果が実感できる点です。仕上がりが自然なので、他人が気付かれることなく、「この人、なんか最近若くなったな」と思われるのは最大の利点です。
ヒアルロン酸注入治療は、人工的につくったヒアルロン酸を皮下に注入します。このヒアルロン酸は私たちのからだの構成成分でもあります。
ヒアルロン酸は皮膚の真皮層では細胞の間に存在してある基質として存在しています。その役割は水分を蓄える、皮膚のハリや弾力性を保つ働きです。また皮膚の保湿に重要な役割をもっています。
このようにそもそも我々のからだに存在するヒアルロン酸は注入されたあとに、徐々に分解されてなくなっていきます。「自然になくなっていく」ということはとても重要なことです。なくなっていくから体にとって優しく、安全であると言えます。
これからヒアルロン酸注入によるエイジングケアについてお話しします。しわやたるみなどの改善になぜ効果的なのか、どのように使うかを皮膚科専門医がくわしくご説明します。
2.ヒアルロン酸注入がよく効く症状
山手皮膚科クリニックでは顔のエイジングケアにヒアルロン酸注入をおこなっています。以下のような症状は早い人では30歳代から出現します。これらがエイジング(加齢)の初期症状です。40歳以上では多くの方に1つ以上の症状があるのではないでしょうか。
- おでこの丸みがなくなり平らになってきた
- こめかみがくぼんできた
- 上まぶたが重くなり、目が小さくなってきた
- ほうれい線が気になる
- 頬が下がってきている
- 頬が痩せてきて影ができている
- マリオネットラインが気になる
3.顔の輪郭の変化と老化の原因
エイジングケアでのヒアルロン酸注入で、加齢によって起こるさまざまな現象、顔のたるみ、顔の輪郭の変化を修正できます。顔を若返らせることができます。
顔のたるみ、顔の輪郭の変化はどのようにして起こるのでしょうか。
顔の皮膚とその下の構造は下の図のように、骨、筋肉・SMAS、皮下脂肪、真皮、表皮の5層からなります。これが同時多発的に劣化することで、顔にはたるみが生じ、顔の輪郭が変化します。
顔にはたるみや輪郭を修正するために、どこの劣化部位を治療するかを見極めることが結果を左右します。これは医師の経験と技量がものを言います。写真、外観、皮膚や骨の状況を総合的に診断して、どの部分を優先的に治療するかを、患者様のご意見も参考にしながら決定していきます。
骨、筋肉・SMAS、皮下脂肪、真皮、表皮の変化は主に以下のようなものです。これらについて、説明していきます。
- 顔の骨が減っていく
- 顔の脂肪が減って下に下がる
- 皮膚を顔に固定している支持靭帯とSMAS(スマス)がゆるむ
- 表情筋が年を取る
- 肌のハリと弾力性がなくなる
1)顔の骨が減っていく
顔のたるみに骨の老化が関係していることは、意外なことではないでしょうか。皮膚科医の私もヒアルロン酸注入を始める以前は知りませんでした。
骨の老化は顔のたるみの大きな原因です。骨は顔の輪郭をつくる土台です。歴史番組などで発掘された頭蓋骨から縄文人や弥生人の顔、さらにおおよその年齢を再現することができるのは、頭蓋骨の形状で顔の輪郭が決まるからです。
骨も老化します。加齢により骨密度が減り、収縮します(体積が減ります)。これを骨吸収(骨萎縮)といいます。とくに骨吸収のおこりやすい部位は決まっています。
顔で骨吸収のおこりやすい部位は①こめかみ、②目、③ほほ、④鼻、⑤顎の5か所です。これらの部位の変化が顔の輪郭を変化させて、たるみをつくります。
2)顔の脂肪が減って下に下がる
顔の脂肪は、皮膚の浅いところにある脂肪(浅層脂肪)と深いところにある脂肪(深層脂肪)とに分けられます。加齢とともに脂肪も減っていきます。
とくに深層脂肪の減少は顔の凹凸の原因となります。
加齢により、①の眼窩内脂肪は前方に突出して、アイバック(eye bag)と呼ばれるふくらみをつくります。中顔面(眉から鼻下まで)の脂肪組織はいつくかの分画に分かれています。区画により変化が異なります。一般にと顔面の外側の脂肪は萎縮して容量が減ります(下図の③頬中間脂肪)。
一方、顔の内側では、脂肪の萎縮による容量の減少は少なく、むしろ脂肪が沈着して容量が増します。内側の脂肪(①の下眼窩脂肪、②の内側頬部脂肪)は自身の重みで下垂します。
【下顔面】
③の下顎脂肪には脂肪が沈着して内側下方に移動します。これがマリオネットラインの原因の一部になります。脂肪の沈着が強いとブルドック型のたるみ顔になります。
3)皮膚を顔に固定している支持靭帯とSMAS(スマス)がゆるむ
SAMS(スマス)
顔では脂肪組織の下にSMASがあります。SMASは薄い膜でできている表在性筋膜のことです。Superficial MusculoAponeurotic Systemの略で「スマス」と読みます。
スマスは真皮と脂肪組織をしっかり深部の筋肉や骨に固定し、皮膚を支える土台とした働きがあります。
スマスの主な成分はコラーゲンです。加齢によりコラーゲン量が減少すると、脂肪組織と真皮の重さを支えきれずに下方に弛緩します。
美容医療での顔のたるみ治療、フェイスリフトはいかにスマスにアプローチするかが治療効果の優劣と関係します。
支持靭帯(リガメント)
支持靭帯は骨膜から真皮まで皮膚を貫通する樹木のような形をしています。顔の骨、SAMSと真皮、脂肪組織を結びつける組織で強力な線維でできています。
支持靭帯が脂肪と真皮を顔に固定しているので、若いときは顔がキュッと締まって、小顔になっています。
支持靭帯はコラーゲンでできていてます。加齢でコラーゲン量が減り支持力が弱まると、真皮、脂肪組織が重力に逆らえずに下垂するといわれています。
支持靭帯の部位
加齢で支持靭帯は緩む
4)表情筋が年を取る
年齢を重ねるにつれて、表情筋の緊張が強くなることでしわができたり、お顔の筋肉自体が衰えることでたるみも生じたりしてきます
5)肌のハリと弾力性がなくなる
加齢による真皮の劣化は肌のハリの減少と弾力性の低下の原因になります。
真皮にはコラーゲン(膠原線維)、エラスチン(弾性線維)、ヒアルロン酸などの基質ががあります。
真皮の老化の原因はおもに紫外線です。紫外線はコラーゲン、エラスチンを劣化させます。結果、肌のハリと弾力性が失われて、小じわの原因にもなります。このほか喫煙、過食なども老化の原因となります。
この領域はヒアルロン酸注入ではできません。高周波、超音波、レーザーをつかった治療が必要です。
4.顔のたるみ治療
顔のたるみに対する部位別アプローチ
顔のたるみ治療では、それぞれの組織に対する治療のアプローチが異なります。
ひとつの治療法ですべての組織に効く方法はありません。どの組織を優先して治療するかはたるみの状況を診て判断します。
顔のたるみは真皮、皮下脂肪、SAMS、支持靭帯、骨、どれか1か所のみに変化がおこっているのではなく、「同時多発」でおこっているので、治療方法は複数を組み合わせて治療することがあります。
下の表は部位ごとに、どのような治療があるかを示しています。
組織 | 目的 | 使用する機器 |
真皮 | リモデリング 若返り |
ウルトラフォーマーMPT、ポテンツァ、デンシティ、IPL、レーザー |
脂肪組織 | 減少 移動 増加 |
ウルトラフォーマーMPT、脂肪溶解注射 スレッドリフト ヒアルロン酸注入 |
支持靭帯 | タイトニング 持ち上げ |
ウルトラフォーマーMPT ヒアルロン酸注入 |
SMAS | タイトニング | ウルトラフォーマーMPT |
骨 | 補填 | ヒアルロン酸注入 |
顔のたるみ治療の比較
下のでは当院でおこなっている治療がどの部位に効果があるかを表したものです。
ニードルRF (ポテンツァ、シルファーム) |
RF (ダイヤモンドチップ)/デンシティ |
超音波 HIFU (ウルトラフォーマー3) |
ヒアルロン酸注入 | スレッドリフト | |
治療回数 | 3回 | 1回 | 1回 | 1回 | 1回 |
効果持続期間 | 3か月※ | 3か月※ | 6か月 | 1~1.5年 | 半年~1年 |
リフトアップ | ★★ | ★★ | ★★★ |
★★★★ |
★★★★★ |
タイトニング | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★ | ★(部分的に★★★) |
部位への効果 | 真皮 | 真皮/脂肪隔壁 | 真皮/脂肪組織/SMAS | 骨/脂肪/支持靭帯 | 脂肪組織 |
ダウンタイム | ほとんどなし | ほとんどなし | ほとんどなし | 注射痕のみ | あり |
ヒアルロン酸注入が顔のたるみにどのように効くか
ヒアルロン酸注入の位置づけ
これらの治療方法を下のようなピラミッドで表してみました。ピラミッドの上にいくほど効果が高い一方、切開、麻酔、針での穿刺など負担が大きくなります。ヒアルロン酸注入は高周波やレーザー治療より効果が高い治療になります。手術ほどのハードルの高さはありません。「顔に注射針を刺す」ということに慣れていただければ、1回で効果がでるおすすめのたるみ治療です。私(院長)は自分の顔にヒアルロン酸注入をおこなっています。鏡を見ながら自分で注入します。
ヒアルロン酸注入のおもな効果2点
- 顔のボリュームアップと輪郭形成
- ほうれい線や口元、額などの深いしわ・溝の改善
顔のボリュームアップと輪郭形成
ヒアルロン酸注入の効果その1は「顔のボリュームアップと輪郭形成」です。
顔の輪郭は卵型、長方形型、ベース型(えらが張っている)、丸型など様々です。若い時はなめらからなカーブをもった形をしています。特に、卵型は「オーバルシェイプ」ともいわれ、世界共通で美しいといわれる輪郭です。
この輪郭は加齢とともに変化します。側頭部は凹み、頬部がたるみブルドッグ型の頬になる傾向があります。また、顎も平坦になります。
全体的に、歳をとった顔は「ひょうたん型」となり、このゴツゴツし輪郭のせいで顏は老けて見えます。
「ひょうたん型」を若い時の「卵型」に近づけるためには、ヒアルロン酸製剤を皮膚のより深いところに注入します。
ほうれい線や口元、額などの深いしわ・溝の改善
ヒアルロン酸注入の効果その1は「ほうれい線や口元、額などの深いしわ・溝の改善」です。
加齢により顔はたるみ、さまざまシワが出現します。ほうれい線やマリオネットライン、額やおでこにできる深い表情じわなどです。
ヒアルロン酸製剤を真皮と皮下組織の境目付近に注入することで、しわや溝を内側から押し上げ、目立ちにくくします。
5.ヒアルロン酸注入の具体的な方法
ヒアルロン酸注入のおもな効果は「顔のボリュームアップと輪郭形成」と「ほうれい線や口元、額などの深いしわ・溝の改善」です。
これから具体的な治療方法についてお話しします。我々皮膚科医や形成外科医は顔の老化を評価するときに、顔を分割して考えます。顔の区分について説明します。
1)顔面の区分
ヒアルロン酸注入では顔面を上・中・下の大きく3エリアに分けます。
- 上顔面 = 眉毛より上の額~髪の生え際
- 中顔面 = 眉毛部~鼻下
- 下顔面 = 鼻下~顎先
さらに前面と外側に分けます。目の外縁から垂直に下ろした線により、全面、側面と分けます。
側面に比べて、前面は加齢によりたるみやすい傾向があります。
2)上顔面の治療
上顔面の治療にかかる本数
上顔面の治療を希望される方は40歳後半~の方が多く、通常はヒアルロン酸注入剤2~3本を必要とします。
凹んだ側頭部
側頭部は、側頭筋の萎縮、脂肪の減少によって凹みができます。
また、目の外側と頬骨が浮き出てくっきりと目立つようになるので、顔がごつごつした印象になります。
側頭部にヒアルロン酸を注入することで補正します。
額のシワ
若い人の前額部は滑らかな凸のカーブを描いています。側頭部同様、加齢により額の前面の骨も痩せてきます。その結果、眉毛部の骨が浮き上がってきます。美しいカーブが失われゴツゴツした印象になります。
さらに額前面の骨の上にある前頭筋が収縮するので表情ジワができるようになります。
全額にヒアルロン酸を注入することで、額の滑らかなカーブを取りもどし、同時に前額の表情ジワも軽減できます。
前額骨(ひたい)への注入の実際
前額(ひたい)の下1/2は陥凹により、骨のごつごつした感じが目立っています。これに伴い額のシワも目立つようになっています。
3)中顔面の治療
中顔面はほうれい線、ゴルゴラインの順に治療希望が多い部位です。ほかにもたくさんの治療ポイントがあります。
中顔面の治療にかかる本数
注入部位により使用する本数にはバリエーションがあります。
30歳から40歳まででは1~2本使用する場合が多いです。たるみやゴルゴラインが軽度であれば下図の①と②に注入して、1本で仕上げることも多いです。
40歳以上ですと最低2本は必要となります。
頬のボリュームの減少
ふっくらした丸い頬は、若くて美しい外観の印象をつくります。頬のボリュームが減ると顔の影ができ、疲れて老けた印象となります。
ボリュームの減少の原因は顔の深部脂肪の減少です。
ゴルゴラインの出現
加齢により下顎の骨(頬の直下)が萎縮して後退します。さらに眼輪筋保持靭帯の外側と頬部皮膚靭帯が弛んでゴルゴラインが出現します。
治療では後退して下顎の骨の上、弛んだ靭帯の下にヒアルロン酸を注入します。
ほうれい線が深くなる
ほうれい線(鼻唇溝)はヒアルロン酸注入でもっとも希望が多い場所です。
加齢による複数の要因でおこります。
- 下顎の骨(頬の直下)が萎縮
- 下顎靭帯のたるみ
- 内側頬部脂肪の下垂
- 皮膚の弾力性の低下
- 脂肪や表情筋の痩せ
が原因となります。
一般的な注入部位
以下の3か所の注入するのが一般的です。
頬部が痩せている場合
頬部が痩せている場合は、上記の①~③に加えて、④頬部の陥凹部に注入します。
4)下顔面の治療
下顔面はマリオネットラインの治療希望が多い部位です。加齢により顎が短縮することは、あまり知られていません。顎への注入により顔の印象はとてもよくなります。
下顔面の治療にかかる本数
1~2本使用する場合が多いです。
加齢による顔の変化
加齢による顔の変化
下顔面で加齢によっておこる変化は1)顎の短縮と2)マリオネットラインです。
下顎骨(あご、オトガイ部)への注入例
加齢により下顎骨(あご、オトガイ部)の骨が減少して、顎が後退して顔の縦方向の長さが短くなります。
これも顔を老けさせます。
またオトガイ筋の収縮により「梅干しジワ」が目立ってきます。
若い人でも、もともとあごが前に突出していない人は、ヒアルロン酸を注入することで顎を延長したり、前に出すことができます。これにより、顔が痩せて、小顔に見せることができます。
5)口唇のボリュームアップ
セルフケアでは難しい唇のボリュームアップも、ヒアルロン酸注入でかなえられます。唇の場合は、ヒアルロン酸を皮下組織内に注入します。ほど良く盛り上がり、女性らしい魅力的な唇へと変化させます。
口唇のボリュームアップにかかる本数
1本使用です。
6)トゥルーリフト(True Lift)とMDコードでの注入法
少量でのポイント注入方法
GALDERMA(ガルデルマ)社が推奨するトゥルーリフト(True Lift)注入法とアラガン社が推奨するMD Codes(MDコード)により注入法についてお話しします。この2つの注入方法は支持靭帯の下のリフティングポイントにヒアルロン酸を少量注入して、自然なリフティング効果を得るヒアルロン酸注入法です。
下の図は顔の支持靭帯の位置を表した図です。顔のたるみではこれらの靭帯がゆるんで、下方向に皮膚と皮下組織が動くことが原因のひとつです。
弛緩した支持靭帯の下にヒアルロン酸を注すると、支持靭帯が上方向に引き上げらえて、若い時の本来の位置に近づきます。
どこに注入するかのポイントを含め手技がマニュアル化されているので、トラブルが少ない治療方法です。
トゥルーリフト(True Lift)
トゥルーリフト(True Lift)注入法はGALDERMA(ガルデルマ)社により啓蒙されている注入法です。
支持靭帯を支えるポイントにヒアルロン酸を少量注入し、自然な効果を得るトゥルーリフト(True Lift)注入法は、顔の脂肪のボリュームが保たれていて、顔の下垂がすすんでいない方に適しています。
眼窩靭帯(TL1)、頬部靭帯(TL2-1、TL2-2)、上顎靭帯(TL3)、下顎靭帯(TL4)の4ヵ所にヒアルロン酸を注入して顔のリフトアップをおこないます。
年齢、下垂に状況によって注入する部位や量は異なります。
6.施術料金
7.治療の流れ
1)予約
診察はすべてWEBからご予約をお取りいただく予約制です。クリニック受付ならびにお電話では予約の受付はいたしておりません。
「予約サイト」へいき、上から4番目の水色の選択メニューボタン
から 上から3番目の「たるみ・ほうれい線」のご相談 を選択ください。
※治療できないのは以下の方です。
- 顔面のレーザー治療を2週間以内にされた方
- 糖尿病、心臓疾患、発熱、感染、治療部位に感染症や重度の皮膚疾患、ケロイド体質の方
- 妊娠中の方、またはその可能性のある方、授乳中の方
- 以前、麻酔剤によってアレルギーやショック症状をおこされた方
- 採血で気分が悪くなる方
2)ご予約から診察
- カウンセリングではお顔の状態を拝見します。顔のたるみ、シワ、骨の状態を確認するためにお顔を触ります。
- 患者様の気になる症状を確認しながら、治療方法をご提示します。
- ヒアルロン酸注入の場合は注入部位、使用するヒアルロン酸注入剤のタイプを量を決めて、費用のお見積りをいたします。
- 治療は予約をいただいて後日となります。
3)ヒアルロン酸注入
- 注入部位がすくない場合は、針の刺入部位のみ化粧を落とします。注入部位が多い場合はお顔全体の化粧を落としていただきます。
- 注入部位のマーキングをおこないます。
- ヒアルロン酸注入剤には麻酔剤が入っていますので、通常はそのまま注射いたします。疼痛を緩和するためにアイスパックで冷やす場合があります。注射する部位が多い場合、疼痛に敏感な方は麻酔クリームを塗布することがあります。カニューレ(鈍針)を使用する場合は針の刺入部位に局麻酔注射剤をあらかじめ注射します。額、口唇などの治療では局所麻酔剤により神経ブロック注射をおこないます。
- 治療はヒアルロン酸1本の場合、約20分、2-3本で40分、4-5本で60分程度の治療時間です。
- 止血を確認します。
4)終了後
- 治療直後は針の刺入部にわずかに針跡が残ります。
- 赤み、腫れ、圧痛、疼痛、内出血が生じることがあります。
- 抗生剤と抗ヘルペス剤を内服していただきます。これまでヘルペスができたことがなくても、注入の刺激によりヘルペスがでる場合があります。
- 注入部位(針の刺入部)への化粧は2時間後からおこなっていただくようにしております。針の刺入部以外の化粧は直後より可能です。
- 当日の運動、飲酒はできません。翌日から可能です。
ヒアルロン酸注入で起こり得る副作用
ヒアルロン酸注入にともないおこる副作用には出血、腫れ、赤み、かゆみ、痛みなど、治療にともない時々おこるものと、誤ってヒアルロン酸が血管内に注入されておこる重大な副作用があります。
重大な副作用には血管の閉塞による失明や組織壊死、感染症があります。このようなことが起こらないように、施術をおこなう医師は細心の注意をおこなってヒアルロン酸注入をおこないます。
内出血
ヒアルロン酸注入治療では針を使用するため、多少の内出血をともなう場合があります。もっとも、内出血してもあとが残ることはありません。1週間程度で自然に目立たなくなります。
目の下などの皮膚が薄くて出血しやすい部位には、カニューレ(鈍針)という先がとがっていない注入針を使用して、出血がおこる可能性を最小限にします。
腫れ・赤み・かゆみ・痛み
治療後にヒアルロン酸を注入した部位の血行が良くなると、腫れや赤み、かゆみが生じたりすることがあります。
治療後少なくとも24 時間は、飲酒、運動、入浴、サウナ、ほかに長時間など高温の場所での滞在は避けてください。
痛み
注入後の痛みは徐々によくなります。24時間経過しても軽減しない痛み、進行する痛みは重篤な副作用に関係することがありますの
8.よくある質問
答えは質問をクリックすると表れます。
Q1. ヒアルロン酸注射のリスクについて
【通常起こりえる反応】
ヒアルロン酸注射の施術後から4週間は内出血、腫れ、むくみ、赤み、かゆみ、痛み、不自然な凹凸などの症状が起こるがあります。
これらはよくある術後の症状です。通常は数日間で消失します。
腫れや赤みが日に日に悪化していたり、施術箇所に白いニキビ(膿疱)ができている場合は細菌感染の可能性がありますので、速やかに対処する必要があります。
不自然な凹凸は通常は徐々になじんでいきます。1~2週間後の存在する場合、気になる場合は医師が指や綿棒を使った修正することが可能です。
【重篤な副作用】 非常に稀です。おこった場合は緊急に対処する必要があります。
血管、とくに動脈内にヒアルロン酸が誤って注入されることで、脳梗塞、失明、皮膚の循環障害や壊死などの重篤な有害事象が起きることがあります。これらは注入後すぐに起こることが多いのですが、静脈への注入、血管の外からの圧迫による場合、時間がたってから出現します。
時間が経ってから、感染症やアレルギー症状、肉芽腫、血腫、感染、注入部位の着色または退色、神経圧迫、塞栓、膿疹形成、過敏症などが起きることがあります。
Q2. 治療効果はいつ実感できますか?
ヒアルロン酸注入の利点の一つは施術後から効果を実感できることです。
注入されたヒアルロン酸は製剤によって、水分を吸収することがあります。その場合、2~3日は注入部位のふくらみます。「注入量が多すぎた」、「治療をやり過ぎた?」と不安になるかもしれませんが、1週間ほどで徐々に自然な仕上がりに落ち着きます。
ヒアルロン酸注射後に効果を実感する期間は、一般には1年から1年半です。注入部位により、これより短くなったり長くなったりします。
Q3. 治療の結果が気に入らない場合、溶かすことができますか?
ヒアルロン酸を溶解させる薬剤(ヒアルロニダーゼ)を注入してすぐに溶かすことができます。
Q4. 痛みがありますか?
施術では非常に細い針を用いるので、痛みは少ないとされていますが、テープやクリームの麻酔、ブロック麻酔を併用することで痛みを軽減、もしくはほぼ感じなくさせることができます。(1) 注射直後は軽い痛みを感じるかもしれませんが、ヒアルロン酸製材自体にも麻酔成分が含まれているため、徐々に痛みを感じなくなるのでご安心ください。
Q5. 効果を長持ちさせるにはどうすればよいですか。
効果を長持ちさせるために、注入箇所を過度にさわないようにします。マッサージはよくありません。注入した部位からずれてしまうこともあります。とくに頬骨に注入した部分は注意が必要です。治療後2週間程度は”ほおづえ”はしないようにしてください。