保険診療のご案内

保険診療のご案内

therapy

ほくろ(色素性母斑)の治療

ほくろの除去はさまざまな方法があり、からだの部位によって治療方法が決まります。 
1)メスでくり抜く方法、 
2)メスで切除し縫縮する方法、 
3)炭酸ガスレーザーでくり抜く方法、、 
4)アレキサンドライトレーザーで色を抜く方法、 
5)スキャナ付炭酸ガスレーザーとアレキサンドライトレーザーを併用した切除法 

よくある質問はこちら>>>

ほくろの部位・形態別治療方法

  炭酸ガスレーザー アレキンドライトレーザー 炭酸ガスレーザーとアレキンドライトレーザー併用 メスによる切除
顔面   色が濃い 必要なし
隆起している 必要なし
薄く平坦 必要なし
 頸部    色が濃い      
 隆起している    
薄く平坦   必要なし
 その他    色が濃い
 隆起している      
 薄く平坦    必要なし

◎:最適,  〇:適している,  △:場合により適する,  ✖:適しない

1)メスでくり抜く方法

2)メスで切除し縫縮する方法

一般的な皮膚外科手術です。 

1)はメス、あるいは円刃刀(パンチ)を使いほくろ(色素性母斑)を切除します。傷あとは縫合せず、創傷保護材を貼って、皮膚組織の修復をまつ方法です。 

2)はメスをつかってほくろを周囲の皮膚ともども紡錘形に切除・縫縮(縫合)する方法です。 

1)、2)双方とも保険適応です。 

メスによる切除例: 

頬部のほくろのメスをつかった切除 
切除するほくろをマーキングした後、局麻酔注射をおこない、ほくろを周囲の皮膚を含め紡錘状に切除して縫縮します。手術時間は15分。

眉毛部のほくろのメスをつかった切除 
この大きさとこの場所では炭酸ガスレーザーでのくり抜き手術では術後に出血が予想されるので、メスで切除して縫合しました。写真(右)は手術後6か月目です。 

【手術費用】
  自己負担額(3割負担)
皮膚腫瘍摘出術(露出部) \4,980
皮膚腫瘍摘出術(非露出部) \3,840
病理検査(病理判断料含む)  \3,030

※露出部:顔面、頭部、頸部、上肢の肘関節以下、下肢の膝関節以下、足底 
 非露出部:露出部以外の部位 
※別途、初診料金、再診料金、薬剤処方箋料が必要です。 
※治療に関するご質問はメールや電話ではおこなっておりません。受診の上、ご質問ください。 

3)炭酸ガスレーザーでくり抜く方法

炭酸ガスレーザーによりほくろ組織をレーザーで切除、または蒸散させて除去します。
ほくろを除去して欠損した皮膚を盛り上げて傷を塞いで治癒させます。
ほくろの手術ではほくろの組織のほとんど(すべてではありません)を取り除くことが大切です。
下の図は正常皮膚とほくろの病理組織像です。正常皮膚(病理写真1)とくらべてほくろの細胞(病理写真2の青く染まった細胞)は深いところまで存在しています。このうち上の部分に黒褐色の色素(メラニン)が増えた部分(黒褐色の粒のように見える)があります。この部分があるからほくろは黒~黒褐色にみえるわけです。
当院では、他院でほくろのレーザー切除をおこない再発して治療にいらっしゃる方も多いです。なぜ、再発するのでしょう?よく宣伝されている「傷が残らないほくろのレーザー治療」を受けた方の場合、傷が残らないようにと皮膚を浅くけずり、病理写真3では黄色い線から上を取り除くだけです。それだと、深いところにあるほくろの細胞が増殖して”色のないほくろ”となってもり上がってきたり、ふたたび色がついたほくろとなって再発します。

病理写真1 正常皮膚の組織像(×200)

病理写真2 ほくろの組織像(×200)
ほくろの組織は皮膚の深いところまで存在します(青色の染まった細胞群)。深層のほくろの細胞には色はありません。上層のほくろの組織(右図の黄色い部分)に色素(メラニン)が豊富に存在します。

病理写真3 手術の時は赤い線より上の部分をすべて切除する必要があります。黄色の線から上で切除すると色はいったんは消えますが、残りの細胞がもり上がってきて、再発します。

「傷が残らないほくろのレーザー治療」を受けて再発した例: 他院で炭酸ガスレーザー治療を受けられました。傷は残らずいったん色は消えましたが、1年かかって褐色になり、ほくろがもり上がってきました。おそらくほくろの組織の上層のみをうすく削って、深層の組織を残したと思われます

【治療の手順】

1)ダーモスコピーで観察して悪性の所見がないか確認します。なければ手術となります。

2)局所麻酔注射をおこない、3~5分以上してからレーザー治療がはじまります。 

3)炭酸ガスレーザーでほくろを切除します。時間は3~5分程度です。 
検査が必要な場合は切除したほくろを病理検査します。

4)創傷保護剤を貼って手術は終了となります。 
創傷保護剤を貼った状態で洗顔、洗髪、入浴(当日はシャワー、入浴は2日目以降)、化粧は可能です。 
手術より3週間は創傷保護剤を貼ります。 

♦ほくろが大きい場合は下の図くらいの傷となります。

手術症例: 
ほくろの治療では、いかなる方法を使っても傷が残ります。 
レーザー治療といえども、ほくろをくり抜いたり、蒸散させるので傷が残ります。
症例1)治療後にクレーター状の陥凹が残る例
 

上記症例1)の説明:30歳台女性。上口唇縁部のホクロの除去目的で来院。炭酸ガスレーザーでの治療を選択されました。手術はわずかな陥凹が残っています。
治療回数1回、通院4回(初診/手術時、術後1週間後、3週間後、3カ月後)。
治療にかかった費用:初診料¥3,240、レーザー照射\16,200、抗生剤・軟膏など\1,620 合計\19,590

症例2)陥凹が残らなくても、表面がツルンとした皮膚になっている例

上記症例2)の説明:40歳台男性。鼻孔直下のホクロの除去目的で来院。炭酸ガスレーザーでの治療を選択されました。手術の傷は平坦になりましたが、外見がツルンとして皮膚になっています。
治療回数1回、通院4回(初診/手術時、術後1週間後、3週間後、3カ月後)。
治療にかかった費用:初診料¥3,240、レーザー照射\16,200、抗生剤・軟膏など\1,620 合計\19,590

症例3)よく見ると傷痕がわかる例 

上記症例3)の説明:20歳台女性。鼻背のホクロの除去目的で来院。炭酸ガスレーザーでの治療を選択されました。治療後の傷はほとんどわかりませんが、拡大鏡でみると傷痕が分かる程度までになっています。
治療回数1回、通院4回(初診/手術時、術後1週間後、3週間後、3カ月後)。
治療にかかった費用:初診料¥3,240、レーザー照射\10,800、抗生剤・軟膏など\1,620 合計\12,740

症例4)外見で傷がわからない例

上記症例4)の説明:20歳台女性。左眼瞼直下のホクロの除去目的で来院。炭酸ガスレーザーでの治療を選択されました。治療後の傷は外見からはほとんどわかりません。
治療回数1回、通院4回(初診/手術時、術後1週間後、3週間後、3カ月後)。
治療にかかった費用:初診料¥3,240、レーザー照射\10,800、抗生剤・軟膏など\1,620 合計\12,740

症例5)眼瞼縁のホクロの除去では下まつ毛が一部なくなります

上記症例5)の説明:20歳台女性。左眼瞼縁のホクロの除去目的で来院。従来この部分の手術はメスを用い下眼瞼をホクロを含め楔上に切り取り縫合していましたが、眼瞼縁に垂直方向に直線上の手術痕が残ります。炭酸ガスレーザーでの治療を選択されました。治療に際しては眼球保護に専用のコンタクトレンズを使用します。ホクロの中から下まつ毛が生えているので、この部分をレーザーで蒸散させると部分的に下まつ毛の脱毛がおきます。
治療回数1回、通院4回(初診/手術時、術後1週間後、3週間後、3カ月後)。
治療にかかった費用:初診料¥3,240、レーザー照射\32,400、抗生剤・軟膏など\1,620 合計\37,240

【レーザー治療後の経過について】

来院回数は通常3回です。
1)初診時
初診時にほくろの診察を行い、ダーモスコピー検査で悪性の可能性がないことを確認して、レーザー治療方法の説明をします。
レーザー治療は原則後日になりますが、診療終了の1時間前までに受付が終了している時に限り、当日のレーザー治療が可能です※。
※ほくろの大きさ、位置によっては当日できないことがあります。未成年は保護者の同意が確認できない場合、レーザー治療はおこないません。

2)経過診察(2回目来院)
5~8日後に来院いただき、傷に細菌感染や凹みの原因となる痂皮の付着などがないことを確認します。この時点で傷の治りがよくない場合は、翌週にも来院いただきます。

3)治癒確認と病理報告(3回目来院)
傷は3週間後でもり上がって治癒します。レーザー治療から3週間目に来院いただき、傷が治癒したことを確認し、病理検査をおこなった場合は検査結果の報告をいたします。

【治療終了後の注意点】

傷の赤み
手術後は傷が治ったあとに必ず赤みが残り、消失するまでに3~12カ月かかります。
化粧で隠すことは可能です。

手術後3週間目で傷が治った状態での赤み。6か月目には消失しました。 

肥厚性瘢痕

20人に1人(正常人の5%)は手術後1~3カ月ほどして傷が盛り上がってくる場合があります。
これを肥厚性瘢痕といい体質です。
肥厚性瘢痕が出現した場合はステロイド含有テープを貼ったり、ステロイドの局所注射をおこなって平坦にします。

手術後にわずかにもり上がった肥厚性瘢痕。ステロイド含有テープを3ヶ月貼って平坦になりました。

炭酸ガスレーザー治療費用】

炭酸ガスレーザーでのほくろ切除は美容目的では自費診療になります。

大きさ(直径) 費用(税込み)
3mm未満 \10,800
3mm以上~5mm未満 \16,200
5mm以上 \21,600~ 
眼瞼縁のホクロ \32,400

1)1個あたりの費用です。
2)直径6mm以上の場合は、メスによる手術(保険適応)の方が仕上がりが良い場合もあり、手術方式により費用が異なります。医師にご相談ください。
※2個以上を同時に切除時は2個目から30%割引
(直径が小さい方を2個目で計算)
例) 2個目が直径3mm以下の場合 \10,800→\7,560
例) 2個目が直径3~5mmの場合 \16,200→\11,340
※初診料金\3,240、再診料\1,080が別途必要となります。
※抗生剤、痛み止め、消毒液、抗生剤軟膏は別途実費(\1,080~\1,620)。
※創部が深い場合は傷を盛り上げるための薬剤をお勧めすることがあります(費用別途実費)。
※悪性のほくろが疑われる場合は病理検査を行い、炭酸ガスレーザーの切除であっても費用は健康保険の適応となります。

※治療に関するご質問はメールや電話ではおこなっておりません。受診の上、ご質問ください。

4)アレキサンドライトレーザーで色を抜く方法

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーは黒色(皮膚ではメラニン毛髪、シミ、ほくろのメラニン)に反応するレーザーで、主にシミの治療に使われます。

色調が薄く平坦で、直径が2mm以下のほくろはQスイッチ・アレキサンドライトレーザーでほくろの黒~黒褐色の色を消すことができます。
ほくろにレーザーを照射すると、ほくろの色素(メラニン)が瞬時に高温に加熱され、周囲のほくろ組織が熱破壊されます。ほくろの細胞は残存しますが、色は消えます。
色調が薄く、直径が小さく、平坦なほくろであれば、組織がわずかに残っても治療後にもり上がって再発することがありませんから、色だけ抜ければ良い方にはQスイッチ・アレキサンドライトレーザーによる治療が適しています。
1回の治療で色が消えることもありますが、通常は2~3回の照射が必要です。

シネロン・キャンデラ社ALEXレーザー

【治療の手順】

レーザーの痛みをなくすために局所麻酔薬の注射をおこないます。
歯の治療で使われている麻酔と同じものです。
※注射針を刺す痛みに弱い方は、刺す痛みを和らげるために、局所麻酔薬が入ったテープ(ペンレステープ)を手術2時間前に貼ることがあります。

レーザー照射中
麻酔しているので痛みはありません。

照射直後
ほくろは色が抜けています。ほくろ組織は大部分が熱で破壊されていて、炎症が起こります。1日程度は痛みがあるので、鎮痛剤を処方します。

治療3か月後
ほくろは傷を残さずに消失しました。
ほくろの組織はわずかに残っていると考えられますが、もともと平坦だったので、もり上がってくることはありません。
この方の場合は直径が2mm程度で色調が薄く、1回のレーザー照射でほくろの色は消えました。
ほくろの直径、濃さ、深さによっては2~3回の照射が必要となることがあります。

症例説明:40歳女性。頬部のホクロの除去目的で来院。色調が薄く、平坦なホクロであることから、炭酸ガスレーザーでの蒸散でなく色だけを抜くQスイッチレーザーでの治療を希望されました。
治療回数1回、通院3回(初診時、1か月後、3カ月後)。
治療にかかった費用:初診料¥3,240、レーザー照射\16,200(1か所\5,400)、軟膏\150 合計\19,590

【アレキサンドライトレーザー治療費用】

※Qスイッチ・ アレキサンドライトレーザーによるほくろ治療は保険適応外です。

大きさ 価格(税込み) ※自費診療
直径2mmまで (1回照射毎) \5,400
直径2-3mm (1回照射毎) \6,480
直径3mm以上 (1回照射毎) \7,560 

※治療する個数が多いときは割引いたします。
個数や大きさで異なりますので、受診の上ご相談ください。
※初診料金\3,240、再診料\1,620が別途必要となります。
※治療に関するご質問はメールや電話ではおこなっておりません。受診の上、ご質問ください。

5)スキャナ付炭酸ガスレーザーとアレキサンドライトレーザーを併用した切除法

顔面、頸部のほくろ切除は炭酸ガスレーザーが使用されることが多いのですが、その他の部位、上肢(うで)、肩、胸、腹部、背中、下肢(あし)では炭酸ガスレーザーでほくろを完全に切除したり蒸散させると、傷痕がもり上がることがあります。これを肥厚性瘢痕といいます。
肥厚性瘢痕ができる可能性が高いこの部位では炭酸ガスレーザーを使わず、メスでほくろを切除します。
しかし、メスで切除しますので、手術後はほくろの長径の2~2.5倍の長さの直線状の傷がのこります。たとえば直径5mmのほくろを切除しても10~13mm程度の傷になるので目立ってしまいます。
上肢(うで)、肩、胸、腹部、背中、下肢(あし)のほくろでもスキャナ付き炭酸ガスレーザーとQスイッチアレキサンドライトレーザーの2つのレーザー機器を使うことによって治療可能な場合があります。

スキャナ付き炭酸ガスレーザー

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー 

スキャナ付き炭酸ガスレーザーは、コンピュータ―で削る深さがコントロールされ、下の図の様に”カンナで削る”ごとく皮膚表層を一定の深さで正確に蒸散させることができます。
一定の深さで浅くに削ったあとには底部にほくろの細胞が残るので、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーで残りの細胞を破壊します。
傷を浅く保ちつつ、ほくろの細胞を除去できるので傷痕の残りを最小限にすることができます。 薄い木材をスキャナ付き炭酸ガスレーザーで削ったところ、深さ、大きさが自由に変えられます。

治療例:肩甲部の盛り上がったほくろ 肩の盛り上がったほくろです。肩は手術後の傷が盛り上がりやすい場所で、炭酸ガスレーザー単独では治療しずらい部位です。Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーと併用することで治療可能と思われました。

炭酸ガスレーザーでほくろを皮膚から剥がし取るように切除します。ほくろを剥がし取ったところです。傷の底にはわずかながら黒いほくろの組織が残っています。 Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーで残ったほくろの細胞を破壊します。Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーを照射すると、黒く残存していたほくろの組織は破壊されて無くなりました。
(赤い部分は炎症と出血)

創傷保護材を貼ったところです。2~3週間で皮膚が創部を覆って傷が治ります。

参考費用:32,400円

治療例:背部のほくろ背部の直径10mmの色調が濃く、平坦なほくろです。
メスで切って除去するのが原則です。この場合25mm程度の直線状の傷が残ります。
直線の傷は困るとのことで、レーザー治療を選択されました。

治療前

 スキャナ付き炭酸ガスレーザーでほくろの組織を薄く平らに蒸散させます

ちょうどカンナで薄く削るようです。

薄く削って、大部分のほくろの細胞を除去しました。しかし、これ以上けずると、術後の傷がもりあがってくる危険がありますので、ここで削りはやめます。
黒いところは取り残ったほくろの組織です。

残存してほくろの組織をQスイッチ・アレキサンドライトレーザーで破壊します。傷の深さは変わりません。 

浅い傷でほくろを取ることができました。創傷保護材を貼ったところです。3週間で皮膚が創部を覆って傷が治ります。

治療後2ヶ月 
傷は平坦になっています。わずかな赤みは術後炎症で6~12カ月でなくなります。 

 参考費用:\32,400

※東洋人では5%ほどに傷跡が盛り上がりやすい瘢痕体質があります。またより少数な方にはより盛り上がりやすいケロイド体質の方がいらっしゃいます。瘢痕体質/ケロイド体質の方はニキビ跡や傷跡が目立っていて事前にわかることがあります。そういった場合はメスでの手術にせよ、レーザーの手術にせよ避けた方がよいです。しかし、事前わからないことがあります。
※ほくろの厚さによっては2回の治療が必要なときがあります。
※すべてのほくろに可能なわけではありません。診断して切除可能かどうか判断いたします。
※治療に関するご質問はメールや電話ではおこなっておりません。受診の上、ご質問ください。

【治療費用】

大きさ 価格(税込み) ※自費診療
直径10mm未満 \32,400
直径10mm以上 ご相談ください 

※一般に直径10mm以上のほくろはメスでの切除となります(保険適応)。

ほくろ・色素性母斑・よくある質問