山手皮膚科クリニックでは、男性の医療脱毛(医療レーザー脱毛)を「回数を急いで終わらせる」よりも、毎回の照射条件をそろえ、長期的に満足できる減毛(脱毛)を積み上げる治療として提供しています。
特にヒゲ脱毛は毛が太く密度が高く、痛みや肌負担も大きいため、当院では再現性と安全性を重視した方針で行います。
本ページでは、当院の医療レーザー脱毛の方針、使用機器(ジェントルレーズプロ/ジェントルマックスプロ)、アレキサンドライトレーザーとNd:YAGレーザーの考え方、脱毛回数・照射間隔の考え方、施術前後の注意点をまとめます。
目次
1.当院の男性医療脱毛の3つの方針
- 機器の種類、レーザーの種類、スポット径、出力は「安全性と効果」を両立させるため当院が決定します(患者様のご希望による指定・変更はできません)。
- 他院での脱毛歴の有無にかかわらず、原則としてアレキサンドライトレーザーから使用します。男性のヒゲは一定回数を重ねたうえで、必要と判断した場合にのみNd:YAGレーザーを段階的に検討します。
- 照射間隔は、部位ごとに最低間隔を設けたうえで設定しています。回数が進むにつれて毛周期が延びることを考慮し、永続的に同じ間隔で照射を続けるのではなく、成長期の毛が生えそろったタイミングで照射します。
2.使用する脱毛機:ジェントルレーズプロ/ジェントルマックスプロ
当院ではキャンデラ社のGentleLase Pro(ジェントルレーズプロ)とGentleMax Pro(ジェントルマックスプロ)を使用します。
照射直前に冷却ガスを噴霧するDCD(冷却システム)と、距離を一定に保つディスタンゲージにより、照射条件をそろえやすいことが特長です。
長年の実績がある機器を継続運用することで、効果の出方と限界を説明しやすい点も当院のこだわりです。

一つのメーカーで運用するメリット
当院がジェントルシリーズを軸にしているのは、機器を増やすことが目的ではなく、照射の再現性を高めるためです。
同じメーカー・同系統の脱毛機で経験を積み重ねると、
- 効果の出方と限界が予測しやすく説明がぶれにくい
- 術者の手技が安定し照射品質がそろいやすい
- 組織としての知見が蓄積され設定判断の精度が上がる
というメリットがあります。
「他院で効果がいまいちだった部位」「毎回確かな効果を得たい」というニーズに応えるための方針です。
スポット径は部位ごとに固定します(重要)
医療レーザー脱毛は、単に強く当てれば良いわけではありません。
皮膚の凹凸や骨格の影響を考慮し、照射エネルギーをできるだけ均一に皮膚へ届けることが重要です。
そのため当院では、局所的な照射ムラを防ぎ、安全性と照射品質をそろえる目的でスポット径を部位ごとに定めています。
スポット径・出力調整は当院で決定し、患者様からの指定には対応していません。
| 部位 | スポット径 |
| 顔、顎裏 | 15mm |
| 首 | 15mm、18mm |
| ワキ、手の指・甲/足の指・甲/乳輪周囲のみ/襟足 | 18mm、20mm |
| 上記以外 | 24mm |
照射条件を患者様の希望で変更しない理由
「出力を上げてほしい」「YAGで当てたい」などのご希望をいただくことがあります。
当院では、医療レーザー脱毛の効果と安全性を安定して積み上げていくため、その都度細かく照射条件を変更する方法は採用していません。
使用するレーザーや出力は、あらかじめ定めた基準に基づいて運用し、前提条件をそろえた状態で継続しています。これにより、毎回の照射結果を同じ基準で評価でき、脱毛効果の変化や治療の進行を把握しやすくなります。
来院時には肌状態を確認し、医療レーザー脱毛の実施が適さない状態と判断した場合には、安全を優先して施術を行いません。
患者様のご希望のみで照射条件を変更することは、医療専門職としての判断を放棄することにつながりかねません。前提の揃わない医療行為の積み重ねでは、効果の予測が難しくなり、安全性の確保ができなくなるため、照射条件の決定は、医療の責任を負う立場としてクリニック側で行っています。
アレキサンドライトレーザーとNd:YAGレーザーの考え方
当院では原則としてアレキサンドライトレーザーから開始します。アレキサンドライトレーザーは毛に含まれるメラニンに吸収されやすい波長特性を持ち、毛に効率よくエネルギーが伝わるため脱毛効果を得やすいレーザーです。
一方、Nd:YAGレーザーはメラニンへの吸収率は低いものの皮膚のより深い層まで届きやすい特性があります。ただし吸収効率が低い分、効果を得るためにより高いエネルギーが必要となり、アレキサンドライトレーザーに比べて痛みが強く出やすい傾向があります。また多毛の状態でNd:YAGを多用すると、皮膚の深い部分に熱が入りやすく真皮熱傷のリスクが高まる場合があります。
体表から毛の根元の深さを正確に予測することはできません。そのため当院では、まずアレキサンドライトレーザーで毛量を減らし、これまでの脱毛回数と照射後の毛の抜け方を指標として、必要と判断した場合にのみNd:YAGレーザーへ段階的に切り替えています。レーザーの種類は患者様のご希望のみで切り替えることは行っていません。

3.医療脱毛は「完全無毛」を保証する治療ではありません
医療レーザー脱毛は、継続して行った場合でも、照射部位の毛が完全に無くなる(無毛状態の実現)ことを保証する治療ではありません。
理由として、次のようなことが挙げられます。
- レーザー照射時に成長期ではない毛は、医療レーザー脱毛によって脱毛にはなりません。
- 毛の太さや色、毛根の深さによっては、レーザーの熱が毛を生やす部分まで十分に届かず、脱毛にならない毛が残ることがあります。
- 定期的に医療レーザー脱毛を行い、減毛効果を実感したあと、患者様ご自身の判断で一旦脱毛を行わない時期に入った場合でも、時間の経過とともに毛が再び生えてくることがあります。
- 白い毛はメラニンを含まないため、レーザーでは脱毛できません。
当院が目指すのは「ゼロ本」ではなく、自己処理の頻度が大きく減り、カミソリ負けや毛包炎などの肌トラブルが起きにくく、見た目としても毛を気にせず日常生活を送れる状態です。
4.回数と照射間隔の考え方
「何回で終わりますか?」「何か月で完了しますか?」というご質問は多いのですが、初回の時点で論理的に断定することはできません。
回数が進むと毛が細くなる(軟毛化)ことや、毛が生えそろうまでの期間が延びる(毛周期の延長)ことがあり、同じ間隔で照射を続けると、成長期ではない毛に照射する割合が増えて1回あたりの効率が下がることがあります。
また軟毛化が進むとレーザーに反応しにくい毛が増え、さらに脱毛効果が得られにくくなる悪循環が生じることがあります。
当院では、部位ごとに最低間隔(顔・ヒゲとワキは2か月以上、その他の部位は3か月以上)を守ったうえで、回数に応じて照射間隔を段階的に延長し、結果として脱毛効率を高めることを重視します。
回数の目安(男性脱毛)
個人差は大きいものの、当院で医療レーザー脱毛を行った場合、自己処理が楽になり毛量の減少を実感できるようになるまでの回数の目安は以下のとおりです。
| 部位 | 回数 |
| ヒゲ脱毛 | 減毛目的で10回程度/できる限り減らしたい場合は20回以上 |
| 顔 | 10回程度 |
| 身体 | 6~8回程度 |
全身のどの部位においても、「できる限り脱毛したい」と考えた場合には、10回以上の照射を要することが一般的です。
また、全身のどの部位においても「できる限り脱毛したい」と考えた場合には、10回以上の照射を要することが一般的です。
ただし、脱毛効果の現れ方や必要な回数には、年齢、もともとの毛量や毛質、皮膚の色、ホルモンの影響、過去の脱毛歴などによって、かなり大きな個人差があります。
照射間隔の目安と考え方(当院の方針)
以下の照射間隔は、脱毛開始時に目安として一律にご説明している内容です。
| 部位 | 間隔 |
| ヒゲ | 1~5回目 1か月毎/6回目以降 2~3か月毎 |
| 顔 | 1~3回目 2か月毎/4回目以降 3~4か月毎 |
| ワキ | 1~3回目 2か月毎/4回目以降 3~4か月毎 |
| 身体 | 1~3回目 3か月毎/4回目以降 4~5か月毎 |
ただし、これらは「常にこの間隔で通う」ことを意味するものではありません。
当院の医療レーザー脱毛における基本的な考え方は、少なくとも必要な期間をあけたうえで、脱毛間隔を段階的に延長していくことにあります。
医療レーザー脱毛では、短い間隔で照射を繰り返すことが、必ずしも脱毛効率を高めるわけではありません。
その理由の一つは、毛周期の変化です。回数を重ねるにつれて毛が生えそろうまでの期間は延びていき、短い間隔で照射を行うと、成長期ではない毛にレーザーを照射する割合が高くなります。成長期ではない毛は脱毛にならないため、結果として1回あたりの脱毛効率が低下します。
もう一つの理由は、軟毛化です。レーザー照射によって毛の成長に関与する細胞が完全に破壊されず、細胞損傷にとどまった場合、毛を作る能力が低下し、作られる毛が細くなる傾向があります。毛が細くなると、レーザーに反応しにくくなり、さらに脱毛効果が得られにくくなるという悪循環が生じることがあります。
このような理由から当院では、短い間隔で脱毛を繰り返すのではなく、毛周期の延長や毛の変化を考慮しながら、照射間隔を延ばしていくことが、結果として脱毛効率を高めると考えています。
当院が脱毛コースを設定していない理由
当院では、医療レーザー脱毛のコース設定(有効期限のある回数契約)を行っていません。
医療レーザー脱毛では回数が進むにつれて照射間隔を延長し、その時点の毛の状態に合った照射時期を検討しながら進めることが重要だからです。
コース契約では回数や期限、照射範囲が先に確定してしまい、本来は間隔を延ばすべき段階であっても「回数を消化すること」や「期限内に受け切ること」が優先されやすくなる側面があります。
結果として脱毛効果よりも照射回数を予定どおり消化すること自体が目的になってしまう可能性があります。
また実際には、想定していた回数すべての照射が必ずしも必要ではない場合もあります。当院では、その時点の毛量や抜けの状況を確認しながら、必要なタイミングで必要な回数だけ照射を行うことが、結果として脱毛効果と満足度を高めると考えています。
5.施術の流れ(例)と痛みへの配慮
- 剃毛状態と施術可否を確認し、必要に応じてホクロを保護し(顔の場合のみ)、目をゴーグルで保護します。
- 部位によりマーキングを行い、皮膚を伸ばしながら丁寧に照射します。
- ヒゲは痛みが強く出やすい部位のため、当院では原則としてクリーム麻酔を使用し、冷却とあわせて負担の軽減に努めます。
- 照射後は必要時のみ外用剤を使用し、再照射保証期間をご案内します。
施術前の準備(剃毛・日焼け・自己処理)
効果と安全性のため、以下を守ってください。
- 照射前日または当日の来院前に、脱毛希望部位全体を剃毛してください。
- 毛抜き、ワックス、除毛・脱毛クリームは使用しないでください(毛根がなくなると脱毛になりません)。
- 日焼けは避けてください。特に施術前後は紫外線対策を徹底してください。
- 身体の脱毛当日は、制汗剤・日焼け止め・ボディークリームを塗らずにご来院ください。
- 剃り残しがあり看護師による剃毛が必要な場合、1部位ごとに剃毛料金がかかります(希望部位全体の剃毛には対応していません)。剃毛に時間を要すると、予約時間内に当日の希望範囲全体に照射できない場合があります。
- 襟足は形のご希望が分かれるため、看護師による剃毛は行いません。
6.施術前後の注意点(抜粋)
- 照射後は毛穴に一致した赤み、ヒリつき、毛包炎(ニキビ様のぶつぶつ)が生じることがあります。多くは時間とともに落ち着きますが、赤み・痒みが翌日も続く場合は外用剤を使用します。
- 外用剤(ロコイド軟膏)は当日使用不要で、翌日も症状が続く場合に1日2回(朝・夕)やさしく塗布してください。使用し始めて3日経過しても改善しない場合は受診していただきます。
- 照射後は摩擦を避け、保湿と紫外線対策を行ってください。
7.日常生活の目安
- 洗顔・シャワー・基礎化粧品・化粧・飲酒・運動は当日から可能です。入浴は翌日からを目安にしてください。
- 照射後しばらくは、強いマッサージやこすり洗い、サウナや激しい運動など体温が急に上がる行為は控えると安心です。
8.起こり得るリスク(副作用)と施術できない場合
- 医療脱毛には、発赤、腫れ、湿疹、毛包炎、熱傷、炎症後色素沈着、瘢痕などのリスクがあります。
- 皮膚の色調が濃い、毛が高密度、日焼けがある場合はリスクが上がります。
- 一定割合で硬毛化が起こることがあります。
- 妊娠中の方、光線過敏症の方、抗リウマチ薬(金製剤)使用歴のある方、イソトレチノイン内服中または内服終了から1か月以内の方は施術できません。
- 過度の日焼け、湿疹・皮膚炎、炎症の強いニキビ、傷、かさぶたがある部位は照射できないことがあります。
9.再照射保証制度について
当院では、レーザー脱毛実施14日後から1週間を目安に、明らかに脱毛効果が得られていない部分に無料で再照射を行っています。
再照射期間の前日に局所的に抜けが悪い部分がないか確認し、気になる部分の毛を2~3本だけ軽くつまんでみて、するりと抜ける場合は時間差で自然に抜け落ちます。
局所的に抜けない毛が確認される場合はご連絡ください。
10.料金・予約について
- 当院はカウンセリング・施術ともに完全WEB予約制です。
- 医療レーザー脱毛は都度払いでのご案内としており、有効期限のある回数コース契約のご提案(アップセル)は行っていません。
- 料金改定がある場合がありますので最新の料金表をご確認ください。
11.よくある質問(男性医療脱毛)
-
出力を上げれば早く終わりますか?
当院では規定の出力設定を使用しています。脱毛効果は出力の強さだけで決まるものではなく、毛の根元の深さや毛の太さ、脱毛間隔などが大きく影響します。そのため、出力を上げることで必ず早く終わるわけではありません。
-
毎回同じ間隔で通った方が良いですか?
初期は部位に応じて2~3か月の間隔で一定の回数を行なう場合がありますが、回数が進むほど毛周期が延びるため、当院では徐々に間隔を延ばします。成長期の毛を狙うことが結果的に1回毎の脱毛効果を高めるからです。
-
白い毛も脱毛できますか?
白い毛はメラニンがないためレーザーでは反応しません。白い毛を脱毛する方法には針脱毛があります。針脱毛は当院では行っていません。
執筆・監修・更新情報

この記事の執筆者
豊福 一朋医師
公益社団法人日本皮膚科学会認定
皮膚科専門医/医学博士/経営管理学修士(MBA)
<更新日>
メッセージ
山手皮膚科クリニックでは、高田馬場で医療脱毛、ヒゲ脱毛、顔脱毛、ワキ脱毛など、男性の医療レーザー脱毛を検討されている方に対し、カウンセリングにて目的(減毛/できる限り減らす)や生活背景をお伺いし、その内容に応じた進め方をご提案しています。
不安や疑問は遠慮なくご相談ください。当院では、コース提案などのアップセル行為は行っていません。
経歴
- 1991年
長崎大学医学部卒業
- 1991年
長崎大学病院泌尿器科、九州大学病院皮膚科にて卒後研修
- 1994年
九州大学大学院医学研究科入学。
同年、カナダ医学奨学金(Royal Canadian Medical Foundation)にて
カナダ・アルバータ州立大学皮膚科(エドモントン)に留学 - 1997年
九州中央病院皮膚科医長
- 1998年
九州大学大学院医学研究科修了(医学博士)
- 1999年
米国国立衛生研究所(NIH)(メリーランド州ベセスダ)研究員
- 2001年
佐賀県立病院皮膚科医長
- 2002年〜2004年
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)
- 2005年
山手皮膚科クリニックを開設
医療レーザー脱毛【男性脱毛】の概要
| 診療区分 | 自由診療 |
|---|---|
| 照射出力等 | 4J~14J/cm2 |
| 効果 | 長期的な減毛効果があります。 |
| 施術によるリスク・副作⽤ | 発赤、腫れ、湿疹、毛包炎、熱傷、炎症後色素沈着、瘢痕、硬毛化 |
| 承認区分 | GentleLase Pro(ジェントルレーズ プロ)とGentleMax Pro(ジェントルマックス プロ)は国内薬事承認機器です。 |
注)治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
治療に用いる医薬品および機器は当院の医師の判断の元、個人輸入の続きをおこなったものです。
個人輸入において注意すべき医薬品等についてはこちらをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1.html