更新日:2020.8.5/公開日:2020.7.19
このコンテンツは山手皮フ科クリニック 院長 豊福一朋が100%オリジナルで書いています。
フォトフェイシャル M22
フォトフェイシャルM22とは
IPLとレーザーの違い
M22の特徴
M22とレーザーとの比較
シミ・ソバカスでのM22 vs レーザー
毛細血管拡張、酒さ、赤ら顔でのM22 vs レーザー
症例
治療目的と施術回数
治療の手順と治療後の反応
M22費用
フォトフェイシャルM22とは
フォトフェイシャルとIPL
フォトフェイシャルとはIPL(光治療)のことです。
世界で最初に光による肌治療器を発売したルミナス社が「フォトフェイシャル」として光治療を広めました。
フォトフェイシャルはルミナス社の登録商標となり、現在、ルミナス社が開発した光治療器がフォトフェイシャルと呼ばれています。 光治療とIPLは同義語です。
IPLとはIntensive(強力な) Pulsed(パルス) Light(光)の頭文字をつなぎ合わせてIPLと呼ばれています。
コンピューターで制御された高エネルギーの連続した波長の光を皮膚に照射することにより、シミやくすみ、皮膚の若がえり、肌質の改善、赤ら顔などに対して幅広い治療効果が期待できます。
シミ・ソバカス治療においてはQスイッチレーザーと比べて効果は劣るものの、ダウンタイム(赤く炎症を起こすこと)のない治療が可能となります。
十分な効果を得るためには治療目的に応じて2~5回の治療が必要です。
フォトフェイシャルM22
当院の光治療(以下、IPL)ではルミナス社のフォトフェイシャルM22を使用します。
M22では肌の色調や治療目的に応じて最適なフィルターを選択することで、効果的かつ安全に治療を行うことが可能です。
赤ら顔、毛細血管拡張症などの血管系病変の治療、毛穴の開きの改善、シミ・ソバカスを完全に消したい場合は、レーザー治療が第一選択となるため、当院の方針ではM22を以下の場合に対して用います。
レーザー治療をご希望されない患者様へのシミ・ソバカス治療
くすみや肌質の改善
レーザー治療前後の肌の色調改善

フォトフェイシャルM22
IPLとレーザーの違い
美容医療では様々なレーザー機器が使用されていますが、IPLとはどう違うのでしょうか?
その前に波長と吸収度について解説します。
波長と皮膚深達度
レーザー光線とは太陽光線のなかでの可視領域(可視光線)や赤外線領域のある1つの波長を増幅させたものです。
可視光線は波長400から760ナノメートル(nm)、赤外線は波長760nm以上の領域のいろいろな波長の光の集合体です。
このなかで、595、694、755、1064nmといった単一の波長を取り出し、増幅させたものがレーザー光線(レーザー波)です。
光線は波長が長いほど、皮膚の深い層に浸透します。595nmのレーザー波が皮膚の真皮までしか届かないですが、1064ナノメートルはより深い皮下組織まで届きます。

レーザーの波長と皮膚深達度の関係
吸収度
吸収度とは、物質がどの波長をよく吸収するかの度合いです。吸収された光やレーザー波は熱変換されて、物質を温めたり、さらには熱破壊します。
ここでは美容と関係が深いメラニン、ヘモグロビン(図ではオキシヘモグロビン)、水について考えます。
メラニンと吸収度
シミ、ソバカス、くすみ、ホクロにはメラニンが過剰に存在します。
シミ、ソバカスを治療改善するためには過剰なメラニンを含む角化細胞にダメージを与え、破壊することが必要となります。
メラニンの吸収曲線を見ると、波長が短いほど吸収度がよいのですが、波長が短い光やレーザー波はメラニンが存在する表皮や真皮にまで届きません。
メラニンがある皮膚の層まで届く波長は694、755、1064nmのレーザー波がよいといえます。
下図の吸収度の曲線を見ると、755nmのレーザー波ではメラニンのずっと下にヘモグロビンの赤い線があります。
レーザーの出力を適度に調整することで、血管にダメージを与えることなく、メラニンのみを選択的に破壊することが可能となります。
へモグロビンと吸収度
へモグロビンは赤血球の成分です。赤あざ(血管腫)、毛細血管拡張症や赤ら顔では過剰に増えた毛細血管を減らすと症状は改善します。
しかし、レーザーで毛細血管の血管内皮細胞を直接壊すことはできません。
そこで、レーザーは血液の赤血球をターゲットにします。
レーザーは赤血球に含まれるヘモグロビンに吸収され、熱に変換されることで、赤血球を一瞬にうちに高温に加熱します。
赤血球が過熱されることで、血管内皮細胞がダメージを受けて毛細血管を減らします。
下のへモグロビンの吸収度は595nmのところにラクダのこぶのような立ち上がりあります。これより下になると急速に曲線は下に落ち込みます。
595nmにレーザー波は皮膚の深いところに届かないため、深部の大切な血管にダメージを与えることなく、皮膚の表層に過剰の増えた毛細血管に熱ダメージを与えることができます。

レーザー波長とメラニン、ヘモグロビン、水の吸収度の関係
水と光の吸収度
水は皮膚の組織すべてに含まれています。水加熱することは皮膚全体を加熱することになります。
炭酸ガスレーザーの10600nmの波長は水にはよく吸収されますが、メラニンやへモブロビンには選択的に吸収されることはありません。
10600nmの波長は皮膚深くまで深達し、水を含んだあらゆる組織に吸収され、熱で蒸散させます。メラニンも血管も水を含んでいますから、すべてを蒸散させることができます。
炭酸ガスレーザーがホクロの除去や皮膚の腫瘤を蒸散させて取り除くのみ便利なのは、このような10600nmのレーザー波の性質によるのものです。
IPLではコンピューターで制御しておよそ500~1200nmの範囲の光を強く照射します。この中にはメラニン、へモグロビンによく吸収される波長の光を含んでいるのでシミ、ソバカス、くすみ、赤ら顔、毛細血管拡張症にも効果ができます。
水に関しては、光に吸収度は高くありません。これにより正常皮膚組織にダメージを与えることなく、温熱効果を発揮します。

IPLの光とメラニン、ヘモグロビン、水の吸収度の関係
IPL | レーザー | |
波長 | 500~1200nmの多波長 | 単一波長
|
適応症 | 様々な症状に適応 | 単一の症状
|
フォトフェイシャル M22の特徴
M22の主な治療対象
- シミ・ソバカスの改善
- くすみの改善
- 肌質の改善
- シミ・ソバカスレーザー治療後のメンテナンス
- シミ・ソバカスレーザー治療のプレトリートメント(くすみを除去しレーザー治療可能な状態にする)
M22の特徴
適用症状が広い
M22はコンピューターとフィルターで制御して、様々な波長の光を高出力で皮膚に照射します。
シミ、ソバカス、くすみ、色むらといった色調の問題、毛穴、肌のハリ、ツヤといった肌質の改善にいたる様々な皮膚トラブルを一つの治療で対応することでできます。
ダウンタイムがほとんどない
レーザーによる治療では、照射の際の痛み、照射後の炎症がかならず起こります。また、多く場合炎症後の色素沈着がおこります。
また、レーザー治療では痛みの緩和に麻酔クリームを塗布したり、麻酔薬の注射をおこないます。
一方、M22は光治療ですので、照射時は”輪ゴムで皮膚をはじくような”痛みがありますが、麻酔を使用することはありません。
照射後の炎症はわずか、あるいはなく、炎症が起こったとしても半日から1日と短い時間で収まります。
照射によりメラニンが反応して、カサブタ(痂皮)が生じますが、マイクロクラストといって非常に薄いものです。
このマイクロクラストができることは、光によく反応しているという効果の裏返しでもあります。
光治療では治療後に会社や学校をお休みすることはほとんどありません。
治療目的に合わせての設定が可能
フィルターによる設定
肌の色に合わせて、細かく照射の条件設定を変えることが可能です。
M22の最大の特徴は6種類にフィルターを持っていることです。
フィルター(nm) | 照射する波長帯(nm) | 適用疾患 |
515 | 515~1200 | シミ、ソバカス、くすみ |
560※ | 560~1200 | 総合的美肌治療(フォトフェイシャル) 美白 |
590 | 590~1200 | 赤ら顔 |
615 | 615~1200 | 赤ら顔 |
640※ | 640~1200 | 肝斑、美白 |
695 | 695~1200 | 肝斑、タイトニング、しわ |
フィルターを使用することで治療に必要のない波長帯をカットすることができます。
例えば、560ナノメーターのフィルターを使用すると、560nm未満の波長帯はカットされ、560~1200nmの波長帯を治療に使うことができます。
これにより、出力を上げても皮膚の熱傷を避けることが可能になり、目的の効果、ここでは総合的美肌治療(フォトフェイシャル)と美白効果に対する最良の効果を発揮できるようになります。
※当院では「レーザー治療をご希望されない患者様へのシミ・ソバカス治療」「くすみや肌質の改善」「レーザー治療前後の肌の色調改善」にM22を用います。
使用するフィルターは、過剰に蓄積されたメラニンに起因する症状に対して効果的な560nmと640nmのフィルターに限定して施術をおこないます。

560nmを使用した場合の照射波長帯
640nmのフィルターを使用すると、640nm未満の波長帯はカットされ、640~1200nmの波長帯を治療に使うことができます。
肝斑と美白効果に対する最良の効果を発揮できるようになります。

640nmフィルターを使用した場合の照射波長帯
パルスによる設定
M22は照射方法を1)シングルパルス、2)ダブルパルス、3)トリプルパルスの3つのモードが選択できます。
シングルパルスでは出力の100%を1回で照射します。シミ、ソバカス、くすみに最大限の効果を発揮します。
ダブルパルスでは出力の50%ずつを2回にわけて照射します。
治療効果と表皮保護のバランスをとった安全な照射方法である反面、効果は減弱します。
トリプルモードでは33%ずつ3回の照射をおこないます。
皮膚にとってはやさしい治療ですが、効果が落ちます。
当院ではシミ、ソバカス、くすみを含めたすべての治療にシングルパルスのみを使用します。
これまでライムライトやMAX-GというシングルパルスのIPL治療器を長年使用してきた経験から、シングルパルスでも安全に治療をおこなうことができます。
光治療では、1発あたりのエネルギー(熱量)が大きいほうが、皮膚の深くにまで高いエネルギーを届けることができるためです。
M22とレーザーとの比較
M22は優れたIPLの機器です。当院では、シミ、ソバカス、くすみ、美白、総合的美肌治療(フォトフェイシャル)にM22を用います。
毛細血管拡張症、赤ら顔、酒さにはM22を用いません。
IPLでの光により赤ら顔の治療を第一の目的とする場合、光は血管内のヘモグロビンだけでなく、表皮のメラニンにもエネルギーが使用されてしまうので、高い効果が発揮できません。
毛細血管拡張症、赤ら顔、酒さの治療にはVフェイシャルをお勧めしています。
その他の効果の比較は下の表のとおりです。
フォトフェイシャル M22 |
Qスイッチレーザー | Vフェイシャル | 1540 フラクショナルレーザー |
|
くすみ | ★★★★ | - | - | - |
シミ ソバカス |
★★ | ★★★★ | - | - |
肝斑がある場合 | 照射可能 | 照射で悪化 | - | - |
赤ら顔 毛細血管拡張 |
★★ | - | ★★★★ | - |
毛穴の開き | ★ | - | ★ | ★★★★ |
小じわ | ★★ | - | ★★ | ★★★ |
肌質改善 | ★★★ | - | ★★ | ★★★★ |
ダウンタイム | マイクロクラスト | 強い炎症後痂皮化 | 軽度の赤み1~2日 | 赤み1~2日 |
炎症後色素沈着 | なし | 多くの場合あり | なし | なし |
シミ・ソバカスでのQスイッチレーザー vs M22
Qスイッチレーザー治療とダウンタイム
シミ・ソバカスを完全に消すには、シミに関係する遺伝子異常がおきた皮膚の角質細胞を完全に破壊することができるQスイッチレーザーが最適です。
下の図に示すように、Qスイッチレーザーでは治療後にソバカスでは一部に、シミでは多くの場合、一過性の炎症後色素沈着が出現します。
Qスイッチレーザーはこのようにダウンタイムがある治療なので、治療の範囲が顔全体に及ぶ場合は、会社や学校をお休みすることになります。
シミ・ソバカスの治療については、当院ホームージの「シミ・ソバカス」をご覧ください。

Qスイッチレーザーによるシミ・ソバカス治療の経過
M22はダウンタイムがない
シミ・ソバカスのM22による治療の最大の利点はダウンタイムがないことです。
M22では照射を5回を繰り返すことで、個人差はありますが、シミ・ソバカスの濃さを治療前を100として20~30くらいまで薄くすることが可能です。
欠点はシミ・ソバカスが完全になくならないことです。
また5回の治療以降、まったくやめてしまうと、シミ・ソバカスはゆっくり時間をかけて治療前に50%程度まで濃さが戻ってきます。
M22をはじめ、ライムライト、フォトシルクなどすべてのIPL治療で同じことがおこります。
IPLではシミ・ソバカスの原因となる角質細胞にダメージを与えることができますが完全に破壊することはできません。
IPLでは強い光でシミ・ソバカスの原因となる細胞の一部は破壊されますが、多くの細胞はダメージを受けつつ生き残ります。
時間がたってシミ・ソバカスが再発するのは、細胞がダメージから回復するからです。
IPLでは5回の治療後も定期的にメンテナンスの照射をおこなうことが重要で、シミ・ソバカスが薄い状態を保つことが可能です。

IPL照射5回後のシミ・ソバカス治療の経過
IPL(光治療)でシミ・ソバカスを薄い状態で維持したい場合は、5回照射以降も2~4ヶ月に1回程度の治療を継続することをお勧めします。
色素性疾患でのM22とQスイッチレーザーとの比較
フォトフェイシャル M22 |
アレキサアンドライト Qスイッチレーザー |
|
波長 | 多波長 | 単波長(755mn) |
治療範囲 | 全顔照射 | 基本部分照射、全顔照射も可能 |
治療回数 | 5回以上 | ほとんどの場合1回 |
麻酔 | 不要 | 必要 |
肌質改善 | 効果高い | 効果なし |
くすみ | 効果高い | 適応なし |
シミ/老人性色素斑 | 薄くする | 消す |
ソバカス | 薄くする | 消す |
脂漏性角化症 | 効果なし | 高い効果 |
肝斑 | 肝斑があっても治療可能 | 肝斑に照射すると悪化 |
ダウンタイム | なし | あり |
炎症後色素沈着 | なし | あり |
毛細血管拡張、酒さ、赤ら顔治療での色素(ダイ)レーザー vs M22
毛細血管拡張、酒さ、赤ら顔治療の歴史
当院では血管病変に対しM22を使用しません。VビームⅡという色素(ダイ)レーザーを血管病変の治療に使います。
これには理由があります。皮膚科では毛細血管拡張、酒さ、赤ら顔は治療するのに難しい疾患です。
現在でもほとんどの皮膚科ではビタミン剤、抗生剤の長期内服、外用剤を使っていますが、治療には苦労しているはずです。
当院では2007年からIPLではライムライト、レーザーではNd:YAGレーザーのジェネシスを用いて治療をおこなってきました。
ライムライトよりはジェネシスの方が効果はありますが、一時的に赤みはやや薄くなるものの満足いく結果は得られませんでした。
2016年からは色素(ダイ)レーザー(VビームⅡ,キャンデラ社)で血管病変の治療をおこなっています。
色素(ダイ)レーザーは現在のところ、最も効果が高い治療です。
当院でおこなっているVビームⅡを用いたVフェイシャルはダウンタイムが極めて少なく、効果が高い毛細血管拡張、酒さ、赤ら顔の治療法です。
従いまして、当院ではフォトフェイシャルM22を毛細血管拡張、酒さ、赤ら顔の治療には使っていません。
色素(ダイ)レーザーがM22を含めたIPL(光治療)よる優れている理由を説明いたします。
レーザーとM22の効果の差
色素(ダイ)レーザーとN:d YAGレーザーの比較
下の図は血管の中になる赤血球の成分であるヘモグロビン(オシキヘモグロビン)と水の吸収度曲線です。
血管病変を治療する場合、血液中の赤血球を熱破壊することは先に述べた通りです。
へモブロビンは赤い曲線、水は黒い曲線です。
曲線の中でところどころに上に凸に突き出たところどころ「らくだのコブ」のようなところがあります。
光あるいはレーザー波がこのコブの頂上付近にクロスすると効果的に血管にダメージを与えることができます。
色素(ダイ)レーザーであるVビームⅡの波長595nmのレーザー光(ピンク色の破線)はヘモグロビンの吸収度のコブの頂上付近でクロスするので、血液に効率よく吸収されることがわかります。
Nd:YAGレーザーであるジェネシスの波長は1064nmで、ヘモグロビンの吸収度の高いコブの頂上付近でクロスするので、血管病変に効果があることがわかります。
双方のレーザーの効果の高さをみると、595nmのへモブロビンの吸収度が10程度、1064nmの吸収度は0.4程度なので、色素(ダイ)レーザーがNd:YAGレーザーに比べ25倍程度吸収効率がよいことになります。
この差が効果の差になります。

M22とレーザーの波長とへモグロビン、水の吸収度
IPL(光治療)の限界
フォトフェイシャルM22では、560nmフィルターを用いて560nm未満の波長をカットすることで、他のIPL治療器より効果を上げることができます。
しかし、一般にIPL(光治療)に用いる光は500nmから1200nmの範囲の様々な波長の集合体です。
この中には赤血球の成分であるヘモグロビンに吸収されずに、水により吸収される波長の光が多く含まれます。
水は皮膚組織すべてに含まれるので、水を温めることは皮膚組織全体を温めることになり、出力を上げると熱傷をおこす危険が出てきます。
したがって、IPLでは効果に限界があるのです。
IPL(光治療)とレーザーの効果比較
毛細血管拡張症、酒さ、赤ら顔の治療の効果に関しては、M22を含むIPL(光治療) << Nd:YAGレーザー < 色素(ダイ)レーザー(光治療)と考えています。

IPL(光治療)とレーザーの血管病変に対する効果の比較
血管病変でのM22とVフェイシャルとの比較
毛細血管拡張症、酒さ、赤ら顔の治療効果とその他の効果、ダウンタイムに関してまとめると以下のようになります。
毛細血管拡張症、酒さ、赤ら顔の治療については、当院ホームージの「毛細血管拡張症赤ら顔」、「酒さ」をご覧ください。
レーザーに関してご興味がある方は、「VビームⅡ」、「Vフェイシャル」を御覧ください。
フォトフェイシャル M22 |
Vフェイシャル VビームⅡ |
|
波長 | 多波長 560~1200nm | 単波長(595mn) |
血管病変 | 効果あり | 効果極めて高い |
シミ・ソバカス | 効果高い | 効果なし |
くすみ | 効果高い | 適応なし |
美肌効果 | あり | 若干あり |
ダウンタイム | なし | Vフェイシャルではほとんどない |
炎症後色素沈着 | なし | Vフェイシャルでない |
IPL(光治療)症例
50歳台女性
シミの治療目的で来院 すべてのシミ・ソバカスを消したいのでレーザー治療を希望されました。
診察ではくすみが強く、シミ・ソバカスのみをダウンタイムが心配され、光治療(IPL)をすすめました。
初回照射後にシミ・ソバカスの部分が光によく反応し、薄い痂皮(カサブタ)ができています。
レーザーと違い、照射部に炎症がおこって真っ赤になるということがないのがIPL(光治療)の最大の長所です。
治療は合計3回おこないました。くすみが薄くなり、シミ・ソバカスが減っています。同時に肌のツヤが改善されています。
3回終了後(右端の写真)にも若干のシミ・ソバカスが残っています。
IPL(光治療)では、シミ・ソバカスがすべて消えることはありません。

くすみ、シミ、ソバカスのIPL治療例
治療費用
照射回数3回 来院回数4回
初回診察料金(自費診療初診) \3,300, IPL(光治療)(全顔)3回 \75,900, 総治療費 \79,200
治療目的と施術回数
目的 | 治療間隔 | 治療回数 |
シミ・ソバカス改善 | 4~5週間(1カ月) | 5回 |
くすみ改善・美白・美肌 | 2~3か月 | 効果維持のため継続(希望時) |
レーザー治療前のプレトリートメント | 2か月 | 2回 |
シミ・ソバカスレーザー治療後のメンテナンス | 3~6カ月 | 効果維持のため継続(希望時) |
治療の手順と治療後の反応
ご予約
治療は予約制です。
ご予約はクリニック窓口、お電話で承ります。
2回目以降からはLINEでのご予約もご利用いただけます。
インターネット経由、eメールからの予約はおこなっておりません。
照射
-
- 洗顔をして、お化粧や日焼け止めを完全に落としていただきます。
- 髪の毛、眉、(必要時)ホクロをテープで保護いたします。
- 専用のゴーグルで目を保護いたします。
- 光の浸透を高めるためジェルを塗ります。
- M22を照射します。照射時に軽く輪ゴムではじかれたような痛みがあります。
照射の時間は、お顔全体を2周して約5~10分間です。 - ジェルをお拭き取りいたします。
- 発赤やほてり感が強い場合はアイスノンでクーリングをします。
- 施術直後よりお化粧をしてお帰りいただけます。
治療後の反応
シミ・ソバカス治療5回プランの場合
(1回目・2回目)640nmフィルター使用
640nmフィルターを使用した治療後は、シミ・ソバカスが取れたり、薄くなることはほとんどありません。
初めから強い出力でIPLを実施すると、照射部位に軽い熱傷(炎症)が生じて、その結果肝斑が悪化し、以後の治療で効果的な出力を使用することができなくなるためです。
640nmフィルターを使用した治療では、お肌の色調を明るくし、シミ・ソバカスの部分とその他のお肌のコントラストをなるべくはっきりさせることで、560nmフィルターを使用する3回目からの治療効果を高めます。
(3回目から5回目)560nmフィルター使用
ほとんどの方にシミ・ソバカス部分に一致したマイクロクラスト(薄いカサブタのようなもの)が生じます。
マイクロクラストは、治療直後よりも2-3日経過するとより濃い色調になり、7-10日程度で自然と取れてなくなります。
マイクロクラスト部分はご自身で擦ったり掻いたりしないように注意が必要です。640nmフィルターを使用した治療直後よりも照射部位のヒリヒリ感や発赤がみられます。
560nmフィルター照射後はアイスノンで5分間程度クーリングをして終了となります。
治療回数をかさねていくと、マイクロクラストの数は少なくなっていきます。
プラン終了後
M22治療では、シミ・ソバカスが完全に取れて無くなることはありません。
M22治療により改善した(薄くなった) シミ・ソバカスの色調が戻らないようにプラン終了後も3~6ヶ月毎の治療が必要です。
くすみ改善、美肌・美白、レーザー治療前後の色調改善の場合
640nmフィルターを使用します。
640nmフィルターを使用した治療後は、シミ・ソバカスが取れたり、薄くなることはほとんどありません。
くすみの原因となる真皮上層から表皮に存在するメラニンを除去することができるため、お顔全体の肌の色調が明るくなります。
真皮を加熱することにより皮膚の弾力性が向上し、治療直後より肌のハリ感をご実感いただけます。
肝斑について
M22治療により、お顔のくすみや濃いシミ・ソバカスが改善すると、これまで目立たなかった肝斑が顕在化したり、治療の刺激で悪化することがあります。
当院では、IPL治療開始時に肝斑がある方には、治療開始と同時にトラネキサム酸の内服をしていただいております。
また、IPL治療期間中に肝斑の顕在化および悪化がみられた時点で、トラネキサム酸の内服を開始していただきます。
肝斑の外用治療(ハイドロキノン、トレチノイン)をご希望の方は、医師のカウンセリングをお受けください。
フォトフェイシャル M22 費用(税込)
回数/プラン | 費用(税込) |
1回 | ¥25,300 |
6回目以降/レーザー治療後割 | ¥22,000 |
シミ・ソバカス治療5回プラン | 総額¥111,870 (1回目支払:¥25,300、2回目支払:¥86,570) |
全顔2パス照射します。
フォトフェイシャルM22治療の概要
診療区分 | 自由診療 |
---|---|
照射出力等 | 10~14J/c㎡ |
治療期間及び回数 |
シミ・ソバカス治療の場合1クール5回 (治療期間 約5ヶ月) くすみ・美肌目的の治療では回数に規定なし 照射は2~3ヶ月おき |
施術によるリスク・副作⽤ | シミ・ソバカス治療では、照射部分に一致したマイクロクラストが生じます。 |
施術に要する費⽤ | 1回 ¥25,300 シミ・ソバカス治療5回プラン ¥111,870 6回目以降/レーザー治療後割 ¥22,000 |
承認区分 | フォトフェイシャルM22は国内承認機器です。 |
注)治療には、国内未承認医薬品または医療機器を⽤いた施術が含まれます。
治療に⽤いる医薬品および機器は当院の医師の判断の元、個⼈輸⼊⼿続きをおこなったものです。
個⼈輸⼊において注意すべき医薬品等についてはこちらをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1.html