
目次
1.Vフェイシャルとは(Vビームによる顔の血管・赤ら顔治療)
Vフェイシャルで使用する、キャンデラ社製の色素レーザー「VビームⅡ」の波長は595nmであり、このレーザー光は血液中の赤血球に含まれる酸化ヘモグロビンに吸収されると熱エネルギーに変換されます。赤血球内に発生した熱は血管の内側の壁にまで及びます。そして血管の内側にある内皮細胞は熱損傷をうけて血管は閉塞します。閉塞した血管は吸収されて、広範囲の毛細血管拡張症や赤ら顔といった血管由来の症状を改善することができます。
また、酸化ヘモグロビンが加熱されることで真皮に熱影響を及ぼし、皮膚のリジュビネーション(若返り)効果が期待できます。

VビームⅡについての詳細はこちらをご覧ください。
赤ら顔についての詳細をご覧になりたいたかはこちらです。。
2.当院の適応(対象)と適用外(対象外)
VビームをつかったVフェイシャルは顔が赤い症状によく効きます。しかし、効く人、効かない人と別れます。治療にあたっては顔の赤みにやみくもにVビーム照射することはいたしません。
みなさんは「Vビームを照射すると顔の赤みが軽くなる」と思っていませんか?Vビームの照射をおこなっても赤みが減らないことは結構あります。これは「すべての顔の赤み≠毛細血管拡張」だからです。とくに「酒さ」と診断されている場合は注意が必要です。なぜなら、「酒さ」の診断そのものが間違っていることが多いからです。せっかく費用をかけてレーザー治療をおこなうからには、適用(対象)と適用外(対象外)を見極めて治療を開始したいと思っています。見極めをしっかりおこなうことは当院が特にこだわっているところです。
適応(対象)
以下がVフェイシャルの適用(対象)です。
- 赤ら顔/広範囲の毛細血管拡張
- ニキビ・施術後の炎症後赤み(皮膚が安定している状態) ※ニキビができ続けいている状況では外用剤などでの保険診療を先におこなう必要があります。
- 肌の若返り(リジュビネーション)
適応外(対象外)
- 酒さ・酒さ様皮膚炎※(当院では治療を行いません)
- 強い炎症が続く時期/日焼け直後/肝斑優位の色むら
- 自己判断の外用・エステ施術直後など皮膚が不安定な状態
※酒さでレーザー治療を受けられている方へ.
顔が赤いので皮膚科や美容クリニックを受診すると、パッとか顔をみただけで「赤ら顔=酒さ」と診断されVビームで治療される方が非常に多くいらっしゃいます。酒さは日本人にはまれな疾患です。「赤ら顔=酒さ」と簡単に診察されていませんか? そもそもあなたの症状は本当に”酒さ”なのでしょうか? 赤ら顔の診断はむつかしいです。さまざまな原因があるからです。とくに摩擦による赤ら顔では、レーザーだけおこなっていても効きません。別のアプローチを考える必要があります。赤ら顔の治療では診断や原因を重視してください。診断・原因がわかれば治療への道筋が決まります。やみくもにVビームをおこなうことは良くないと思います。最初は少々効いても、すぐに効かなくなっていませんか?それは赤ら顔の根本の原因(たとえば摩擦による炎症や皮膚の菲薄化)が残っているからではないでしょうか?結論として 「酒さ」と診断されていても「酒さでない」ことが多いです。Vビームの適応疾患のことがあります。
酒さ様皮膚炎の原因はステロイドの長期外用です。皮膚炎の状況でVビームの効果はありません。ステロイドを中止して酒さ様皮膚炎を治すと、毛細血管拡張が残ることがあります。そこではじめてVビームでの治療となります。余談ですが、最近はヒルドイドを化粧品代わりにつかっていて赤ら顔になる人を見ます。ヒルドイドは血流の増加作用があります。顔面は血管が豊富なので血流が増加することで赤みが増します。ヒルドイドをやめればよい話です。
3.当院の治療方針
美容医療のなかでも赤い顔を治療することは難しいです。赤い顔の状態を的確に判断して、最適に治療機器を選択する当院の治療方針です。そのために以下の2つを徹底します。
- 機器を用いて顔の赤い症状の原因を的確に診断する(当院独自の4つのパターンに分類する)
- 治療効果を客観的に判断する
機器をつかって赤い顔の症状を正確に診断する
赤い顔といっても、さまざまな原因があります。原因を視診のみで判断することは困難です。皮膚科医はダーモスコープをつかって、表皮の厚さや真皮の血管の状態を観察します。そして、診断をおこない、効果が期待できる治療機器を選択します。
ダーモスコピー検査
ダーモスコピー検査とは、ダーモスコープと呼ばれる特殊は拡大鏡を用いて皮膚を観察する検査です。ダーモスコープは、病変部を明るく照らし、反射光のない状態で、皮膚を10-30倍に拡大しながら毛細血管やメラニンを観察します。肉眼やルーペでは判断できない表皮の状態、真皮の血管の形状や太さを観察することができます。顔が赤い症状の診断に役立ちます。
ダーモスコープ(ダーモスコピー)

ダーモカメラ
ダーモスコープでは観察はできますが画像が残せません。画像を残して診断、病因の分析、経過観察につかうにはカメラが必要です。ダーモカメラはダーモスコピーを備えたカメラです。


顔が赤い症状はダーモカメラで4つのパターンに分類する
これまで当院で赤ら顔の治療をおこなった方のダーモカメラ画像と治療効果を解析すると、毛細血管の拡張はおもに3つのパターンに分かれると考えています。下の写真をご覧ください。4つのパターンに分けました。

1) 正常の皮膚:赤みのない正常な皮膚の様子です。
2) びまん性の赤み:木の枝のような毛細血管拡張がなく、微細な毛細血管が拡張して、ベタっとした赤みになっています。このタイプではVビームⅡ、Vフェイシャルよりフォトフェイシャルでの治療が効果が期待できます。ニキビによる炎症のでもびまん性の赤みが見られます。レーザーフェイシャルでニキビの炎症と新生を抑え、必要に応じ ニードルRF(ポテンツァなど)で質感・赤みの改善を狙います。経験上このようなびまん性の赤みにはVビームが効きにくいと考えています。
3) 細い毛細血管がある:木の枝のように分かれた細い毛細血管拡張が確認できる皮膚です。Vフェイシャルで効果が期待できます。
4) びまん性の赤みと細い毛細血管の両方がある:2)と3)が同時に存在するタイプです。このタイプをは最初にレーザーフェイシャル、フォトフェイシャルやニードルRF(ポテンツァなど)でびまん性の赤みを改善した後に細い毛細血管に対してVフェイシャルをおこないます。
それ以外の場合の治療方針
炎症による赤み:酒さ様皮膚炎やアトピー性皮膚炎では炎症がおこって皮膚が赤くなっています。機器での治療の前にまずは皮膚炎を抑える必要があります。長い間皮膚炎が続くと皮膚炎がよくなっても、血管の拡張が残る事があります。これにはVビームが効きます。
皮膚が薄くなった赤み:洗顔、クレンジング時に顔を擦る習慣が長年続くと皮膚の角層が薄くなり、真皮の血管が透過して見え赤い顔になることがあります。特徴は骨の直上の皮膚が赤くなっていることです。肝斑も摩擦が原因で、赤い部分と肝斑が同時にある事が多いです。この状態にVビームは効果がありません。正しいスキンケアと当院ではフォトフェイシャルを使い治療します。
治療効果を客観的に判断する
VISIA(ビジア)
治療により赤みがよくなっていく過程を客観的に判断するには写真撮影が必要です。かって、私は一眼レフカメラをつかって撮影していました。しかし微妙な赤みがきれいに写らないのです。赤みが軽い場合に一眼レフ写真で経過を追っていくのは、むつかしい作業でした。また、天気による部屋の光量のわずかな変化、撮影距離のわずかな違いが写真の色調に影響します。
それで、画像診断器VISIA(ビジア)を購入しました。赤みの変化を客観的に判断できるようになりました。


効果判定について
Vフェイシャルの効果判定は、VISIA画像の比較と患者様の主観によります。Vフェイシャルを3回お受けになられた後に、VISIA画像の比較による変化がなくても日常生活において、ほてり感や赤くなる症状が軽減したご実感があれば効果ありとして継続が可能です。効果判定後のVISIAの撮影は6か月毎を目安に実施いたします。
4.レーザーの効果発現のメカニズム
Vフェイシャルが毛細血管拡張を主とする赤みにどのように効くかを説明します。興味がない人は読み飛ばしてください。より詳しい説明をこちらに書いています。
Vフェイシャルに使用するVビームでは595nmのレーザー光がヘモグロビンに吸収され、熱で表在血管を凝固・破綻させます。血管周囲組織への影響を抑えるためには血管をほどよく加熱することが重要です。出力・パルス幅・スポット径を個別に調整します。設定が甘いと効果が出なかったり、照射した皮膚に熱傷がおこったりします。
周囲組織へのダメージを避けつつ、ターゲットとする毛細血管のみを加熱損傷させることを選択的光熱融解といいます。2つの段階からなります。
段階1)レーザー光は赤血球を加熱する
レーザー機器は一方向に向かってまっすぐ直進する強力なレーザー光を作り出します。レーザー光は物質に吸収されると熱に変換されます。VビームⅡのレーザー光の波長は595nmです。このレーザー光は赤血球の成分の酸化ヘモグロビンによく吸収されます。

段階2)熱は血管を損傷する
発熱した赤血球から拡散した熱により毛細血管内壁は熱損傷がおこり、血が流れなくなります。機能しなくなった血管はからだに吸収されて正常組織におきかえられます。


5.治療の限界とリスク
治療の限界
レーザーが到達可能な皮膚表面からの深さには限界があり、照射部位の赤みを完全に消退させることはできません。色素レーザー(VビームⅡ)の595㎚(ナノメートル)という波長は、皮膚表面から1.5~1.7㎜の深さまで届くとされていますが、正常組織に過剰な損傷を与えずに治療できる深さは0.6~1㎜程度までです。
0.6~1㎜より深い場所にある血管はレーザーに反応せず残ります。これがVビームによる治療の限界となります。

治療のリスク
色素レーザーは皮膚のメラニンとヘモグロビンに吸収され、皮膚に熱を発生させます。そのため色素レーザーを用いた治療では、表皮と真皮の組織や細胞が熱で破壊または損傷されます。その結果、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、水疱形成、瘢痕、一時的または永久的な色素脱失または皮膚色のムラが生じるリスクがあります。
規定の設定、照射方法でレーザー照射を行っても、毎回常にこれらのリスクがあります。色素レーザーを用いた治療のリスクを最小限に安全かつ効果的に行うために、日焼け対策を徹底してください。屋外活動が多い方、日焼け対策を徹底できない方への色素レーザーを用いた治療はおすすめいたしません。
色素に吸収されることから入れ墨・刺青(タトゥー)、治療につかわれた金属製剤が皮下に存在する状況では照射ができません。
6.治療の流れ
-
-
STEP1
予約
当院は完全予約制です。ご予約は「予約サイト」から承っております。
赤ら顔
から「赤ら顔のご相談」を選択してください。
治療をお受けいただけない方
妊娠中の方、光線過敏症の方、抗リウマチ薬(金製剤)内服または注射歴のある方
イソトレチノイン内服中の方および内服終了から1か月を経過していない方
-
STEP2
初診・再相談
診察・カウンセリング

赤ら顔の診察 適応説明・同意(〔Vフェイシャル説明同意書〕に沿ってリスク・術後ケアを説明します。当日の治療はおこないません。
-
STEP3
治療の予約
カウンセリング時にご提案させていただいた治療のご予約は、予約サイトからお取りいただけます。
-
STEP4
治療

Vビームでの治療風景 治療の流れ
- 洗顔をして日焼け止めやお化粧を完全に落としていただきます。
- 必要な場合、髪の毛を専用のシートで保護します。
- 必要な場合、眉をテープで保護します。
- 顔面の盛り上がりがあるホクロは白いテープで保護します。患者様のご希望がない場合、平らなホクロはテープ保護せずにレーザーを照射します。
- 専用のゴーグルで目を保護します。
- レーザーを照射します。照射時にはお肌を弾かれるような痛みがあります。
- レーザー照射終了後、患者様ご自身にて照射部位をアイスノンで5~10分程度冷やしていただきます。
- 終了後、直後から基礎化粧品の使用、お化粧が可能です。
治療後経過
- 術後、発赤や湿疹、毛包炎、ニキビが生じることがあります。鼻や額など毛量が多い部位に生じやすいです。特に痒みを伴う場合は、当院を受診してください。
- 術後、顔全体および目の周りが腫れることが多いです。Vフェイシャルで生じた腫れは1週間程度かけて徐々にひいていきます。血管を損傷することが治療効果であるため、腫れが生じないように施術することはできません。
- 術後、軽度の内出血(紫斑)、点状皮内出血が生じる場合があります。これらの症状が生じた場合、通常7日~14日ほどで消退します。内出血は必ずしも生じるわけではありませんが、血管を損傷することが治療効果であるため、Vフェイシャル施術後には内出血が生じる可能性が常にあります。
- 術後、治療範囲に生じた異常(水疱形成・赤み・腫れ・痒み・痛み)や、ご心配なことがある場合は速やかにご連絡いただき当院を受診してください。自己判断で異常発生より1週間以上放置された場合、適切な処置が行えない場合があります。
-
STEP5
経過観察
写真、VISIA(ビジア)の画像解析にて赤みの推移を確認します。

VISIA(ビジア)での赤ら顔治療の経過. 上の写真のように赤みが減少する過程を客観的にとらえることができます。
-
7. 症例

症例説明:30歳代女性 赤ら顔のレーザー治療目的で来院
照射回数3回 来院回数5回(初診時、治療時3回、経過診察1回)
費用の内訳:初診料3,300円,再診料1,650円,Vフェイシャル費用(全顔)19,800円×3,合計62,865円
治療のリスク:照射時に痛み、治療後の発赤
8.回数、間隔の目安、治療のエンドポイント
回数、間隔の目安と経過診察のタイミング
- 治療開始から1か月間隔で3回実施し効果判定をします。
- 効果判定で効果がみられていれば、4回目以降で症状改善がみられなくなったところがVフェイシャルの治療効果の限界となります。
| 間隔 | 効果判定までの回数 | 効果判定時期 | 効果判定後 |
| 1か月 | 3回 | 3回目の1か月後 |
|
治療のエンドポイント
VビームⅡの595㎚(ナノメートル)という波長は、皮膚表面から1.5~1.7㎜の深さまで届くとされていますが、正常組織に過剰な損傷を与えずに治療できる深さは0.6~1㎜程度までです。Vフェイシャルは初回から3回目まで、段階的に出力を上げていきます。その後は3回目の出力を継続しますが、4回目治療以降で症状改善がみられなくなったところがVフェイシャルの治療効果の限界となります。
効果がみられるまでの治療回数、レーザー照射後の反応・効果には個人差があります
Vフェイシャルで、飲酒時、運動時、緊張時等に顔が赤くなるといった生体反応を治すことはできません。赤ら顔に対する効果の評価は、主に患者様の主観によります。Vフェイシャルを3回お受けになられた後に、日常生活において、ほてり感や赤くなる症状が軽減したご実感があれば継続をおすすめします。
9.費用の目安と見積り単位
見積り単位:顔全体、額とこめかみを除く顔全体、口周囲とこめかみを除く顔全体、両頬+鼻
※当院のVフェイシャルは自費です。
10.日常生活の注意点、自宅でのスキンケア、注意事項
日常生活について
- 洗顔・シャワー: 当日から可能
- 入浴 基礎: 翌日から可能
- 化粧品: 直後から可能
- 化粧: 直後から可能
- 飲酒: 翌日から可能
- 運動: 翌日から可能
ご自宅でのスキンケアについて
人の皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造をしています。通常表皮に血管は存在しません。表皮は平均0.2mm(ティッシュ1枚くらい)の厚さです。表皮の最も上層(外側の層)を角層といいます。角層の働きとして特に重要なのは、バリア機能と水分保持機能です。顔面全体や両頬に血管性の症状がみられる患者様の皮膚表面をよく見ると、角層がないあるいは角層形成が未熟で、表面がつるつるしたお肌の方が多くいらっしゃいます。
過剰に蓄積された角層は皮膚の質感の悪化や、くすみ、ニキビの原因となりますが、角層がない皮膚は紫外線や物理的刺激によるダメージを受けやすく、少しの刺激で皮膚の発赤がみられやすくなります。角層を正常な状態に保つために最も重要なことは、摩擦により角層を取り除きすぎないことです。
患者様にはVフェイシャルによる治療と併せて、ご自宅でのスキンケア時に以下のことに、ご注意いただきますようお願いいたします。
Vフェイシャル治療期間中に気を付けていただきたいこと
- トレチノインやレチノール配合化粧品の使用、顔面のマッサージやエステ、ピーリング、ダーマペン、フラクショナルレーザー、レーザートーニングをお控えください。
- メイク落とし・基礎化粧品によるスキンケア時は、コットンの使用をお控えください。
- 化粧水は各メーカー推奨の量を指先にとり、顔全体につけるように伸ばしてください。重ねづけ、手のひらでのパッティング、ハンドプレスはしないでください。角層のない敏感な皮膚に触れば触るほど(摩擦が加わるほど)、未熟な角層が除去され続け正常な角層の形成を妨げます。
- パックの使用はオススメいたしません。皮膚表面を美容液に浸すと角層がふやけ、パック後に行うスキンケアによる摩擦で角層が除去されやすくなります。
- 洗顔は洗顔料をよく泡立てて、手のひらと顔の皮膚が触れないように泡で洗ってください。また、メイク落としや洗顔で顔に触れる時間は、それぞれ長くとも30秒程度にしてください。
- 洗顔後に水分を拭き取る際には、軽く押さえ拭きするようにしてください。タオルを皮膚にごしごしこすりつけてはいけません。
- 入浴時にシャワーを使用する際は、シャワーの水流を顔に直接当てないようにしてください。
- 天候にかかわらず日中外出時は、日焼け止めの使用を徹底してください。
注意事項
- 他の医療機関やエステサロンでの施術歴の有無に関わらず、使用機器およびパワー設定について患者様のご希望による設定調整はいたしかねます。
- 術後、発赤や湿疹、毛包炎、ニキビが生じることがあります。鼻下や額など毛量が多い部位に生じやすいです。特に痒みを伴う場合は、当院を受診してください。
- 術後、顔全体および目の周りが腫れることが多いです。Vフェイシャルで生じた腫れは1週間程度かけて徐々にひいていきます。血管を損傷することが治療効果であるため、腫れが生じないように施術することはできません。
- 術後、軽度の内出血(紫斑)、点状皮内出血が生じる場合があります。これらの症状が生じた場合、通常7日~14日ほどで消退します。内出血は必ずしも生じるわけではありませんが、血管を損傷することが治療効果であるため、Vフェイシャル施術後には内出血が生じる可能性が常にあります。
- 治療効果を減弱させるため、Vフェイシャルを定期的にお受けになられている期間は、トレチノインやレチノール配合化粧品の使用、顔面のマッサージやエステ、ピーリング、ダーマペン、フラクショナルレーザー、レーザートーニングをお控えください。
- Vフェイシャル施術範囲に毛やニキビが多く存在している場合、VビームⅡのレーザー光が毛のメラニンやニキビの血色にも吸収されるためVフェイシャルの効果は低下します。患者様の皮膚状態に応じて、看護師より脱毛またはレーザーフェイシャルをおすすめする場合があります。
- 一定期間継続した治療を行い効果が得られた後も、血管の新生や血流の回復、皮膚の老化により、新たに赤みの症状が出現します。
- Vフェイシャルで、飲酒時、運動時、緊張時等に顔が赤くなるといった生体反応を治すことはできません。
- テープ保護の有無に関わらず、ホクロ上にレーザー照射を行うとホクロの色が薄くなっていきます。
- Vフェイシャルは赤いニキビ跡改善に効果がある場合がありますが。Vフェイシャルを行わなくても赤いニキビ跡は時間の経過とともに消退していきます。新しいニキビを予防することが赤いニキビ跡を最短でなくす最も効果的な方法です。
11.よくある質問(Q&A)
-
酒さ・酒さ様皮膚炎は治療できますか?
当院では施術対象外です。酒さは難治性皮膚炎で刺激回避が基本です。 顔が赤いので皮膚科や美容クリニックを受診すると、パッとか顔をみただけで「赤ら顔=酒さ」と診断されVビームで治療される方が非常に多くいらっしゃいます。酒さは日本人にはまれな疾患です。「赤ら顔=酒さ」と簡単に診察されていませんか? そもそもあなたの症状は本当に”酒さ”なのでしょうか? 赤ら顔の診断はむつかしいです。さまざまな原因があるからです。とくに摩擦での赤ら顔では、レーザーだけおこなっていても効きません。別のアプローチを考えます。赤ら顔の治療では診断を重視してください。診断がつけば治療への道筋がわかります。やみくもにVビームをおこなうことは良くないと思います。また、酒さ様皮膚炎の原因はステロイドの長期外用です。酒さ様皮膚炎を治すと、あとに毛細血管拡張が残ります。そこではVビームでの治療(Vフェイシャル)となります。最近はヒルドイドの顔面への長期外用で赤ら顔になる人を見ます。ヒルドイドは血流の増加作用があります。顔面は血管が豊富なので血流が増加することで赤みが増します。
-
1回で良くなりますか?
個人差があります。単回で実感される方もいれば、複数回が必要な場合もあります。
-
痛みは?
「パチンとゴムで弾かれるような痛み」と表現されます。
-
酒さにも効きますか?
当院では酒さ・酒さ様皮膚炎の治療は行いません(第一選択ではなく、刺激回避が重要なため)。上のQ&Aの「酒さ・酒さ様皮膚炎は治療できますか?」をお読みください
-
肝斑がありますが受けられますか?
赤みがある部位に肝斑があると治療の対象外/慎重適応です。Vビームの照射により悪化することが懸念されます。診断のうえ実施可否を判断します。Vビームはメラニンにもよく吸収されます。肝斑では表皮メラニンの産生量が増えています。赤みの原因となる血管は表皮の下に真皮というところにあります。レーザーを照射すると、レーザー光はまず先に表皮にあるメラニンに吸収されます。肝斑部位に熱ダメージと引き続き炎症がおこり、肝斑が悪化することがあります。さきにフォトフェイシャルなどによる肝斑の治療が必要です。
肝斑は洗顔時やクレンジングで皮膚を摩擦することでおこります。摩擦は表皮を薄くして真皮にある血管を透過します。また、摩擦による慢性の炎症が真皮の毛細血管を拡張させています。であれば、肝斑部位にある赤みは毛細血管の拡張でないと言えます。このようは場合はVビームでの治療は不適です。フォトフェイシャルやニードルRF(ポテンツァ)+マックームでの治療が適しています。肝斑についてはこちらをご覧ください。 -
すべての赤みが消えますか?
12.関連ページ/参考
- 毛細血管拡張症(スポット照射)
- 赤ら顔
- Vビーム
- フォトフェイシャル(M22 / IPL)
13.執筆・監修・更新情報

この記事の執筆者
豊福 一朋医師
公益社団法人日本皮膚科学会認定
皮膚科専門医/医学博士/経営管理学修士(MBA)
メッセージ
顔が赤いので皮膚科や美容クリニックを受診すると、パッとか顔をみただけで「赤ら顔=酒さ」と診断されVビームで治療される方が非常に多くいらっしゃいます。酒さは日本人にはまれな疾患です。そして“本当の酒さ”にはVビームは効果がありません。赤ら顔の治療では診断が大事です。Vビーム、レーザーフェイシャルはニキビの跡の赤みに効果があります。毛細血管拡張症ではVビームが効きます。中年以降の男性、女性ではニキビの跡の赤みや毛細血管拡張症を除くと、赤ら顔の多くは顔の擦りすぎで皮膚に菲薄化がおこって赤くなっています。また、摩擦が原因なので肝斑と同時に存在することが多いものです。この場合はむしろフォトフェイシャルが効きます。赤ら顔の治療では診断を重視してください。
経歴
- 1991年
長崎大学医学部卒業
- 1991年
長崎大学病院泌尿器科、九州大学病院皮膚科にて卒後研修
- 1994年
九州大学大学院医学研究科入学。
同年、カナダ医学奨学金(Royal Canadian Medical Foundation)にて
カナダ・アルバータ州立大学皮膚科(エドモントン)に留学 - 1997年
九州中央病院皮膚科医長
- 1998年
九州大学大学院医学研究科修了(医学博士)
- 1999年
米国国立衛生研究所(NIH)(メリーランド州ベセスダ)研究員
- 2001年
佐賀県立病院皮膚科医長
- 2002年〜2004年
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)
- 2005年
山手皮膚科クリニックを開設
Vフェイシャルの概要
| 診療区分 | 自由診療 |
|---|---|
| 照射出力等 | 21~30J/c㎡ |
| 治療期間及び回数 | 効果判定まで3回 1か月間隔 |
| 施術によるリスク・副作⽤ | レーザー照射時にゴムで弾くような痛みがあります。 治療直後にはレーザー照射部位に発赤と痛みがでます。 |
| 施術に要する費⽤ |
顔全体(目の周囲、こめかみ除く) 19,800円※額は眉上4㎝の範囲まで 額とこめかみを除く顔全体 18,700円 / 口周囲とこめかみを除く顔全体 18,700円※額は眉上4㎝の範囲まで 両頬+鼻 17,600円 |
| 承認区分 | VビームⅡは国内承認機器です。 |
注)治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
治療に用いる医薬品および機器は当院の医師の判断の元、個人輸入の続きをおこなったものです。
個人輸入において注意すべき医薬品等についてはこちらをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1.html
