
皮膚科で「老人性イボですね」と言われたけれど、そのままになっていませんか。
気になるのに、治療の話までは聞けなかった。
取りたいけれど、何で取るのか分からない。
たくさんあるから費用がどのくらいになるのか想像できない。
今よりきれいになるのか、傷跡は残るのか、不安が大きい。
「傷になるかもしれない」と言われて、結局何もせずに帰ってきた。
一度は皮膚科に行ったのに、その先のことが分からないまま止まっている。
そのまま気になりながら過ごしている方もいらっしゃると思います。
当院には、皮膚科で老人性イボと言われたものの、その先の治療に進めないままご相談に来る方が多くいらっしゃいます。
すでに何かしらの説明は受けている。
けれど、その先の治療の話に進めていない。
取れるのかもしれないけれど、どう取るのか、どこで相談すればよいのかが分からない。
まずは、ご自身の状態を整理し、そのうえで次に何を確認すればよいのかが分かるように、順を追ってご案内します。
皮膚科で老人性イボと言われても、その先の治療の話まで進まないことがあります。
言葉としては説明を受けていても、「では、どうするのか」が分からないまま終わってしまうことがあるのです。
だから、老人性イボという言葉だけでなく、イボ取りという言い方が気になっている方も多いのだと思います。
名前を知りたいだけではなく、取り方や、その先の進み方を知りたい。
そうした思いを持ちながら、迷ったまま時間が過ぎている方が多くいらっしゃいます。
目次
1.まず、ご自身が気になっているのはどこですか
同じ「老人性イボ」という言葉が気になっていても、実際に困っている場所や、いま悩みの中心になっていることは人によって違います。
顔にある盛り上がりが気になる方。
首の小さいぶつぶつが増えてきた方。
お腹、背中、胸元、脇腹など、体にたくさんあるイボが気になる方。
そして、顔だけのつもりだったのに、実は首にも体にも似たようなものがあることに気づいている方。
同じ言葉で考えていても、実際の悩みは同じではありません。
顔のことを中心に考えればよいのか。
首や体も含めて考えたほうがよいのか。
まずはそこを整理することが大切です。
ここが曖昧なままだと、気になることが多いほど、何を参考にすればよいのかも分からなくなってしまいます。
反対に、まず自分が気になっているのは顔なのか、首なのか、体に多いものなのかが分かると、その先の考え方も整理しやすくなります。
顔にあるものが中心なのか。
首をきっかけに、ほかの部位にも似たようなものがあるのか。
体にたくさんあること自体が悩みなのか。
同じ「老人性イボ」という言葉でも、その違いはとても大きいです。
2.老人性イボとは何ですか
老人性イボという言葉は、患者様のあいだでよく使われる呼び方です。
老人性疣贅という言い方をされることもあります。
皮膚科で老人性イボと言われた場合、一般的には脂漏性角化症を指していることが多く、脂漏性角化症は皮膚科的には皮膚の良性腫瘍に分類されます。
つまり、老人性イボという言葉は、患者様にとって分かりやすい表現であり、医学的には脂漏性角化症という名称が使われます。
診察では「脂漏性角化症」と説明を受けることがあり、日常的には「老人性イボ」と呼ばれていることがあります。
両方の言葉を知っておくことで、今まで聞いた説明と、ご自身の中での理解がつながりやすくなります。

ここは、患者様ご自身にも正しく知っておいていただきたい大切なポイントです。
「老人性イボ」と言われたものが、診察では「脂漏性角化症」と説明されることがある。
それは言い換えの関係があるからです。
どちらか一方の言葉しか知らないと、説明を受けたときに別のもののように感じてしまうことがあります。
ただし、ここで大事なのは、日常的に「老人性イボ」と呼んでいるものの中には、見た目の似た別のイボ状病変が含まれていることもあるという点です。
だからこそ、名称の整理と、実際に何が起きているのかの理解、その両方が必要になります。
言葉の定義を知ることは大切です。
でも、それだけでご自身の状態のすべてが分かるわけではありません。
見た目、分布、数、気になっている範囲まで含めて考えていく必要があります。
3.脂漏性角化症と尋常性疣贅は、原因が異なります
老人性イボとして説明されることが多い脂漏性角化症と、ウイルス性イボである尋常性疣贅は、原因が異なります。
脂漏性角化症は皮膚の良性腫瘍。
尋常性疣贅はウイルスが関与するイボです。
同じ「イボ」と呼ばれることがありますが、同じものではありません。
この違いは、患者様にも知っておいていただきたい大切な内容です。

脂漏性角化症と尋常性疣贅は、原因が違う。
つまり、言葉としては区別が必要です。
「老人性イボと言われたもの」と、「ウイルス性イボ」は同じではない。
この認識は、患者様にも持っておいていただきたいと思っています。
ただし、ここでさらに大切なことがあります。
実際の診療では、特に首や体に多発しているイボについては、見た目だけで一つ一つを厳密に分けて考えることが難しいケースがあります。
脂漏性角化症とウイルス性イボが混在して見えることもあります。
そして、それをすべて一つずつ分類していくことは、臨床では現実的ではない場合があります。
これは、診断が大事ではないという意味ではありません。
むしろ逆です。
患者様には、脂漏性角化症と尋常性疣贅に違いがあることを知っておいていただく必要があります。
そのうえで、多発している場合には、医学的な区別を理解しながらも、実際の治療では厳密に区別しにくい症状であることを前提に進めていく必要があります。
言葉としての正しさと、現実の見え方、その両方を共有したうえで治療を考えることが大切です。
4.そのままになってしまいやすい理由があります
老人性イボが気になっている方が知りたいのは、病名だけではありません。
取れるのか。
どうやって取るのか。
たくさんある場合はどう考えるのか。
費用はどのくらいかかるのか。
今よりきれいになるのか。
傷跡は残るのか。
本当は、そこが知りたいはずです。
けれど、そこまで説明されずに終わってしまうことがあります。
レーザー治療という選択肢を知らないままになっていることもあります。
また、近くの皮膚科では診断だけで終わってしまい、治療の話までは進まなかったということもあります。
その結果、
気になる。
でも分からない。
そのままになる。
という状態が続いてしまいます。
老人性イボのことを考えている方の中には、まったく初めて知る方だけではなく、すでに一度医療機関に行った経験がある方もいます。
けれど、その経験がそのまま解決につながっていない。
だから、改めて考え直す。
老人性イボという言葉でも、イボ取りという言葉でも気になってくる。
実際にそのような流れでご相談に来る方は多くいらっしゃいます。
5.「取り放題」という言葉が気になっている方へ
老人性イボ 取り放題、脂漏性角化症 取り放題、という言葉が気になっている方もいらっしゃると思います。
その場合、気になっているのは1個だけではなく、数が多いことを前提に、まとめて考えられるのか、費用はどのくらいになるのか、という点ではないでしょうか。
実際には、部位や数、広がりによって考え方が変わります。
顔に多いのか。
首をきっかけに体にもあるのか。
体にたくさんあること自体が悩みなのか。
それによって、見ていく内容も変わってきます。
「取り放題」という言葉だけでひとつにまとめて考えるのではなく、まずはどこに、どのようにあるのかを整理することが大切です。
同じ数が多い状態でも、顔に多い場合と、体に多い場合では、見方も悩み方も違います。
6.たくさんある場合に気になるのは、方法よりも結果です
イボが少ない場合と、多い場合では、気になることが違います。
1個だけなら、「これ取れますか」で終わることがあります。
しかし、たくさんある場合はそうはいきません。
そもそも治療できるのか。
一つ一つなのか、まとめて考えられるのか。
費用はどのくらいになるのか。
取ったあと、今よりきれいになるのか。
跡はどれくらい残るのか。
生活にどのくらい影響するのか。
こうした不安が一気に出てきます。
特に、数が多い方ほど、「方法」そのものより、「どう変わるのか」「自分はどうなるのか」のほうが気になると思います。
今よりきれいになるのか。
全部ではなくても、少なくとも今よりよい状態になるのか。
目立ち方は変わるのか。
そうした結果のほうが、気持ちの上では大きいはずです。
しかも、顔に多い場合と、体に多い場合では、気になることの重さが少しずつ違います。
顔なら、見た目の印象、鏡を見るたびの気持ち、お化粧との関係などが大きい。
首や体なら、服を脱いだとき、人に見られる場面、自分自身がからだを見たときの感じ方に影響します。
どちらも深い悩みですが、同じように考えればよいわけではありません。
7.顔にある場合は、顔の治療として考えます
顔にある老人性イボは、盛り上がったシミのように見えることがあります。
実際に患者様も、「シミだと思っていた」「シミとイボの違いがよく分からない」ということがあります。
当院では、顔に存在している脂漏性角化症については、シミとして治療しています。
そのため、顔にあるものが中心で、顔の見た目が気になっている方は、顔の治療として考えるのが自然です。
顔に複数ある場合は、1個ずつの話だけではなく、顔全体の中でどう考えるかが大切になることがあります。
大きなものだけでなく、小さなものが周囲に散っていることもあるからです。
顔の老人性イボが気になっている方は、顔の内容を中心にまとめたご案内をご確認いただくと、ご自身の状態に近い内容が分かりやすくなります。

8.首や体に多い場合は、全体として考えます
首のイボが気になって来院される方の中には、首だけでなく体にもたくさんある方がいます。
また、ご本人は首しか気にしていなかったけれど、実際には胸元、お腹、背中、脇腹などにも似た病変があることがあります。
このような場合、目立つ数個だけの問題として見ると、全体像を見落としやすくなります。
特に、体に多発しているイボでは、脂漏性角化症とウイルス性イボとの鑑別を、見た目だけで一つ一つ厳密に分けて考えることが難しいケースがあります。
それぞれ原因は異なるため、言葉の定義としては区別を知っておいていただく必要があります。
その一方で、治療を受ける際には、実際の見え方や分布を踏まえ、厳密に区別しにくい症状であることを前提に進めていく必要があります。
そのため当院では、体に多発しているイボについては、「体に多発したイボ」として受け付けています。
体にたくさんある。
お腹や背中にもある。
首だけではない。
そうした方は、1個ずつではなく、全体として考えていく必要があります。
- 首をきっかけに、顔・首・からだの複数部位が気になっている方

- お腹、背中、胸元、脇腹など、体にたくさんあるイボが気になる方

9.当院では自費診療でレーザー治療を行っています
ここまで読んで、「結局どうやって取るのか」が気になっている方も多いと思います。
当院では、老人性イボや体に多発したイボに対して、自費診療でレーザー治療を行っています。
イボ取りを考えている方は、取れるのか、今よりきれいになるのかを知りたいのだと思います。
レーザー治療は、実際に盛り上がりのある病変を除去していく治療です。
そのため、「取る」ということをイメージしやすい方法でもあります。
ただし、部位、数、広がり、病変の見え方によって、考え方や説明の仕方は変わります。
顔に多い方と、首や体に多い方では、見ていただきたい内容が異なるのはそのためです。
治療法の細かな比較をたくさん並べるよりも、まずご自身の状態を正しく整理していただくことが大切です。
老人性イボと言われたけれど何もされずに終わっている方。
イボ取りが気になるけれど、どう進めたらよいか分からない方。
そのような方にとって、自分が顔のことを中心に考えるべきなのか、体に多発しているものとして考えるべきなのかが分かることが、次の一歩になります。
10.まとめ
老人性イボと言われたけれど、何もされずに終わっている。
取りたいけれど、方法が分からない。
たくさんあるから費用も傷跡も不安。
このような状態で悩んでいる方は多くいらっしゃいます。
老人性イボという言葉は、患者様にとって分かりやすい呼び方であり、医学的には脂漏性角化症という言葉が使われることが多くあります。
一方で、ウイルス性イボである尋常性疣贅とは原因が異なります。
その違いを知っておくことは大切です。
さらに、体に多発しているイボでは、臨床上、見た目だけで一つ一つを厳密に区別しにくいことがあり、その前提で治療を受けていただく必要があります。
顔にある老人性イボは、顔の治療として。
首や体に多発しているイボは、全体として。
当院では、そのように整理してご案内しています。
そして、自費診療でレーザー治療を行っています。
老人性イボやイボ取りのことが気になっている方は、まずご自身が顔のことを中心に考えるべきなのか、体に多いものとして考えるべきなのかを確認してみてください。
そこが整理できると、その先の治療の話も具体的に進めやすくなります。
執筆・監修・更新情報

この記事の執筆者
豊福 一朋医師
公益社団法人日本皮膚科学会認定
皮膚科専門医/医学博士/経営管理学修士(MBA)
<更新日>
メッセージ
顔や首、体に小さなイボが増えてきて、ご相談に来られる方は多くいらっしゃいます。私は診療の中で、老人性イボという言葉をきっかけに受診される方をたびたび拝見しています。
ご自身の症状がそれに当てはまるのではないかと感じ、このページをご覧になっている方もいらっしゃると思います。 老人性イボは一般的によく使われる言葉ですが、実際には見た目が似ていても、同じ種類とは限りません。そのため、老人性イボと思っていたものが、別の性質のイボであることもあります。
私は、イボがある部位だけでなく、数や広がり方も含めて確認しながら、どのような状態なのかを整理し、治療についてご説明しています。特に、首だけでなく体にもたくさんある方は、全体を見て考えることが大切だと考えています。
長い間そのままにしていた方にも、まずはご自身の状態を知っていただけるよう、丁寧にご案内したいと思っています。
経歴
-
- 1991年
長崎大学医学部卒業
- 1991年
長崎大学病院泌尿器科、九州大学病院皮膚科にて卒後研修
- 1994年
九州大学大学院医学研究科入学。
同年、カナダ医学奨学金(Royal Canadian Medical Foundation)にて
カナダ・アルバータ州立大学皮膚科(エドモントン)に留学 - 1997年
九州中央病院皮膚科医長
- 1998年
九州大学大学院医学研究科修了(医学博士)
- 1999年
米国国立衛生研究所(NIH)(メリーランド州ベセスダ)研究員
- 2001年
佐賀県立病院皮膚科医長
- 2002年〜2004年
慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)
- 2005年
山手皮膚科クリニックを開設
- 1991年