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老人性色素斑 ・ Solar lentigo

老人性色素斑(シミ)とは|原因・見分け方・治療・費用

顔・手の甲・前腕にできた、平坦で境界のはっきりした褐色のシミ。美白剤や光治療で薄くはなるものの、やめると色が戻ってくる——一般に「シミ」と呼ばれるその色素斑が老人性色素斑です。何のシミなのかを医師が見極めたうえで、当院のレーザー治療をご案内します。

更新日:2026年7月25日/皮膚科専門医 豊福一朋 監修

このページの要点

向いている方
  • 顔・手の甲・前腕・背中に、平坦で境界のはっきりした褐色のシミがある方
  • 美白剤や光治療で薄くなったが、やめると色が戻ってくる方
  • 自分の「シミ」が何なのかを、まず診断してほしい方
  • 薄くするのではなく、除去を目指したい方
本疾患の本体
紫外線によって表皮の基底細胞(角化細胞)の遺伝子に修復できない傷が残り、その異常な角化細胞がメラニン細胞へメラニン産生の指令を出し続けている状態
当院の基本治療
ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」(サイノシュア社)で、大量のメラニンを持つ異常な角化細胞を選択的に破壊する治療(治療回数は原則1回)
費用(税込)
自費初診料3,300円/経過診察料1,650円/個別治療は長径4㎜未満1個 8,800円から長径20㎜以上1個 80,000円〜(大きさで決定)/顔全体治療 132,000円〜550,000円
受診の流れ
完全予約制。初診は写真撮影・診察・カウンセリング・見積りのみで、当日の治療は行いません。個別治療は1回の見積り・1回の治療で10箇所まで
主なリスク
照射部位の炎症、痂皮(カサブタ)・びらん(上皮化まで約2週間)、炎症後色素沈着(顔と首では3〜6か月、長い方では2年程度)、炎症後紅斑(6か月〜2年程度続く場合があります)、色素脱失、瘢痕
当院の姿勢
治療箇所は患者様ご自身に決めていただきます。当院の医師・スタッフから「どれを取るべきか」といった提案や相談対応は行っておりません。

老人性色素斑(シミ)とは何ですか?

答え

一般にシミといわれるものが老人性色素斑です。「老人性」と名前がついていますが、早ければ30歳代で、多くは40歳以降に出現します。顔面・手背・前腕など日光(紫外線)にあたる部位にみられる、平坦で境界のはっきりした褐色の色素斑です。

夏場に強い日焼けをして、背部〜肩甲部に出現する老人性色素斑は、その花びら様の形から光線性花弁状色素斑という名前がついています。老人性色素斑の一般的な特徴は次のとおりです。

  • 顔面・手背・前腕など、日光(紫外線)にあたる部位にできる
  • 平坦で盛り上がらない(盛り上がったものは脂漏性角化症)
  • 早ければ30歳代、多くは40歳以降に出現する
  • 背部〜肩甲部に花びら様に多発するものは光線性花弁状色素斑
  • 1回の強い日焼けのあとに出現することもある
40歳代女性の頬部の老人性色素斑写真
40歳代女性の頬部の老人性色素斑です。
50歳代女性の手背の老人性色素斑写真
50歳代女性の手背の老人性色素斑です。
60歳女性の下腿に多発する老人性色素斑写真
60歳女性の下腿に多発する老人性色素斑です。1回の強い日焼けのあとに出現しました。

老人性色素斑の原因は何ですか?

答え

原因は、紫外線による角化細胞(表皮の基底細胞)の遺伝子異常です。シミの原因はメラニン(色素)を産生するメラニン細胞だと考えている方がいまだに多いのですが、シミの原因はメラニン細胞を取り囲む角化細胞にあります。老人性色素斑の治療では、異常な角化細胞を取り除かない限り、シミは消えませんし、再発します。

老人性色素斑、通常シミといわれる色素斑の治療にはさまざまな治療方法があります。そして、長年おこなわれている治療にもかかわらず、(皮膚科医ですら)治療方法の選択が上手く行われていません。これは、シミの原因をメラニン(色素)を産生するメラニン細胞と考えているひとが、いまだに多いからです。

老人性色素斑の原因は紫外線による角化細胞の遺伝子異常

1)メラニン細胞はメラニン色素("メラニン"あるいは"色素"、同義語です)をつくって、角化細胞に供給することで、皮膚全体にメラニン色素がいきわたり、肌の色をつくっています。いきわたったメラニン色素は紫外線を反射したり、吸収したりして肌を老化と発ガンから守っています。

メラニン細胞と角化細胞の関係
メラニン細胞と角化細胞の関係を示した図です。角化細胞はメラニン細胞よりメラニンの供給を受けています。

2)みなさんは陽射しにあたると日焼けしますね。からだは日焼けすることで、皮膚のメラニン量を増やして、肌をさらなる紫外線の悪影響から守ろうとします。紫外線は角化細胞の遺伝子を傷つけます。ちなみに、夏の炎天下に1時間皮膚を太陽にさらすと、紫外線は1個の角化細胞の核遺伝子DNAに100万個の傷をつくります。そして100万個の遺伝子異常は2日以内にほとんどすべて修復されています。日焼けでは、傷ついた角化細胞はSOS信号をメラニン細胞に送ります。メラニン細胞はメラニン色素の産生を増やして、角化細胞に供給します。メラニン色素が増えた皮膚は紫外線から角化細胞をより強く守ることができるようになります。

メラニンキャップ図
角化細胞はメラニン細胞から色素(メラニン)を受け取ります。メラニンは角化細胞の細胞核を覆います。細胞核は紫外線から守られるのです。メラニンが細胞を覆う帽子のような形に見えることから「メラニンキャップ」といわれます。

3)長く紫外線にあたり続けると、紫外線は角化細胞の遺伝子に修復できない傷を残します。傷は正常な角化細胞を異常な角化細胞へ変えてしまいます。異常となった角化細胞は紫外線へさらされることがなくても、メラニン産生の指令を出し続けるようになります。メラニン細胞は絶え間なくメラニンをつくり続けるようになり、結果、大量のメラニンが角化細胞に供給されます。角化細胞には大量のメラニン色素の沈着がおこり、周囲とくらべて色調が濃い老人性色素斑となります。さらに、メラニン細胞自身の遺伝子も変化することで、過剰なメラニン産生をつづけるようになります。

シミの始まりの過程
長年にわたり紫外線を浴びると、角化細胞の細胞核に遺伝子変化がおこり、正常な機能をしなくなります。シミの始まりです。

長年にわたり紫外線を浴びていると、角化細胞の細胞核には遺伝子変化がおこり、正常な機能をしなくなります。異常となった角化細胞は紫外線にあたっていなくても、メラニン産生を促す指令をメラニン細胞へ送り続けます。過剰に産生されたメラニンは角化細胞へ輸送され、角化細胞は大量のメラニンを持つようになります。これが老人性色素斑の状態です。

4)シミの原因はメラニン色素を産生するメラニン細胞でなく、周囲の角化細胞となります。老人性色素斑の治療では異常角化細胞を取り除かない限り、シミは消えないし、再発します。

紫外線の影響はどこでおこっているか

紫外線で角化細胞に遺伝子異常がおこることをお話しました。遺伝子の異常はどこでおこっているのでしょうか。これが治療の選択に関係します。

通常の表皮

皮膚の表面を表皮といいます。通常厚さは0.2㎜程度です。実際はからだの場所によって異なります。この表皮には角化細胞が何層にも重なっています。一番下にある角化細胞は基底細胞と呼ばれて、角化細胞を生み出して皮膚表面に送り出しています。

基底層には細胞分裂で角化細胞を作り続けている基底細胞とメラニン細胞とがあります。平面だと細胞10個に1個がメラニン細胞、残り9個が基底細胞です。メラニン細胞で作られたメラニン(色素)は表皮に供給され表皮全体に広く行き渡ります。

正常の病理図2
表皮は厚さ0.2㎜で、一番下に角化細胞とメラニン細胞(色素細胞)があります。

遺伝子異常がおこった老人性色素斑の表皮

紫外線による遺伝子異常は、基底層にある角化細胞を生産している基底細胞でおこります。ほとんどが修復されますが、長年紫外線を浴びていると、わずかな修復のミスが蓄積して遺伝子に傷として残ります。

異常な基底細胞は、メラニン細胞にたくさんのメラニンをつくるように指示を出し始めます。結果、大量のメラニンが表皮に広がり、周囲と比べて色調が濃い部分になります。これが老人性色素斑です。

老人性色素斑の表皮
老人性色素斑(シミ)の表皮です。

表皮の一番下にある異常基底細胞を取り除かないと老人性色素斑は消えない

治療ではシミの領域にあるもっとも下の基底層まで取り除く必要があります。厚さ約0.2㎜の深さを、浅すぎず、深すぎずに治療します。浅いと老人性色素斑は消えませんし、深いと治療後に瘢痕を残します。

老人性色素斑の病理図
老人性色素斑の病理図です。

予防

老人性色素斑は紫外線が原因で生じるため、予防は紫外線を避けることです。天候にかかわらず日中の外出時には日焼け止めを使用してください。なお、レーザー治療は既に存在している病変を治療するものであり、新たなシミの予防や進行抑制を目的とするものではありません。

自分のシミが老人性色素斑かどうかは、自分で判断できますか?

答え

できません。患者様が「シミ」と自覚して受診される症状には、肝斑・真皮メラノーシス(ADM)・太田母斑など別の疾患が含まれている場合があります。当院では、診察用光源、ダーモスコピー(ダーモスコープという拡大鏡を使う検査)、撮影画像の比較、問診(既往歴・治療歴・症状の経過など)を総合して医師が診断し、当院が「シミ」として扱う色素斑かどうかを判断しています。

皮膚病変は類似して見えることが多く、境界・深さ・色調・盛り上がりの違いによって診断が分かれます。担当医の専門性・経験・視診技量によって治療提案が異なることがあります。そのため当院では、患者様が「シミ」と呼んでいるものを、次のように明確に分類しています。

当院が「シミ」として扱う色素斑

シミではないが受診の多い主な症状

これらはシミとは異なる疾患であり、治療法やリスクが異なるため、シミ治療とは別に診察して適応を判断しています。全顔のレーザー治療においても、ホクロ・肝斑・真皮メラノーシス(ADM)・太田母斑・扁平母斑・ウイルス性イボ・脂腺増殖症・稗粒腫などは非対象病変であり、シミ治療の料金には含まれません。

「シミ」と呼ばれやすい色素斑の見分け
色素斑盛り上がり色・形出やすい部位・年代当院での扱い
老人性色素斑平坦境界が明瞭な褐色顔面・手背・前腕など日光にあたる部位/早ければ30歳代、多くは40歳以降シミとして扱う。レーザーで除去を目指す
そばかす(雀卵斑)平坦数mmの小さな褐色斑が多数散在する鼻や頬を中心とした顔面/幼少期から思春期に目立つシミとして扱う。レーザーで除去を目指す
脂漏性角化症(老人性イボ)わずかに盛り上がる褐色〜黒色顔面・頭部・体幹など/40歳以降に増えるシミとして扱う。炭酸ガスレーザーで蒸散し、ピコ秒アレキサンドライトレーザーを併用する
肝斑平坦頬骨部などに左右対称に広がる淡い褐色頬・額・口の周り/30〜50歳代の女性に多いシミとして扱わない。レーザーでは改善せず、治療により悪化する可能性がある。内服薬と光治療、必要時に塗り薬で治療する
真皮メラノーシス(ADM・太田母斑)平坦灰褐色〜青灰色頬骨部・額・鼻翼など/思春期以降に出ることが多いシミとして扱わない。メラニンが真皮にあるため別の治療として診察・適応判断を行う

肝斑がある範囲に治療希望箇所がありレーザーを照射した場合、肝斑の色調は不変または一時的に悪化します。また、レーザー治療箇所の皮膚色と、その周囲の肝斑の皮膚色に明暗のコントラストが生じる可能性があります。治療希望範囲に肝斑がある場合は、肝斑の色調の程度によりレーザー治療をお受けいただけないことがあります。

悪性腫瘍が疑われる病変は当院では治療できません。必要に応じて保険医療機関へご案内します(当院では病理検査は実施していません)。

美白剤やIPL(光治療)で老人性色素斑は消えますか?

答え

消えません。ハイドロキノンなどの美白剤を外用すると多くの場合は薄くなりますが、外用を中止すると色は戻ってきます。IPL(フォトフェイシャルなどの光治療)は、小さい老人性色素斑では消えることがあるものの、ふつうは薄くなる程度で、半年から1年程度でもとに戻ります。原因である異常な角化細胞を破壊しない治療では、老人性色素斑は消えません。

老人性色素斑(いわゆるシミ)の治療は様々です。簡単に手に入る美白剤からレーザーによる治療まで、実に多くの種類があります。シミの治療の場合、薄くなればいいのか、完全に消したいかで方法が異なります。

1)美白剤

美白剤は市販で手に入るものから、クリニックで扱うハイドロキノンのような強い美白剤まで様々です。

このうち、ハイドロキノンは最も美白効果が高いものです。美白化粧品に含まれるリン酸化ビタミンCやアルブチンの約100倍の効果があるといわれています。外用することで老人性色素斑、そばかす、肝斑は多くの場合、薄くなります。欠点は、消すことができないことです。ハイドロキノンの外用を中止すると色は戻ってきます。

トレチノインはハイドロキノンと組み合わせてよく使われます。単独ではシミには効果がありませんが、ハイドロキノンとトレチノインを併用することで美白効果を強めます。薄い老人性色素斑だと消えることがあります。ハイドロキノンは基底層にある異常な基底細胞を破壊できません。メラニン細胞でのメラニン産生を抑えるだけです。シミを消すことはできず、薄くなるか、外用中止により再発します。

2)液体窒素による冷凍凝固治療

老人性色素斑の原因である異常角化細胞を冷凍凝固して破壊する治療法です。液体窒素を浸した綿棒を押し当てる方法や、スプレー式で冷凍凝固する器具があります。綿棒を押し当てる方法では、軽く冷凍すると再発、強く冷凍すると瘢痕が残るので注意が必要です。

安全な方法はスプレー式です。老人性色素斑を広く浅く数秒間冷凍します。時間が長いと凍傷になり、表皮の下の真皮にまでダメージを与えることになります。そうなると治療後に瘢痕が残ります。

治療後、治療部位には半年から2年程度、炎症後の色素沈着が残ります。顔面では長期に及ぶ炎症後色素沈着が美容上の問題となります。

冷凍凝固スプレー
冷凍凝固スプレーです。

3)電気メスでの切除、電気焼却

老人性色素斑の組織を薄く表皮からはぎ取ったり、焼却する方法です。浅く削ると再発、深く削ると瘢痕を残す危険性があります。医師の熟練度が左右します。

4)IPL(フォトフェイシャルなどの光治療)

フォトフェイシャルM22、アイコンマックスG、フォトシルク、ライムライトなどIPL(intensive pulsed light)と呼ばれる機器は、光の照射で色素性疾患の治療をします。

IPLの強い光を老人性色素斑に照射すると、異常角化細胞がもつ大量のメラニンが瞬間的に高熱となり、細胞に損傷を与えることができます。

小さい老人性色素斑では消えることがあります。ふつうは薄くなる程度で、半年から1年程度でもとに戻ります。IPLは老人性色素斑などの色素性疾患の治療には適していませんが、クスミ、赤ら顔の改善、美肌効果に優れています。

低出力のレーザーを繰り返し照射するレーザートーニングも、原因である異常角化細胞を破壊するものではないため、老人性色素斑が消えることはありません。

いろいろなIPL
いろいろなIPLの機器です。

フォトフェイシャルM22については フォトフェイシャルM22のページ をご覧ください。

5)炭酸ガスレーザー

老人性色素斑の原因となる表皮の異常基底細胞を、炭酸ガスレーザーで蒸散させて取り除く方法です。

出力を調整して表皮の下の真皮をなるべく傷つけず、異常角化細胞をターゲットに破壊します。強く蒸散すると真皮のダメージが大きく、瘢痕が残ります。治療効果は炭酸ガスレーザーを扱う医師の技量に左右されます。

スキャナ付き炭酸ガスレーザーは、コンピューターの制御により老人性色素斑がある皮膚をきわめて薄く、均一に蒸散させることが可能です。老人性色素斑を安全に確実に、傷跡を残すことなく治療することができます。

いろいろなCO2レーザー_アートボード 1
いろいろな炭酸ガス(CO2)レーザーの機器です。

6)Qスイッチレーザー

Qスイッチレーザーにはアレキサンドライト、ルビー、Nd:YAG(ヤグ)の3種類があります。それぞれにメラニンに対する吸収性、深達度に違いがあります。

このうちのアレキサンドライトとルビーのQスイッチレーザーは、老人性色素斑をはじめ色素性病変の治療に優れています。

メラニンへの吸収が悪いNd:YAG(ヤグ)レーザーでは、シミの原因細胞を完全に破壊できなかった場合、再発、取り残しが起こります。

7)ピコ秒レーザー

ピコ秒レーザーは刺青(タトゥー)の治療に開発されたレーザーです。アレキサンドライト、Nd:YAG(ヤグ)の2種類のピコ秒レーザーがあります。ルビーのピコ秒レーザーはありません。Qスイッチレーザーに比べて、炎症後の色素沈着が少ないとしてシミ治療に導入されました。

ピコ秒アレキサンドライトレーザーは、Qスイッチアレキサンドライトレーザーと同等の治療効果があります。

ピコ秒Nd:YAG(ヤグ)レーザーでは、老人性色素斑で取りきれない症例が見受けられます。

老人性色素斑に対する治療方法の比較
治療方法効果炎症後色素沈着(程度・期間)瘢痕形成の可能性
美白剤△(中止で再発)ないない
冷凍凝固治療強い 長期間(年単位)可能性あり
電気メス〇 医師の技量が左右さまざま 3〜6か月可能性少ない
フォトフェイシャル(IPL)△(中止で再発)ない〜軽度ない
炭酸ガスレーザー〇〜◎ 医師の技量が左右さまざま 3〜6か月可能性少ない
Qスイッチ アレキサンドライト/ルビーレーザーさまざま 3〜6か月ない
ピコ秒アレキサンドライトレーザーさまざま 3〜6か月ない

老人性色素斑の治療では、薄くする治療と、除去を目指す治療とで選択肢が異なります。当院では、老人性色素斑の治療にピコ秒アレキサンドライトレーザーを使用します。

他院でシミが取れなかった・色が戻ってきた方へ

答え

「治療を受けても消えなかった」「やめたら色が戻ってきた」という経緯で来院される方がいらっしゃいます。薄くする治療(美白剤・IPL)と、原因細胞ごと破壊する治療(レーザー)では目的が異なります。また、そのシミが老人性色素斑ではなく、盛り上がりのある脂漏性角化症や、肝斑・真皮メラノーシス(ADM)である場合もあります。まず何のシミなのかを医師が見極めることから始めます。

美白剤やIPLは、メラニンの産生を抑えたり、メラニンに熱を加えて薄くする治療です。老人性色素斑の原因である異常な角化細胞は残るため、治療をやめれば色は戻ります。「何度受けても完全には消えない」「しばらくすると元に戻る」という経過は、原因細胞が残っていることの結果です。

一方、シミが盛り上がっている場合は、Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーだけでは取り切れず、いったん消えても同じ場所に再発することがあります。その場合、そのシミは老人性色素斑ではなく脂漏性角化症の可能性があります。また、肝斑真皮メラノーシス(ADM)にレーザーを照射しても、色調は不変または一時的に悪化します。

当院は当日の治療を行いません。まず何のシミかを医師が見極め、必要な治療と費用をご説明したうえで、ご自宅で検討していただきます。カウンセリングで治療を押し付けることは一切ありません。

山手皮膚科クリニックの老人性色素斑診療はどのような体制ですか?

当院の体制

老人性色素斑のレーザー治療は、カウンセリング・治療(レーザー照射)・経過診察のいずれも院長(豊福医師)が担当します。当院は完全予約制で、初診では写真撮影・診察・カウンセリング・見積りを行い、当日の治療はおこないません。治療箇所は患者様ご自身に決めていただきます。

シミの治療に取り組んできた年数

当院は2005年の開院以来、レーザーでのシミ・そばかす、脂漏性角化症、太田母斑、ADMの治療をおこなっています。院長は1991年に九州大学皮膚科に入って以来、国内外でシミの原因となるメラニンの研究をおこなってきました。

治療箇所は患者様ご自身に決めていただきます

治療箇所(どのシミを治療するか、優先順位をどうするか)は、患者様ご自身で最終決定していただきます。当院の医師・スタッフから、治療箇所の「提案」や「どれを取るべきか」といった相談対応は行っておりません。治療後の見え方・感じ方には個人差があり、治療前のイメージと異なると感じる可能性があるためです。治療対象の選択は患者様の意思を尊重し、意思決定の責任が患者様に明確にある状態で治療を進めます。

個別の治療の場合、顔の一部の範囲を指定して「このあたりを(医師におまかせして)治療」するといった対応はおこなっておりません。治療希望箇所は患者様に明確にご指定いただいております。なお、カウンセリング当日は、医師の診察によりシミと診断がついたものから治療希望箇所を教えていただきます。

1回の来院で治療できるのは10箇所までです

個別治療の場合、1回の見積りおよび1回の治療で対応可能なのは10箇所までです。理由は次の2点です。

  • 治療前後で治療箇所を確認する工程に時間がかかり、個数が多いほど確認ミスが起こりやすくなるため
  • 治療後の処置(保護・軟膏・洗顔や摩擦回避など)の負担が増え、結果的に最適な治療結果にならないリスクが高まるため

VISIA(肌画像撮影機)は撮影と記録に使います

初診では、診察の補助と経過確認のために肌画像撮影機(VISIA)で撮影します。VISIAによる自動の肌診断は行いません。全顔治療では、見積り日に撮影したVISIAの標準写真(IntelliFlash®カラー)・偏光写真(クロスポラライズ)および一眼レフ写真を「基準画像」とし、治療対象の同定資料とします。VISIAの解析画像(メラニン/ヘモグロビンインデックス等)とUV写真は判定の補助であり、基準画像には含めません。

また当院では、レーザー治療当日(術中・直後)の写真撮影は行いません。照射反応は術者(医師)がリアルタイムに視認し、安全性を最優先に治療を進めます。

経過診察へのご来院は必須です

経過診察も院長(豊福医師)が担当します。当院では、経過診察にご来院いただくことを前提として治療を行っています。治療後の皮膚反応には個人差があり、患者様ご自身では判断が困難な異常が生じる可能性があるためです。経過診察を受けていただけない場合、異常が生じた際に速やかに対応できなくなるため、当院から「来院しなくてよい」とお伝えすることはありません。

ご質問への回答方法

レーザー治療には高度な専門性が求められ、診察時は医師が正確な診断と治療判断に集中する必要があります。このため、診察中に患者様個別のご不安や詳細なご質問へ十分にお答えすることが難しい場合があります。カウンセリング当日にお渡しするプリントをご自宅でよく読んでいただき、疑問点が生じた場合は、後日あらためてお問い合わせいただく方法で回答しています。いただいたお問い合わせには、原則として文書で最大7診療日以内に回答しています。

Your skin, your mind. 治療は、患者様の理解と主体性があってこそ成立するものと当院は考えています。

山手皮膚科クリニックでは老人性色素斑をどう治療しますか?

答え

当院では、老人性色素斑の治療にピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」(サイノシュア社)を使います。アレキサンドライトレーザーの波長はメラニンへの吸収がよく、周囲の組織を傷めずにシミのみを効果的に治療できます。治療回数は原則1回です。

下の図は、ルビー、アレキサンドライト、Nd:ヤグレーザーのメラニンへの吸光度を表しています。メラニンの茶色の曲線と各レーザーの波長が交わったところが吸光度になります。グラフの上で交差するほど、よくメラニンに吸収されます。

ルビー、アレキサンドライトとNd:ヤグレーザーでは大きな違いがあります。※吸光度(縦軸)が乗数になっているので、10²と10³では100倍の差となります。

吸光度においては、ルビーレーザーのメラニンへの吸光度はアレキサンドライトレーザーより高いですが、この差ですと、実際の治療への差はほとんどありません。

レーザーのメラニン吸光度
ルビー・アレキサンドライト・Nd:ヤグの各レーザーのメラニンへの吸光度を示したグラフです。

ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」

当院では、開院以来、Qスイッチアレキサンドライトレーザーをつかって老人性色素斑の治療をおこなってきました。Qスイッチアレキサンドライトレーザーはメーカーからのメンテナンスが終了したため、使用を中止しています。現在は、サイノシュア社のピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」を使用します。

ピコ秒アレキサンドライトレーザー ピコシュアプロ
ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」

機器の詳細は ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」のページ をご覧ください。

レーザーが老人性色素斑を治療するしくみ

1)老人性色素斑の組織

異常角化細胞の指令でメラニン細胞は大量のメラニンをつくるようになり、角化細胞に蓄積していきます。結果、通常の皮膚より色が濃くなった部分が老人性色素斑です。組織像では、老人性色素斑の領域で異常角化細胞が大量のメラニンを色素細胞につくらせて、メラニンがシミの領域の深層から浅層まで大量にたまっています。

こめかみにできた老人性角化症
こめかみにできた老人性色素斑です。異常角化細胞の指令でメラニン細胞は大量のメラニンをつくるようになり、角化細胞に蓄積していきます。結果、通常の皮膚より色が濃くなった部分が老人性色素斑です。
老人性色素斑の組織像
組織像では、老人性色素斑の領域で異常角化細胞が大量のメラニンを色素細胞につくらせて、メラニンがシミの領域の深層から浅層まで大量にたまっています。異常角化細胞は大量のメラニンを持つようになり、正常皮膚より褐色調が強い老人性色素斑となります。

2)レーザーにより異常角化細胞を破壊する

ピコ秒レーザーやQスイッチレーザーの波は、黒色・褐色のメラニンに選択的に吸収されます。吸収されたレーザー波は瞬時に熱を発生してメラニンは爆発し、周囲の細胞を壊します。熱爆発したメラニンは、メラニンを大量に含む表皮基底細胞層の異常角化細胞を破壊します。出力を調整することで、正常の皮膚にはダメージを与えずに、シミ・ソバカスの色の濃い部分のみの角化細胞とメラニン細胞を選択的に破壊することができます。

照射直後のシミの状態
照射直後のシミの状態です。メラニンがレーザーに反応して白色に変化しています。
レーザー照射後の痂皮
レーザーによって破壊された部分がカサブタ(痂皮)になっています。

3)表皮の再生

レーザーにより熱傷が起こった皮膚は再生されます。異常角化細胞はすべて破壊され、正常な角化細胞が再生して正常な皮膚となり、シミ・ソバカスはなくなります。レーザー照射部位では新しく表皮が再生し、基底層の角化細胞は幹細胞からあたらしくできた健全な角化細胞に置き換わっています。

老人性色素斑の治療後
レーザー照射後に老人性色素斑が消失した状態です。異常角化細胞はすべて破壊され、正常な角化細胞が再生して正常な皮膚となります。
再生した組織像のイラスト
再生した組織像のイラストです。レーザー照射部位は新しく表皮が再生しています。基底層の角化細胞は、幹細胞からあたらしくできた健全な角化細胞に置き換わっています。

顔に盛り上がったシミ(脂漏性角化症)が混在している場合は、シネロン・キャンデラ社製のスキャナ付き炭酸ガスレーザー「コア」で蒸散させ、ピコシュアプロを併用します。どのシミにどのレーザーを使用するかの最終決定は、治療当日の視診および照射直後の反応を確認して確定します。

症例紹介(治療前後)

答え

老人性色素斑をレーザーで治療した症例です。いずれも自由診療で、治療回数は1回です。治療内容・費用・主なリスク・経過は各症例に併記しています。効果・経過には個人差があります。

症例1:老人性色素斑のレーザー治療

老人性色素斑のレーザー治療前後の症例1
症例1の治療前後です。

シミを主訴に来院された方です。診断は老人性色素斑。レーザーで治療しました。

治療内容:レーザー照射(老人性色素斑)/治療回数:1回/通院回数:3回/通院期間:3か月/費用(税込・当時):39,030円/主なリスク・副作用:照射部位の炎症、痂皮・びらん(上皮化まで約2週間)、炎症後色素沈着(顔と首では3〜6か月、長い方では2年程度)、炎症後紅斑、色素脱失、瘢痕。効果・経過には個人差があります。自由診療です。

症例2:老人性色素斑のレーザー治療

老人性色素斑のレーザー治療前後の症例2
症例2の治療前後です。

老人性色素斑をレーザーで治療した症例です。

治療内容:レーザー照射(老人性色素斑)/治療回数:1回/通院回数:4回/通院期間:6か月/費用(税込・当時):146,460円/主なリスク・副作用:照射部位の炎症、痂皮・びらん(上皮化まで約2週間)、炎症後色素沈着(顔と首では3〜6か月、長い方では2年程度)、炎症後紅斑、色素脱失、瘢痕。効果・経過には個人差があります。自由診療です。

受診から治療までの流れはどうなりますか?

答え

当院は完全予約制です。初診(またはご相談)では写真撮影・診察・カウンセリング・見積りを行い、当日の治療はおこないません。治療は後日あらためてご予約いただきます。個別治療の場合、1回の見積りおよび1回の治療で対応可能なのは10箇所までです。

  1. 予約予約サイトの「自費レーザー治療 カウンセリング・経過診察の予約」から「シミ・そばかす・脂漏性角化症のご相談」を選択してください。個別治療をご希望の場合は、治療希望箇所をお決めになってからご来院をお願いします。
  2. 初診・再相談(写真撮影)肌画像撮影機(VISIA)と一眼レフで写真を撮影します。撮影は診察の補助と経過確認のための記録が目的で、機器による自動の肌診断は行いません。
  3. 診察・カウンセリング気になる症状をお伺いし、顔全体にある症状を確認したうえで、診察用光源、ダーモスコピー、撮影画像の比較、問診を総合して診断します。治療希望箇所は患者様に決めていただきます。当日の治療はおこないません。
  4. 計測と見積り個別治療では治療希望箇所の長径(病変の最も長い直線距離)を計測し、料金をご案内します。見積りの有効期限は見積り日から1年間です。レーザー料金は治療当日に実測した大きさに基づいて確定します。全顔治療では、レーザー料金は見積り日に確定し、有効期限1年の間は増減しません(税率は治療日の税率を適用)。
  5. 治療の予約カウンセリングでご提案した治療のご予約は、予約サイトからお取りいただけます。見積り時に治療所要時間(予約枠)を確定し、適切な予約メニューをご案内します。
  6. 前処置(必要な場合)肝斑やくすみがみられる場合など、医師が必要と判断したときは、レーザー治療の前に前処置を行っていただきます。個別治療ではハイドロキノンクリームの外用、全顔治療ではフォトフェイシャルM22(IPL)を行うことがあります。ハイドロキノン外用もIPLも前処置であり、シミ治療そのものではありません。医師が前処置を必要と判断した場合、前処置を行わずにレーザー治療のみを受けていただくことはできません。
  7. 治療当日お化粧や日焼け止めはメイク落としと洗顔フォームを使用して完全に落としていただきます。麻酔は、部分治療では注射麻酔、全顔治療ではクリーム麻酔と目の周囲へのテープ麻酔を使用し、必要時に注射麻酔を併用します。全顔治療では照射前に消炎鎮痛剤と胃薬を内服します。照射時は専用のゴーグルを使用し、眼瞼周囲へ照射する場合は麻酔の目薬を点眼した後、医師が特殊な医療用コンタクトシェルを装着します。照射後は、軟膏を塗布する場合と創傷保護剤を貼付する場合があります。全顔の治療では、患者様ご自身にてアイスノンで20分間冷却していただきます。
  8. 経過診察経過診察も院長(豊福医師)が担当します。原則として、老人性色素斑(平坦なシミ)は治療後約1か月後、全顔治療ではこれに加えて約4か月後にご来院いただきます。盛り上がったシミ(脂漏性角化症)を併せて治療した場合は、1週間後と約1か月後です。治療後の症状に応じて、経過診察の時期・回数は変わることがあります。

普段コンタクトレンズをご使用の方は、治療前に外していただきます。当日は眼鏡でご来院いただくか、コンタクト保存容器と保存液をご持参ください(クリニックでも販売しております)。ピコシュアプロの照射時は、専用ゴーグルやコンタクトシェルを装着していても赤い光が見えます。

治療後はどのような経過をたどりますか?

答え

レーザー照射後はカサブタ(痂皮)が形成され、7〜14日ほどではがれ落ち、ピンク色の新しい皮膚ができます。それから2〜3週間ほどすると徐々に治療箇所の色が濃くなってきます。これはシミの再発ではなく、レーザー治療で皮膚に熱を加えたために起こる一過性の変化で、炎症後色素沈着といいます。炎症後色素沈着が消退するまでには、顔と首では3か月〜6か月程度、身体では1年〜1年6か月を要し、いずれの部位も長い方では2年程度を要する場合があります。

炎症後色素沈着

レーザー治療後の炎症後色素沈着は、元のシミの色より濃く生じることがあります。炎症後色素沈着が消退する期間には個人差があります。炎症後色素沈着が濃く生じた場合、外用剤(ハイドロキノン)を用いることがあります。なお、美白剤を使用する場合はレーザー治療から4か月後以降であり、その必要性は医師が判断します。

レーザー治療後の皮膚に摩擦が加わることで、炎症後色素沈着や肝斑がさらに出現・悪化しやすくなります。紫外線も悪化要因です。レーザー治療後のスキンケアで最も重要なことは、治療箇所への摩擦を避けることです。

老人性色素斑治療後の炎症後色素沈着の経過
老人性色素斑の治療後にみられる炎症後色素沈着の経過です。

炎症後紅斑

レーザー治療後は皮膚に強い炎症がおこり、2週間で治療箇所には新しい皮膚ができますが、皮膚には依然として紅斑(赤み)が残ります。これを炎症後紅斑といいます。炎症後色素沈着が生じた場合は、炎症後紅斑が褐色の炎症後色素沈着に覆われて見えづらくなります。炎症後色素沈着が消えた後も、炎症後紅斑は残存する場合があります。炎症後色素沈着が生じなかった場合でも、炎症後紅斑は生じます。

皮膚の創傷治癒過程に伴う発赤が炎症後紅斑であり、6か月〜2年程度続く場合があります。消退する期間には個人差があります。炎症後紅斑の消退を早める治療および他院への紹介は行っておりません。なお、炭酸ガスレーザーを使用する脂漏性角化症の治療では、炎症後紅斑が消退した後も、飲酒、入浴などで一時的に治療箇所が赤くなることがあります。

老人性色素斑治療後の炎症後紅斑の経過
老人性色素斑の治療後にみられる炎症後紅斑の経過です。

炎症後色素沈着、炎症後紅斑への対応

炎症後の色素沈着、炎症後紅斑はなにもしなくても自然に消えていきます。美白剤などは使っていません。炎症後色素沈着や紅斑を消そうと市販の外用剤をつかうと、かえって消退を妨げることがあります。

レーザー照射箇所にできる新しい皮膚は赤みを帯び、その後、炎症後色素沈着により褐色に変化する場合がほとんどです。このとき生じた皮膚の赤みや褐色部分をコンシーラーやお化粧で隠そうとすればするほど、炎症後色素沈着と炎症後紅斑の色調が濃くなり、持続期間も延長します。日焼け止め、お化粧はなるべくせっけん・洗顔フォームで落とせるものを使用していただき、基礎化粧品についても最大3アイテム程度の使用にとどめていただくことをお勧めいたします。

治療後の処置方法とスキンケア(詳細)
  • 軟膏は、当日を含め指定期間に1日2回(朝・晩の洗顔後)薄く塗ります
  • 軟膏塗布期間中は、基礎化粧品・日焼け止めの塗布、お化粧はできません
  • 軟膏塗布期間終了後、かさぶたがすべてはがれ落ちるまで、基礎化粧品でのスキンケアはお控えください。朝・晩の洗顔後はワセリンを薄く塗ってください
  • 軟膏塗布期間終了後は、せっけん・洗顔フォームで落ちる日焼け止めの使用が可能です(通常は治療後5日目から)
  • お化粧はカサブタが取れた部分から可能です。なるべくすべてのカサブタが取れてからが望ましいです
  • 個別治療では、治療当日から2週間、創傷保護剤(ビジダームまたは軟膏塗布後に絆創膏)を貼ります。貼付している間は治療箇所への基礎化粧品の塗布・日焼け止めの使用・お化粧はできません。ビジダームの上にお化粧はできません
  • レーザー専用コンタクトを使用した方は、裸眼の状態で抗菌点眼薬を、当日を含め4日間1日3回点眼してください。コンタクトレンズの装着は、点眼後5分経過してから行ってください
治療後の注意事項(詳細)
  • 治療当日の運動・飲酒・入浴はお控えください。洗顔・シャワー浴は当日から可能です。入浴は治療翌日より可能です
  • 内服後に発疹・痒みなどの症状が出た場合や、治療箇所が明らかに腫れている、膿んでいる等の異常がありましたら、すぐに受診をしてください
  • 洗顔は治療箇所をこすらないよう、せっけん・洗顔フォームをよく泡立てて優しく洗ってください
  • 治療後2週間は刺激の強い洗顔料(ピーリング剤・スクラブ入り・炭石鹸など)を使用しないでください
  • かさぶたは7日〜14日程かけてはがれ落ちます。全てはがれ落ちるまでの期間には個人差があります
  • かさぶたは絶対にご自身ではがさず、自然にはがれ落ちるのをお待ちください。無理にはがすと炎症後色素沈着が濃く生じ、消退までの期間が延長する恐れがあります
  • 治療箇所の日焼けは避けてください。炎症後色素沈着の悪化や新しいシミの原因となります
  • 眼瞼周囲のレーザー治療後1週間は、まつげエクステ、まつげパーマの施術、まつげ美容液の使用をお控えください
  • 頭髪の生え際に存在するもののレーザー治療後4週間は、頭髪のカラーリングをお控えください
  • 治療部位の異常(赤み・腫れ・痒み・痛み)やご心配なことがある場合は、速やかにご連絡いただき受診をしてください。自己判断で異常発生より1週間以上放置された場合、適切な処置が行えず対応できなくなる場合があります
レーザー治療後に生じうる反応(すべての方に可能性とリスクがあります)

医療には多くの不確実、不確定の要素が含まれているため、これらの反応が起こり得る確率を正確に説明することはできません。

  • 疼痛、熱感、腫脹、発赤、痒み
  • 痂皮形成(カサブタができる)、びらん、水疱形成、瘢痕
  • 炎症後色素沈着
  • 肝斑の出現、肝斑の悪化
  • レーザー治療後の色調の増強(太田母斑、ADMの場合)
  • 炎症後紅斑
  • 出血、内出血、点状出血、紫斑、内出血後の皮膚の黄染
  • 色素脱失
  • 治療部位の皮膚の色調の不均一
  • 色素の残存
  • 眉毛、睫毛(まつげ)、まつげエクステ、ヒゲ、頭髪の抜去および毛先の燃焼(有毛部近くに存在する色素斑、腫瘍に対する治療の場合)
  • 一時的または永久的な局所の脱毛、減毛
  • 治療に使用する薬剤による副作用・アレルギー反応
  • 治療に使用する医療用テープや創傷保護剤などによる皮膚炎(発赤、痒み、湿疹など)

腫れが生じた場合、注射麻酔注入による腫れは2時間程度、レーザー照射時の衝撃波による腫れは1日程度、熱傷に伴う腫れは2〜3日程度で消退します。内出血・点状皮内出血・紫斑は皮膚の黄染の過程を経て通常2週間程で消退しますが、血液抗凝固薬の内服中や体質、部位(特に眼瞼周囲)によっては4週間以上を要する場合があります。

レーザー治療による反応は治療対象部分に限局できるものではなく、治療対象の周囲1〜2㎜程度の範囲まで生じます。レーザー治療を行っていない部分の皮膚と、治療箇所およびその周辺皮膚との質感の差、色調のコントラストが生じます。時間の経過とともに軽度になりますが、完全に同化することはありません。完全に同化させるための治療および他院への紹介は行っておりません。

治療の結果、皮膚メラニンの減少または表皮の菲薄化が起こるため皮膚免疫が低下し、紫外線・摩擦・花粉などのアレルゲン・化粧品などの化学物質による刺激に対して治療前よりも過敏になります。その結果、治療前よりもニキビや湿疹ができやすくなる場合があります。当院のレーザー治療後の皮膚にニキビや湿疹などの皮膚炎ができた場合、近隣の保険皮膚科の受診を推奨しています。

レーザー照射箇所の皮膚に稗粒腫という良性腫瘍ができることがあります。通常6か月前後で自然に消退しますが、消退しない場合もあります。また、レーザー照射箇所の皮膚に新たにホクロができることがあり、自然に消退することはありません。いずれも除去をご希望の場合、当院ではレーザー治療で対応しており別途自費治療費がかかります。

適切に治療を行っても、色素脱失、瘢痕を生じる可能性が全くないわけではありません。レーザー治療後に生じた色素脱失および瘢痕に対する治療および他院への紹介は行っておりません。レーザー治療後に生じた症状に対する診察および治療の費用は、その都度患者様のご負担となります。

治療後におすすめしているもの

レーザー治療によって生じた熱傷(創傷)が治癒し、新しい皮膚ができるまでに約2週間を要します。この期間は、治療部位の真皮(血管が豊富な皮膚中層)に、コラーゲンを作り出す線維芽細胞が一時的に急増します。このときにコラーゲンサプリを摂取することにより、線維芽細胞の働きがより活性化し、新しく作られる皮膚のコラーゲン量の増加と質の向上に加え、新しい皮膚ができてカサブタがはがれ落ちるまでの期間の短縮が期待できます。当院では京都大学と共同開発したロート製薬の「エラスリフト」を推奨しております。1日2回、朝晩1包ずつ摂取する場合、1箱30包入りのためレーザー治療との併用では1箱が目安となります。

レーザー照射後の皮膚は炎症を起こし敏感になっているため、①消炎、②外的刺激の排除、③遮光が大切です。市販の日焼け止めでは刺激によるひりひり感や発赤などの皮膚症状が出現することがあるため、低刺激性の日焼け止めの使用をおすすめします。当院ではセルニュープラスUVクリーム(SPF50+ PA++++、せっけん・洗顔フォームで落ちます)とディーアールエックス®UVプロテクトミルクS(SPF50+ PA++++)を推奨しております。

レーザー治療を受けられない場合はありますか?

答え

あります。妊娠中の方、イソトレチノイン内服治療を受けている方および内服終了後30日を経過していない方、光線過敏症の方、治療希望部位に金の糸・プロテーゼが挿入されている方は治療をお受けいただけません。また、治療希望箇所に入墨・刺青・アートメイクがある方は、アレキサンドライトレーザーおよびルビーレーザーを使用した治療をお受けいただけません。

事前に医師へお申し出いただきたい方

  • 以前に注射麻酔を受けて気分が悪くなった方
  • 既往症に高血圧・不整脈・糖尿病・B型C型肝炎がある方
  • 消毒液にかぶれたことがある方
  • 薬剤アレルギーがある方(主に鎮痛剤・抗生剤)
  • 血液抗凝固剤を内服中の方(パナルジン・アスピリンなど)
  • 免疫機能に異常を有する既往歴がある、または免疫抑制療法を受けている方
  • ホルモン療法中の方
  • 授乳中の方
  • 治療希望部位に対して、3か月以内に他施設(医療機関、エステ等)で何らかの治療や施術を受けた方
  • 過去の手術痕、ニキビ痕、傷痕、ピアスの穴が固く盛り上がる(ケロイド、肥厚性瘢痕)体質の方
  • 抗リウマチ薬(金製剤)の内服または注射歴がある方

治療をお受けいただけない場合

  • 妊娠中の方
  • イソトレチノイン内服治療を受けている方、および内服終了後30日を経過していない方
  • 光線過敏症の方
  • 治療希望部位に金の糸、プロテーゼが挿入されている方
  • 治療希望箇所に入墨、刺青、アートメイクがある方(アレキサンドライトレーザー・ルビーレーザーを使用する治療の場合)
  • 過去の手術痕、ニキビ痕、傷痕、ピアスの穴が固く盛り上がる体質の方(炭酸ガスレーザーを使用する治療の場合)
  • 当院採用の麻酔薬にアレルギーがある方
  • 治療希望箇所に日焼け等の色素沈着、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、皮膚炎、カサブタがある方(これらの症状が改善してから治療可能となります)

治療の範囲と回数の制限

  • 目の縁から3mm以内の範囲は、睫毛の脱毛リスクがあるため治療ができません
  • 治療対象は、レーザー治療当日に視認可能な老人性色素斑、そばかす(雀卵斑)、脂漏性角化症のみです。その他のメラニン系色素斑ならびに皮膚表在性腫瘍は治療対象となりません
  • 同一の治療目的で同一箇所に対するレーザー治療は、他院でのレーザー治療歴も含めて原則5回を目安としています(色素脱失や瘢痕化、炎症後紅斑の長期化など、望ましくない反応が生じる可能性が高くなるため)
  • 治療期間中は日焼けを避けてください。日焼けをした後や大事なご予定がある前は、少なくとも2週間あけて治療をお受けいただいております

治療における患者様の効果に対する期待は様々です。さらに患者様の皮膚の反応も様々です。医療には多くの不確実、不確定の要素が含まれており、医療行為に確実性はありません。治療前の患者様のご期待に対してご満足いただけない場合でも、既に実施された治療費の返金はいたしておりません。

老人性色素斑の治療費用はいくらですか?

答え

自由診療です。自費初診料が3,300円(2回目以降のご相談は経過診察料1,650円)、個別治療のレーザー料金はシミの長径で決まり、長径4㎜未満が1個8,800円、長径10㎜未満が1個30,000円です。顔全体治療は、顔に散在する場合で132,000円〜165,000円、密度に応じて最大550,000円です(いずれも税込)。注射麻酔代は無料です。

老人性色素斑のレーザー治療料金(税込)|料金は公式料金表に準拠
項目費用(自費・税込)
自費初診料¥3,300
シミ・そばかす・脂漏性角化症相談料¥3,300
経過診察料(2回目以降のご相談=再相談を含む)¥1,650
個別治療 長径4㎜未満が1個¥8,800
個別治療 長径5㎜未満が1個¥11,000
個別治療 長径6㎜未満が1個¥15,000
個別治療 長径7㎜未満が1個¥18,000
個別治療 長径8㎜未満が1個¥22,000
個別治療 長径9㎜未満が1個¥26,000
個別治療 長径10㎜未満が1個¥30,000
個別治療 長径11㎜未満が1個¥33,000
個別治療 長径12㎜未満が1個¥36,000
個別治療 長径13㎜未満が1個¥39,000
個別治療 長径14㎜未満が1個¥42,000
個別治療 長径15㎜未満が1個¥44,000
個別治療 長径15㎜以上20㎜未満が1個¥45,000〜¥70,000
個別治療 長径20㎜以上が1個¥80,000〜
顔全体治療(顔に散在する場合)¥132,000〜¥165,000
顔全体治療(顔全体を覆うような密度)¥165,000〜¥330,000
顔全体治療(顔全体を覆うような高密度)¥330,000〜¥550,000
注射麻酔代無料
クリーム麻酔代(顔全体)¥3,300
眼球保護コンタクトシェル使用+抗菌点眼薬¥3,000
コンタクト保存容器・保存液¥370
消炎鎮痛剤(ロキソプロフェンNa)2日分¥180/3日分¥270
鎮痛剤(カロナール・3日分)※ロキソプロフェンNaが飲めない方¥330
トラネキサム酸(60日分)¥2,640
抗炎症軟膏(ロコイド軟膏)¥170/本
抗生剤軟膏(アクアチム軟膏)¥720/本
創傷保護テープ(ビジダームテープ)中¥1,100/大¥1,650
絆創膏(M8枚またはL6枚)¥110/袋
ワセリン(プロペト)¥440
フォトフェイシャルM22(全顔治療の前処置として行う場合・顔全体1回)¥25,300

個別治療のレーザー料金は、治療当日に実測した大きさ(長径=病変の最も長い直線距離)に基づいて確定します。長径20㎜以上のものは大きさにより個別に算出し、治療当日に長径が縮小している場合は実測値で、拡大している場合は見積り金額で実施します。1回の見積りおよび1回の治療で対応可能なのは10箇所までです。見積りの有効期限は見積り日から1年間で、期限が切れた場合は再度カウンセリングが必要です。

上記のほか、治療内容により前処置のハイドロキノンクリーム、コラーゲンサプリ(エラスリフト)、日焼け止めなどの費用がかかる場合があります。お支払いには現金またはクレジットカードをご利用いただけます。最新の料金は 公式の料金表 をご確認ください。

山手皮膚科クリニック院長 豊福一朋

この記事の執筆・監修

豊福 一朋(とよふく かずとも)

公益社団法人日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/医学博士/経営管理学修士(MBA)

シミ(老人性色素斑)のページをご覧いただきありがとうございます。私は1991年に九州大学皮膚科に入って以来、国内外でシミの原因となるメラニンの研究をおこなってきました。2005年の開業以来、レーザーでのシミ・そばかす、脂漏性角化症、太田母斑、ADMの治療をおこなっています。シミの治療は私のもっとも得意とする分野です。

美容皮膚科治療の中でシミの治療は難しいと言われています。それはシミの種類が多く、簡単には見分けがつかないからです。また一人の顔にさまざまな種類のシミが同時に存在していることも、治療を難しくしています。シミならピコレーザー、肝斑であればトーニングと簡単にはいかないものです。では、どんな医者がよいのでしょうか。私は、皮膚科専門医あるいは形成外科専門医が、顔を十分に観察してどこにどんなシミがあるかを的確に説明できるなら、信頼して治療をまかせられると思います。

近隣にそのような医師がいない場合、当院で一度カウンセリングを受けてみませんか。カウンセリングで治療を押し付けることは一切ありません。安心して受診ください。

経歴
  • 1991年 長崎大学医学部卒業
  • 1991年 長崎大学病院泌尿器科、九州大学病院皮膚科にて卒後研修
  • 1994年 九州大学大学院医学研究科入学。同年、カナダ医学奨学金(Royal Canadian Medical Foundation)にてカナダ・アルバータ州立大学皮膚科(エドモントン)に留学
  • 1997年 九州中央病院皮膚科医長
  • 1998年 九州大学大学院医学研究科修了(医学博士)
  • 1999年 米国国立衛生研究所(NIH)(メリーランド州ベセスダ)研究員
  • 2001年 佐賀県立病院皮膚科医長
  • 2002年〜2004年 慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)
  • 2005年 山手皮膚科クリニックを開設

自費診療に関する表記

老人性色素斑のレーザー治療(ピコ秒アレキサンドライトレーザー)の概要
診療区分自由診療
照射出力等1〜6J/c㎡
治療期間・回数治療回数は1回
リスク・副作用照射に際してはシミが数個の場合は麻酔注射剤を使用します。シミの個数が多く、顔全体に散在する場合は麻酔クリームを塗布します。治療後、照射部位は炎症がおこります。治療部位は痂皮、びらんになり、上皮化するまで2週間かかります。その後、炎症後色素沈着が生じることが多く、顔と首では消退までに3か月〜6か月程度、長い方では2年程度を要する場合があります。炎症後紅斑は6か月〜2年程度続く場合があります。色素脱失、瘢痕を生じる可能性が全くないわけではありません。
費用(税込)個別治療 長径4㎜未満が1個 ¥8,800〜(長径により決定)、顔全体治療 ¥132,000〜¥550,000。別途、診察料・麻酔・薬剤・処置等の費用が必要です。
承認区分ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」は国内承認機器です。麻酔クリームについては下記「未承認医薬品に関する明示事項」をご確認ください。

未承認医薬品に関する明示事項

全顔治療で使用する麻酔クリーム
未承認医薬品である旨当院が全顔治療の際に使用する麻酔クリームは、国内では承認されていない医薬品です。
入手経路韓国から個人輸入した医薬品です。個人輸入において注意すべき医薬品等の情報については、厚生労働省の 「個人輸入において注意すべき医薬品等について」 をご確認ください。
国内の承認医薬品の有無国内には同種の効能を有する外用局所麻酔剤の承認医薬品(リドカイン・プロピトカイン配合クリーム等)があります。

本治療は既に存在している病変を治療するものであり、新たなシミの予防や進行抑制を目的とするものではありません。全顔にあるすべての対象病変を完全に、または1回で完全に除去することは保証しておりません。

美白剤や光治療で薄くなっても色が戻ってしまう方、そのシミが何なのかを知りたい方へ。当院は当日の治療を行わず、まず何のシミかを診断し、費用までご説明したうえで、ご自宅で検討していただきます。

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