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そばかす(雀卵斑) ・ Ephelides

そばかすを消すレーザー治療|そばかす除去の1回の治療と値段

当院のそばかす治療は、レーザーを使用して、1回の治療でなるべく多くのそばかすを「取る・消す・除去する」ことを目指します。当院はそばかすはレーザーでとれる色素斑と考えています。

更新日:2026年8月31日/皮膚科専門医 豊福一朋 監修

このページの要点

向いている方
  • そばかすを1回の治療でできるだけ取りたい方
  • 顔全体に細かい褐色の点が散らばっている方
  • IPL(光治療)やレーザートーニングを受けたが、そばかすが消えなかった方
そばかすの本体
メラニン細胞が過剰なメラニンを産生してできる色素斑です。老人性色素斑や脂漏性角化症と違い、原因は解明されていません。遺伝的な背景があり、日本人では常染色体優性遺伝と考えられています
当院の基本治療
1回の治療でなるべく多くのそばかすを取ることを目指します。ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」による顔全体への1回照射です。くすみ・肝斑・赤みがある場合は、フォトフェイシャルM22(IPL)による前処置を2回行ってからレーザー照射に進みます
値段(税込)
ご相談料(初回)3,300円/2回目以降のご相談・経過診察料1,650円/顔全体のレーザー照射165,000円・198,000円・220,000円の3段階(そばかすの密度と範囲で決定)。別途、麻酔・薬剤・眼球保護などの費用が必要です。自費初診料はかかりません
受診の流れ
完全予約制です。初診は撮影・診察・お見積りのみで当日の治療は行いません。レーザー照射は1回、経過診察は約1か月後と約4か月後の2回です
主なリスク
照射後の発赤、かさぶた(7〜14日)、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、麻酔注射部位の内出血、色素脱失、色素の残存
当院の姿勢
そばかすは顔全体の治療のみです。「目立つ数個だけ」という顔の部分治療と、体のそばかす治療は行っておりません。理由は本文でご説明します

当院ではそばかすを1回のレーザー治療で取ることを標準としています。

このページをご覧いただき、ありがとうございます。山手皮膚科クリニック院長の豊福一朋です。

美容皮膚科の自費診療には、保険診療のような標準治療がありません。どの治療が良いかを定めたガイドラインが存在しないため、施設ごとに方針が分かれます。

また、医療広告ガイドラインは、他の治療や他院より優れていると示す表現を禁じています。医療機関は、どの治療が良いか良くないかを公に発信できません。

美容皮膚科を標榜すること、診察すること、治療の説明をすることは、医師免許があれば誰にでもできます。そばかすを1回で取る治療ができるようになるには、診断と、機器の操作と、知識と経験が必要です。

そばかすでお悩みの20代、30代の方にとっては、私は親のような年齢に見えると思います。あなたと年齢の近い医師のほうが、話しやすいかもしれません。

ただ、あなたと同じ年代の美容皮膚科医は、医師になって数年であることが多いです。また、シミ治療を看護師が担当する美容クリニックでは、医師がレーザーを照射する機会が多くありません。ダウンタイムのある数十万円の治療を任される経験は、そこでは積めません。

レーザー治療で大切なのは、どう当てるかと同じくらい、当ててよい皮膚かどうかの判断です。日焼け、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、皮膚炎、肝斑。これらがある皮膚にいきなりレーザーを照射すれば、治療は失敗します。私は1991年から皮膚科医として診療し、2005年からこの場所でレーザー治療を続けています。同じ場所で診療を続けているので、当院で治療した方の、その後の肌にも会い続けています。

皮膚科専門医による、顔全体のそばかすレーザー治療です。診察も照射も経過診察も、私が担当します。

そばかすはレーザー1回で消えますか?|当院の症例(治療前後)

答え

いずれも20歳代女性の顔全体のレーザー治療の症例です。照射回数はいずれも1回、来院回数は3〜4回(初診時・治療時・治療1か月後・治療4か月後)です。自由診療で、費用・主なリスクは各症例に併記しています。

症例1:20歳代女性・顔全体のそばかす

そばかすレーザー治療症例1写真
症例1の治療前後の写真です。

そばかすのレーザー治療目的で来院されました。

部位:顔全体/治療内容:レーザーによる顔全体の照射/照射回数:1回/来院回数:4回(初診時、治療時、治療1か月後、4か月後)/費用(税込・当時):合計234,800円(レーザー照射料金〈全顔〉220,000円+その他14,800円)。その他の内訳は、ご相談料3,300円、再診料(2回)3,300円、照射時の眼球保護コンタクトレンズ使用料2,200円、麻酔クリーム代3,300円、薬剤費(軟膏、鎮痛剤など)1,380円、トラネキサム酸内服(30日分)1,320円です。/主なリスク・副作用:照射後の発赤、かさぶた(7〜14日)、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、麻酔注射部位の内出血、色素脱失、色素の残存。効果・経過には個人差があります。自由診療です。

症例2:20歳代女性・シミとそばかすの混在

そばかすレーザー治療症例2写真
症例2の治療前後の写真です。

シミ・そばかすのレーザー治療目的で来院されました。

部位:顔全体/治療内容:レーザーによる顔全体の照射/照射回数:1回/来院回数:3回(初診時、治療時、治療1か月後)/費用(税込・当時):合計237,440円(レーザー照射料金〈全顔〉220,000円+その他17,440円)。その他の内訳は、ご相談料3,300円、再診料(2回)3,300円、照射時の眼球保護コンタクトレンズ使用費2,200円、麻酔クリーム代3,300円、薬剤費(軟膏、鎮痛剤など)1,380円、トラネキサム酸内服(90日分)3,960円です。/主なリスク・副作用:照射後の発赤、かさぶた(7〜14日)、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、麻酔注射部位の内出血、色素脱失、色素の残存。効果・経過には個人差があります。自由診療です。

症例3:20歳代女性・シミとそばかすの混在

そばかすレーザー治療症例3
症例3の治療前後の写真です。

シミ・そばかすのレーザー治療目的で来院されました。

部位:顔全体/治療内容:レーザーによる顔全体の照射/照射回数:1回/来院回数:3回(初診時、治療時、治療1か月後)/費用(税込・当時):合計211,150円(レーザー照射料金〈全顔〉198,000円+その他13,150円)。その他の内訳は、ご相談料3,300円、再診料(1回)1,650円、照射時の眼球保護コンタクトレンズ使用費2,200円、麻酔クリーム代3,300円、薬剤費(軟膏、鎮痛剤など)1,380円、トラネキサム酸内服(30日分)1,320円です。/主なリスク・副作用:照射後の発赤、かさぶた(7〜14日)、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、麻酔注射部位の内出血、色素脱失、色素の残存。効果・経過には個人差があります。自由診療です。

そばかす除去(レーザー治療)の値段はいくらですか?

答え

自由診療です。そばかすのレーザー治療は顔全体のみで、顔に散在する場合が1回165,000円、顔全体にある場合が198,000円、顔全体を覆うような高密度の場合が220,000円の3段階です(いずれも税込・そばかすの密度と範囲で決定)。別途、ご相談料(初回)3,300円、2回目以降のご相談・経過診察料1,650円、麻酔・薬剤・眼球保護などの費用が必要です。自費初診料はかかりません。注射麻酔代は無料です。

  • 使用するレーザー/ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」(波長755nm)
  • 治療できる範囲/顔全体のみ。顔の部分治療と、体のそばかす治療はおこなっておりません
  • 照射回数/1回
  • ご来院回数/3〜4回(ご相談・治療・治療1か月後・治療4か月後)
  • お支払い/現金またはクレジットカード(一括払い、2回払い)。前払金・キャンセル料はありません

そばかす除去の値段は3段階です

そばかすの密度と範囲によって、診察で3段階のいずれかを決定します。見積り日に確定したレーザー料金は、有効期限1年の間、増減しません。

診察で確認する そばかすの密度と範囲 顔に散在する場合 165,000円 顔全体にある場合 198,000円 顔全体を覆うような高密度の場合 220,000円
そばかすのレーザー料金は3段階です。診察で密度と範囲を確認し、顔に散在する場合が165,000円、顔全体にある場合が198,000円、顔全体を覆うような高密度の場合が220,000円と決まります(いずれも税込・顔全体1回)。

レーザー料金のほかに、ご相談料(初回)3,300円、2回目以降のご相談・経過診察料1,650円、クリーム麻酔代(顔全体)3,300円、コンタクトシェル使用+抗生剤点眼薬(オフロキサシン)3,000円、消炎鎮痛剤(ロキソプロフェンNa・3日分)270円、トラネキサム酸(60日分)2,640円、抗炎症軟膏(ロコイド軟膏5g)170円/本、ワセリン(プロペト・30ml容器入り)440円がかかります。注射麻酔代は無料です。薬剤・衛生材料は、処方と使用の実績に基づいて精算します。実際にお支払いいただいた金額は、症例の欄に内訳とともに記載しています。

そばかすレーザー治療料金(税込)
項目費用(自費・税込)
顔のシミ・そばかす・脂漏性角化症のご相談
初診時¥3,300
2回目以降¥1,650
診察
自費診察料(経過診察料)¥1,650
そばかすレーザー治療 全顔(1回)
顔に散在する場合¥165,000
顔全体にある場合¥198,000
顔全体を覆うような高密度の場合¥220,000
麻酔・薬剤・衛生材料
注射麻酔代無料
クリーム麻酔代(顔全体)※国内未承認・個人輸入の医薬品を使用します¥3,300
コンタクトシェル使用+抗生剤点眼薬(オフロキサシン)¥3,000
消炎鎮痛剤(ロキソプロフェンNa・3日分)¥270
鎮痛剤(カロナール・3日分)¥330
トラネキサム酸(60日分)¥2,640
抗炎症軟膏(ロコイド軟膏5g)¥170/本
ワセリン(プロペト・30ml容器入)¥440

レーザー料金は、そばかすの密度と範囲によって診察で決定します。見積り日に確定したレーザー料金は、有効期限1年の間、増減しません(税率は治療日の税率を適用します)。有効期限が切れた場合は、再カウンセリング(再撮影・再見積り)が必要です。付帯費用(麻酔・薬剤・衛生材料等)の適用価格は治療当日現在の当院価格となり、処方・使用実績に基づき実費精算します。お支払いには現金またはクレジットカードがご利用いただけます。キャンセル料は設けておらず、前払金もいただきません。
最新の料金は そばかすレーザー治療の料金表、フォトフェイシャルは フォトフェイシャルの料金表 をご確認ください。
主なリスク・副作用:照射後の発赤、かさぶた(7〜14日)、炎症後色素沈着(治療1〜1.5か月でピーク、3〜6か月で消失)、炎症後紅斑、麻酔注射部位の内出血、色素脱失、色素の残存。効果・経過には個人差があります。

ダウンタイムはどれくらいですか?かさぶたはいつ取れますか?

答え

照射後は3〜5日でかさぶたになり、7〜10日、長くても2週間で剥がれ落ちます。軟膏を塗る期間(治療当日を含む4〜7日間)は、基礎化粧品・日焼け止め・お化粧ができません。その後は、かさぶたが取れた部分からお化粧ができます。

治療後の経過 発赤からかさぶたになるまで 3〜5日 かさぶたが剥がれるまで 7〜10日 長くても2週間 炎症後色素沈着のピーク 治療1〜1.5か月 炎症後色素沈着が消えるまで 3〜6か月 お化粧ができるまで 軟膏を塗る4〜7日間はできません その後、かさぶたが取れた部分からできます
治療後の経過の目安です。かさぶたは7〜10日、長くても2週間で剥がれ落ち、炎症後色素沈着は3〜6か月でなくなります。

肌色が濃い方、野外での仕事などで紫外線を浴びやすい方は、それより長くなります。

治療後のスキンケア・生活の注意(詳細)
  • 治療当日の運動・飲酒・入浴はお控えください。洗顔・シャワー浴は当日から可能です。入浴は治療翌日から可能となります
  • 軟膏塗布期間中は、基礎化粧品・日焼け止めの塗布、お化粧はできません
  • 軟膏塗布期間終了後、かさぶたがすべてはがれ落ちるまで基礎化粧品でのスキンケアはお控えください。朝・晩の洗顔後はワセリンを薄く塗ってください
  • 軟膏塗布期間終了後は、せっけん・洗顔フォームで落ちる日焼け止めの使用が可能です。お化粧はかさぶたが取れた部分から可能となります(なるべくすべてのかさぶたが取れてからが望ましいです)
  • 内服薬はすべて飲みきりとなります。途中で自己中止しないようお願いします
  • 洗顔は治療箇所をこすらないよう、せっけん・洗顔フォームをよく泡立てて優しく洗ってください。治療後2週間は刺激の強い洗顔料(ピーリング剤・スクラブ入り・炭石鹸など)を使用しないでください
  • 治療箇所の日焼けは避けてください。炎症後色素沈着の悪化や新しいシミの原因となります
  • レーザー治療後のスキンケアで最も重要なことは、治療箇所への摩擦を避けることです。赤みや褐色部分をコンシーラーやお化粧で隠そうとすればするほど、炎症後色素沈着と炎症後紅斑の色調が濃くなり、持続期間も延長します。基礎化粧品は最大3アイテム程度にとどめることをお勧めします
  • 眼瞼周囲のレーザー治療後1週間は、まつげエクステ、まつげパーマの施術、まつげ美容液の使用をお控えください
  • 内服後に発疹・痒みなどの症状が出た場合や、治療箇所が明らかに腫れている、膿んでいる等の異常がありましたら、すぐに受診をしてください
レーザー治療後に生じうる反応(すべての方に可能性とリスクがあります)
  • 疼痛、熱感、腫脹、発赤、痒み
  • かさぶた形成、びらん、水疱形成、瘢痕
  • 炎症後色素沈着
  • 肝斑の出現、肝斑の悪化
  • 炎症後紅斑(皮膚の創傷治癒過程に伴う発赤で、6か月〜2年程度続く場合があります)
  • 出血、内出血、点状出血、紫斑、内出血後の皮膚の黄染
  • 色素脱失、治療部位の皮膚の色調の不均一、色素の残存
  • 眉毛、睫毛、まつげエクステ、頭髪の抜去および毛先の燃焼(有毛部近くの色素斑に対する治療の場合)
  • 一時的または永久的な局所の脱毛、減毛
  • 治療に使用する薬剤による副作用・アレルギー反応
  • 医療用テープや創傷保護剤などによる皮膚炎
  • レーザー照射箇所への稗粒腫(通常6か月前後で自然消退)、新たなホクロの出現

治療希望箇所に日焼け等の色素沈着、炎症後色素沈着、炎症後紅斑、皮膚炎、かさぶたがある場合は、レーザー治療はお受けいただけません。これらの症状が改善してから治療可能となります。妊娠中の方、光線過敏症の方、重症のニキビに用いるビタミンA誘導体の内服中または内服終了後30日を経過していない方は治療をお受けいただけません。そのほか、局所麻酔で気分が悪くなったことがある方、高血圧・不整脈・糖尿病・B型C型肝炎の既往がある方、血液抗凝固剤を内服中の方、ケロイド・肥厚性瘢痕体質の方などは、事前に医師にお申し出ください。

治療の流れ|初診では治療をおこないません

答え

完全予約制です。初診は撮影・診察・お見積りで、当日の治療は行いません。くすみが少ない場合は次回がレーザー照射、くすみ・赤み・肝斑がある場合はフォトフェイシャルによるプレトリートメントを2回(2か月あけて)おこなってからの照射となります。

初診 撮影・診察・お見積り(当日の治療は行いません) プレトリートメント くすみ・赤み・肝斑がある場合のみ 2か月あけて2回 レーザー照射(1回) 経過診察 1か月後と4か月後の2回
ご来院は3〜4回です。初診は撮影・診察・お見積りのみで、当日の治療は行いません。経過診察は治療1か月後と4か月後の2回です。くすみ・赤み・肝斑がある場合のみ、レーザー照射の前にプレトリートメントを2か月あけて2回おこないます。

初診(撮影・診察・お見積り)

  • ご予約:当院は完全予約制です。ご予約は予約サイトから承っております。
  • 撮影:VISIA(ビジア)という画像診断器と一眼レフカメラで撮影します。撮影は診察の補助と経過確認のための記録が目的で、機器による自動の肌診断は行いません。
  • 診察:診察では、顔に存在するそばかすの確認をおこないます。そばかすの密度、分布などを参考に最適な治療方法を提案します。あわせて、そばかす以外の色素斑(肝斑・ADM・老人性色素斑など)が混在していないかを確認します。
  • お見積り:おおよそのレーザー料金のお見積りをします。ただし、くすみがつよくてシミの分布が不明なときは、プレトリートメント後のお見積りとなります。くすみがない・少ない、かつ顔の摩擦で皮膚が薄くなっていない・赤みがない、というこの2つが当てはまる場合は、プレトリートメントをおこないません。診察でお見積りをおこない、次回、レーザー照射となります。見積り日に確定したレーザー料金は、有効期限1年の間、増減しません。

プレトリートメント(くすみ・赤み・肝斑がある場合)

  • 診察時に、①顔がくすんでいる、②摩擦で頬骨部の皮膚が薄くなっている・赤みがある、③肝斑がある、と判断した場合は、フォトフェイシャルによるプレトリートメントを2回おこなわせてください
  • プレトリートメントをおこなうことで、レーザー治療後の仕上がりをきれいにします

レーザー治療の日

  • 麻酔は、クリーム麻酔と神経ブロック注射を併用します。治療時間は30〜60分です
  • 照射時は、眼球を保護するコンタクトシェルを医師が装着します
  • 目の上(上眼瞼)、目の下(下眼瞼)のそばかすも照射できます(目の縁から3mm以内を除く)
  • 治療後は軟膏を塗り、炎症後色素沈着の予防・軽減のためトラネキサム酸を内服します
治療当日の詳しい内容と持ち物を読む
  • 当院が使用する麻酔クリームは国内未承認の医薬品で、医師の判断のもと韓国から個人輸入したものです(詳細は下部の「未承認医薬品に関する明示事項」をご確認ください)
  • 麻酔の注射では、針の刺入部位に針の大きさの点状の内出血がおこります。眼瞼では皮膚が薄いために、針の刺入部位に沿った内出血がおこる場合があり、2週間で消失することがほとんどです
  • レーザー照射前に、消炎鎮痛剤と胃薬を内服します
  • 目の縁から3mm以内の範囲は、睫毛の脱毛リスクがあるため照射できません
  • 普段お使いのコンタクトレンズは治療前に外していただきます。当日は眼鏡でご来院いただくか、コンタクト保存容器と保存液をご持参ください
  • 治療後は軟膏処置が基本です。抗炎症軟膏(ロコイド軟膏)は治療当日を含む4日間、抗生剤軟膏(アクアチム軟膏)は治療当日を含む7日間です
  • コンタクトシェルを使用した方は、抗菌点眼薬を治療当日を含む4日間使用します
  • トラネキサム酸は、原則としてレーザー治療当日に60日分を処方します
痛みと麻酔について詳しく読む

レーザー照射は痛みをともないます。疼痛対策は重要です。痛みが残ると、顔をしかめますから、目の周囲、鼻根部にシワがより、一部の皮膚がシワに隠れてレーザーがあたらない部分ができます。そうなるとそばかす、シミの"うち残し"、"取り残し"となるので、疼痛対策には万全を期します。局所麻酔薬入りクリームの顔全体への塗布、局所麻酔薬注射により顔面の神経ブロックをおこないます。この麻酔クリームは国内未承認の医薬品で、医師の判断のもと韓国から個人輸入したものです。麻酔を使用しないレーザー照射があると聞きますが、麻酔なしで我慢できるくらいのレーザー照射の出力では、そばかす、シミは消えません。

麻酔クリーム使用の写真
顔全体に麻酔クリームを塗って、ラップで覆って麻酔します。
顔面の神経ブロックの図
シミ・そばかすのレーザーの顔全体照射では、痛みを緩和するのにクリーム麻酔に加えて、局所麻酔を使った神経ブロックをおこないます。そばかすのレーザー治療では治療時間が30〜60分となります。疼痛対策は重要です。麻酔注射には痛みがあります。
眼球保護コンタクトシェル
眼球保護用のコンタクトシェルです。レーザー使用時の必需品です。麻酔の点眼をおこなってから装着します。コンタクトレンズの経験がない方でも問題なく装着できます。

経過診察(治療1か月後と4か月後)

  • 原則として、治療後約1か月後と約4か月後の2回、ご来院いただきます
  • 治療後の症状に応じて、経過診察の時期・回数は変わることがあります
  • 経過診察は任意ではありません。治療後の皮膚反応には個人差があり、患者様ご自身では判断が困難な異常が生じる可能性があるため、当院は経過診察へのご来院を前提として治療を行っています
撮影とプレトリートメントの進み方を写真と図で見る
ビジアでの撮影風景
VISIA(ビジア)という画像診断器と一眼レフカメラで撮影します。
診察風景1
診察では、顔に存在するそばかすの確認をおこないます。そばかすの密度、分布などを参考に最適な治療方法を提案します。おおよそのレーザー料金のお見積りをします。ただし、くすみがつよくてシミの分布が不明なときは、プレトリートメント後のお見積りとなります。
山手皮膚科クリニックでの治療計画
プレトリートメントは2か月あけて2回おこないます。肝斑がない、薄い場合は2回目のフォトフェイシャル後にレーザー料金のお見積りをします。肝斑が濃い場合はフォト2回目から1か月あけて、お見積りをします。1か月あけるのは肝斑がさらに薄くなることを期待してです。

プレトリートメントを実施した方は、2回目以降のフォトフェイシャル実施日より4か月以上期間が空いた場合、レーザー治療前に診察が必要です。顔面の皮膚の状態によっては、再度フォトフェイシャルによるプレトリートメントが必要となります。その場合でも、お見積りの有効期限の延長はありません。

山手皮膚科クリニックはそばかすをどう消しますか?

答え

ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」(波長755nm)による顔全体1回の照射が基本です。くすみが少ない場合は前処置なしでレーザー照射に進みます。くすみ・赤み・肝斑がある場合は、レーザー治療前にフォトフェイシャルM22(IPL)によるプレトリートメントを2回おこなうことがあります。

レーザーの波長と、Qスイッチ・ピコ秒の違いを詳しく読む

レーザーは波長で選びます

レーザーの波長の話をします。少し専門的な話になりますが、レーザーの波長はシミ・そばかすを含めたすべての美容医療に大きく関わります。波長は光の波の形をつくります。波長が長い光は赤色に近くなり、波長が短い光は紫色に近くなります。シミ・そばかすの治療に使うレーザーにはアレキサンドライト、ルビー、Nd:ヤグの3つのレーザーがあります。ルビー、アレキサンドライト、Nd:ヤグレーザーの波長はそれぞれ694nm、755nm、1064nmです。

レーザー機器と波長の関係
レーザー機器と波長の関係です。

そばかすのレーザー治療ではレーザーの光がメラニンに吸収されて、そばかすの原因となる色素細胞が壊れます。メラニンに吸収される度合いが波長によって異なるのです。一般には、レーザーの光は波長が短いほど、メラニンによく吸収されます。よって、ルビー(694nm)、アレキサンドライト(755nm)、Nd:ヤグ(1064nm)の順で、メラニンに吸収されます。

では、そばかす治療ではルビーレーザーのほうが、アレキサンドライトレーザーより優れているのでしょうか。実際につかってみるとルビー、アレキサンドライトともにそばかす治療には十分です。同程度の治療効果をもっているといえます。一方、Nd:ヤグはメラニンへの吸収度が低いことがわかります。実際つかっても、そばかすを1回で完全に取りきれることはありません。レーザートーニングに使われる1064nmのNd:ヤグはそばかす治療には適さないといえます。

レーザーの吸収曲線 皮膚の主なクロモフォアと代表的レーザー波長
レーザーの吸収曲線です。青い線がメラニン、赤い線が酸化ヘモグロビン、緑の線が水の吸収を示しています。それぞれのレーザーの波長(点線の縦線)と青い線が交わるところが、メラニンにレーザーが吸収される度合い(吸光度)です。高い位置で交わるほど、レーザーはメラニンをもつ色素性細胞(そばかすの原因細胞)にダメージを及ぼすことになります。レーザートーニングに使用されるNd:ヤグレーザー(1064nm)のメラニンへの吸収は、アレキサンドライト(755nm)、ルビー(694nm)と比べて低いことを示しています。532nmの波長のレーザーはルビーやアレキサンドライトレーザーよりもメラニンへの吸収が高いのですが、酸化ヘモグロビンにも極めて高い吸収度をもっています。血管の破壊力が強いためにシミ・そばかすの治療では出血に十分注意することが必要です。

Qスイッチレーザーかピコ秒レーザーか

ピコ秒レーザーは刺青(タトゥー)の除去に開発されたレーザーです。1ピコ秒は一兆分の1秒=1/1,000,000,000,000秒という極めて短い時間です。Qスイッチレーザーでのレーザーはナノ秒で10億分の1秒=1/1,000,000,000秒なので、単位では1000倍短い時間です。ピコ秒レーザーは瞬間的に高い出力で色素を破壊でき、刺青(タトゥー)の除去では治療効果が高いレーザーです。Qスイッチレーザーにくらべて治療回数が半減すると言われています。

レーザーのパルス幅 1回のレーザーが照射されている時間の長さ
レーザーのパルス幅です。1発のレーザーが出ている時間の長さを表します。ミリ秒(ms)、ナノ秒(ns)、ピコ秒(ps)の順で時間が短くなります。同じエネルギーであれば、パルス幅が短いほどピーク出力(瞬間の出力)が高くなります。Qスイッチレーザーはナノ秒、ピコ秒レーザーはピコ秒のパルス幅です。

それでは、シミ・そばかすの治療では、ピコ秒レーザーとQスイッチレーザーと比べてみるとどうなるのでしょうか。ここでは、1064nmというメラニンへの吸収が少ないNd:ヤグと、メラニンへの吸収は良い反面、出血しやすい532nmのレーザーを除外します。さらにQスイッチアレキサンドライトレーザーは大手メーカーの販売が終了し、メンテナンスが難しくなったので除外しました。そして、ピコ秒のルビーレーザーは存在しません。結果、ピコ秒アレキサンドライトレーザーとQスイッチルビーレーザーを比較することになります。

波長とレーザー機器の関係
波長とレーザー機器の関係です。

当院には、ピコ秒アレキサンドライトレーザーの「ピコシュアプロ」Qスイッチルビーレーザーの「ナノスターアール」があります。つかってみると、治療効果では優劣をつけられないという結果でした。いずれも、シミ・そばかすにとてもよく効きます。※そばかす治療ではピコレーザー(ピコシュアプロ)を使っています。

Qスイッチルビーレーザー「ナノスターアール」
Qスイッチルビーレーザー「ナノスターアール」
ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」
ピコ秒アレキサンドライトレーザー「ピコシュアプロ」

シミ・そばかすに効くレーザーは、ピコ秒レーザー、Qスイッチルビーレーザーの違いではなく、レーザーの波長であると言えます。ルビー(694nm)、アレキサンドライト(755nm)であればシミ・そばかす治療には十分だと思います。

Qスイッチレーザーでのそばかす当院治療例

ソバカスのレーザー治療前後の写真
Qスイッチレーザーによるそばかすの当院治療例です。治療前後の写真です。上記写真をクリックすると拡大画像がご覧いただけます。

フォトフェイシャル(IPL)によるプレトリートメント

レーザーでそばかすを治療する時に、くすみがない、肝斑がない、あるいは薄い状態の方が仕上がりがきれいになります。その理由は次の3つです。

レーザーの前にくすみ・赤み・肝斑を減らす理由 くすみがある レーザーの出力がくすみに奪われ そばかすの細胞が残ります くすみがある そばかすが見えにくくなり 照射を見落とします 肝斑がある 肝斑の上を照射すると 肝斑が悪化しやすくなります フォトフェイシャル(IPL)でくすみ・赤み・肝斑を減らしてから レーザーを照射します
レーザーの前にくすみ・赤み・肝斑を減らす理由です。くすみはレーザーの治療効果を弱くし、そばかすの見落としにつながります。肝斑の上の照射は肝斑を悪化させやすくなります。

くすみはレーザーの治療効果を弱くします。そばかすの原因細胞は表皮の一番下にあります。ここの細胞をレーザーを使って完全に破壊することが「そばかすのレーザー治療」です。そばかすの原因となる"異常な"メラニン細胞は大量のメラニンをつくっています。メラニンは表皮の一番上(角層)まで運ばれます。そこでは周囲よりメラニン量が多いので、色が濃いそばかすとして認識されます。当院でそばかす治療に使っているピコシュアプロの波長755ナノメートルのレーザー光はメラニンによく吸収されて、瞬時に高熱となります。"異常な"メラニン細胞は熱破壊されます。このとき、正常なメラニン細胞は細胞内のメラニン量が少ないので生き残ります。これがレーザーでそばかすを治療する理論です。※老人性色素斑や脂漏性角化症ではメカニズムが異なります。

皮膚に照射されたレーザー光は最初に表皮にあるメラニンに吸収されます。吸収されなかった残りが一番下の"異常な"メラニン細胞まで到達します。肌が"くすんでいる"ということは、表皮にメラニンが多いということです。照射したレーザーの多くはくすみに当たってしまい、パワーが減った状態で一番下に届きます。これでは、そばかすの細胞が生き残り、不完全な治療となります。

プレトリートメントの意義
プレトリートメントの意義です。右は肌がくすんでいる状態でレーザーを当てたイメージ図です。レーザーは一番下まで届く間にくすみに吸収されます。出力が下がるのでそばかすの治療は不完全なものとなります。くすみが少ない状態では、出力が多少減っても十分なパワーが一番下まで届くので、そばかすの原因細胞のほとんどすべてが破壊されます。

くすんでいる皮膚では治療時にそばかすを見落としやすくなります。皮膚がくすんでいる状態では、そばかすが見えにくくなっています。私は拡大鏡をつけて、小さなシミまで見つけ出して照射しようと頑張ります。しかし、くすみで見えないと治療しても取れないシミが残った(実はレーザーが当たっていなかった)ことになり、満足度は低くなります。

フォトフェイシャル ステラM22の写真
フォトフェイシャル ステラM22(ルミナス社)

プレトリートメントは、きれいに仕上げるために大切です。プレトリートメントは治療が終わった後の、そばかすがあった部位となかった部位のコントラストの差を減らす意味でも重要です。くすみがある状態でそばかすのレーザー治療をおこなうと、レーザーが当たった部位はそばかすがなくなり、きれいなくすみのない皮膚になります。照射していない部分のくすみとコントラストがついてしまいます。

フォトフェイシャルによるプレトリートメントの図
フォトフェイシャルによるプレトリートメントです。

赤ら顔も治療の妨げになることがあります。肝斑の大きな原因は顔の摩擦です。20歳代では典型的な肝斑の方は多くありませんが、洗顔やクレンジングで長い年月擦っていて、頬骨部(頬骨のあたり)の皮膚が赤くなっている方が多くいます。これは肝斑予備軍です。摩擦で表皮が薄くなり真皮の血管が透けて見える、あるいは摩擦のために軽度だけれど慢性の炎症が起きていて真皮の血管が拡張している、あるいはその両方です。表皮が薄くなると表皮のメラニン量が少なくなるので、そばかすの色素斑がうすくなり、見えにくくなっていることがあります。さらに赤みが見えにくくします。

摩擦による肝斑予備軍では、正しいスキンケアが第一です。さらにフォトフェイシャルが効きます。摩擦を避けると皮膚が厚くなり、炎症が収まり、そばかすをピンポイントで狙えます。

肝斑上のそばかすを含む色素斑の治療は肝斑を悪化させやすいです。そう書きましたが、頬骨部の色素斑は肝斑が出ている年齢だと、そばかすでなくシミ(老人性色素斑)のことが多いと考えています。そばかすと老人性色素斑の治療での違いは出力です。老人性色素斑はそばかすより強い出力で照射します。肝斑上の老人性色素斑を中程度以上の出力でむやみに照射すると、肝斑の悪化、あるいは点状に白抜けした状態となり、いずれにせよ"まだら状態"になります。肝斑の治療はフォトフェイシャルをおこなうので、スキンケア+フォトフェイシャル+紫外線対策+トラネキサム酸内服で肝斑を薄くして、レーザー治療をおこないたいと思います。

フォトフェイシャルについての詳細は フォトフェイシャル ステラM22のページ をご覧ください。IPLは前処置であり、シミ・そばかす治療そのものではありません。当院のM22は、皮膚に蓄積されたメラニンの除去に効果的な640nmのフィルターに限定して施術をおこないます。前処置の要否は、病変の種類・肌状態・肝斑の有無・くすみの程度などを踏まえて医師が総合的に判断します。医師が前処置を必要と判断した場合、前処置を行わずにレーザー治療のみを受けていただくことはできません。

IPL・レーザートーニング・ピーリングでそばかすは消えますか?

答え

いずれも薄くはなりますが、消えません。IPL(光治療)ではそばかすの原因となるメラニン細胞を取り除くことができないため、何回治療をおこなってもそばかすが「消える」ことはなく、中止するとしばらくして色が戻ります。ピーリング・イオン導入・エレクトロポレーション・ハイドロキノン外用・内服薬も同じで、原因細胞を除去できません。そばかすを消せるのは、波長がメラニンによく吸収されるレーザーです。

皮膚科、美容皮膚科、美容形成外科のホームページでそばかす治療をみると、じつにさまざまな治療方法が記載されています。

レーザー|1つの波長の光 ピコ秒レーザー 532nm Qスイッチ ルビー 694nm Qスイッチ アレキサンドライト 755nm Qスイッチ Nd:YAG(ヤグ) 1064nm IPL(光治療)|広い帯域の光 フォトフェイシャルM22/ステラM22 ルメッカ/ノーリス/ライムライト アキュチップ/フォトシルクプラス ルクセア/サイトンBBL/BBL HERO ICON MaxG/セレックV/ソラリ ヴィーナスヴェルサ/スムースクール フォトソール(フォトRF)/オーロラ(フォトRF)
そばかすの治療に使われている機器です。レーザーは1つの波長の光を出し、IPL(光治療)は広い帯域の光をまとめて出します。IPLの機器には、フォトフェイシャルM22・ステラM22、ルメッカ、ノーリス、ライムライト、アキュチップ、フォトシルクプラス、ルクセア、サイトンBBL・BBL HERO、ICON MaxG、セレックV、ソラリ、ヴィーナスヴェルサ、スムースクール、フォトソール(フォトRF)、オーロラ(フォトRF)などがあります。

それゆえ、「そばかすの治療ではなにがベストか」という質問はよくいただきます。シミ・そばかす治療をはじめ、美容にかかわる治療はクリニック、医師で違いがあります。皆さんご自身のポリシーで治療しているので、どの治療方法がベストかは一概にいうことはできません。また、「シミ・そばかすが少しでも薄くなれば良い」「完全に消したい」など治療を受ける側のニーズもさまざまですので、一般論としてどれがベストかを論じるつもりはありません。このサイトでは私、豊福一朋がこれまでの経験とIPL、レーザーの作用機序や治療原理などを踏まえて、私見として述べさせていただきます。

そばかすレーザー治療機器の種類
そばかすレーザー治療機器の種類です。この表はそばかすの治療に用いられている方法を書き出しています。IPL(光治療)だけが△です。

IPL(光治療)を用いた治療では一時的にそばかすは薄くなりますが、何回おこなっても完全に消えることはありません。中止してしばらくするとそばかすの色が戻ってきます。IPL(光治療)ではそばかすの原因となる細胞を壊すことができないのが原因です。レーザーは照射方法の違いでQスイッチレーザーとピコ秒レーザーに分けられます。それぞれに効くレーザーと効きにくいレーザーがあり、効果の違いはレーザーの波長で異なります。

IPL(フォトフェイシャル・アキュチップ)について

フォトフェイシャルに代表されるIPLでは、そばかすを薄くすることが可能です。IPLはレーザーと比較してダウンタイムが軽いことは最大の利点と思っています。欠点はIPL単独ではそばかすは消えないことです。当院にそばかす治療でいらっしゃる患者様には、他のクリニックでIPL治療を受けられた方もいます。そのクリニックでは「○○回施術すれば、そばかすは消えますよ」といわれたそうですが、IPLでは何回治療をおこなっても、そばかすが"消える"ことはありません。IPLではそばかすの原因となるメラニンを多く産生する色素細胞を取り除くことができないからです。

これはアキュチップも同様です。アキュチップとはIPLで発生する光線を小さい面積に集中させてシミ・そばかすを治療する方法です。通常のIPLより効果があり、消えるシミ・そばかすはありますが、再発も多くみられます。通常のIPL同様、メラニンを多く産生するそばかすの原因細胞を完全に取り除くことができないのです。

レーザー(アレキサンドライト、ルビー)とフォトフェイシャルなどのIPL(光治療)での効果比較
対象ピコ秒アレキサンドライトレーザー
Qスイッチルビーレーザー
フォトフェイシャルなどのIPL(光治療)
※アキュチップ含む
そばかす△(アキュチップでは○)
老人性色素斑
脂漏性角化症○〜◎×
肝斑(かんぱん)×(悪化)〜◎
くすみ
美肌-(適用なし)
赤ら顔-(適用なし)

記号の意味:◎は高い効果が得られること、○は効果が得られること、△は薄くなるものの消えないこと、×は効果がない、または悪化することを表します。-は当院でその目的には用いないことを表します。

※ △の理由は、IPLで顔の色素斑(シミ、そばかす、肝斑)を治療する際に、シミ治療モードでの照射をおこなった場合、肝斑が悪化することが多いからです。肝斑に用いるためには適切な波長のフィルターを用いて、出力を調整して照射して◯〜◎となります。このモードではシミ治療の効果が弱くなるのが欠点です。

レーザートーニングについて

レーザートーニングはそばかす治療に向いていないと思っています。

レーザートーニングはQスイッチ・Nd:ヤグレーザーの照射エネルギー密度を低くしたもの(「低フルエンス」と呼ばれます)で、顔全体に照射するとシミや肝斑がうすくなるとの宣伝文句でたくさんのクリニックでおこなわれています。最近はピコレーザーを低フルエンスで照射することもおこなわれているようです。

レーザートーニングは低フルエンスなので、ダウンタイムが少ないとうたわれています。しかし、ダウンタイムが少ないということは治療効果も少ないということです。そばかすの治療でレーザートーニングを何回もおこなっているようですが、レーザートーニングでそばかすが薄くなることはあっても、消えることはありません。また、短い間隔で繰り返しNd:ヤグレーザーを照射すると、低出力であっても正常なメラニン細胞が傷んでしまいます。そばかす、シミ、肝斑でレーザートーニングを繰り返し治療される方には、まだら、不均一に色抜けしている方を多く見ます。

そして、Nd:ヤグレーザーの1064nmの波長は、アレキサンドライトの755nm、ルビーの694nmにくらべてメラニンへの吸収性が低いです。あえてNd:ヤグレーザーをそばかすの治療に使うのはいかがなものでしょうか。

レーザートーニングでもっとも問題になるのは色素脱失です。レーザーを繰り返し照射することで、表皮のメラノサイトは破壊されていきます。繰り返すことで色が抜けていくのです。詳しくは 肝斑(かんぱん)のページ をご覧ください。

レーザートーニングを繰り返した肝斑の色素脱失の写真
肝斑にレーザートーニングを繰り返して頬骨部に出現した、まだら状の色素脱失です。レーザー照射を繰り返すことにより色素細胞が破壊されて白抜けが出現した部分と、残存した肝斑の色調で"まだら"になっています。いったんおこると元に戻らないことがあります。
ピーリング・イオン導入・エレクトロポレーション・ハイドロキノン・内服薬でそばかすはどうなるかを読む

ピーリングについて

ピーリングは肌表面に蓄積した古い角質を剥がれやすくする薬剤を塗り、肌のターンオーバーを促す施術です。施術により肌のターンオーバーが促進されることから、皮膚の組織に蓄積されていたメラニン色素が徐々に排出されていきます。

そばかすでは、原因となる表皮のメラニン細胞(メラノサイト)から過剰に産生されるメラニンが、角化細胞に受け渡されて、角層に蓄積してそばかすの色をつくっています。ピーリングでは角層を化学的にはがすので、角層のメラニン量は減り、そばかすが薄くなります。残念ながらそばかすを消すまでには至りません。そばかすの原因細胞を除去できないので、ピーリングを止めると、しばらくして元通りのそばかすの色調に戻ります。

イオン導入について

イオン導入は、皮膚に弱い電流を流すことによって電気の勾配(片側プラス、もう片方をマイナスにする)をつくり、イオン化された物質を皮膚に浸透させる方法です。ビタミンC誘導体がイオン導入では使用され、ビタミンC誘導体は皮膚の奥深くに浸透し、そこでビタミンCに変換されます。ビタミンCは表皮メラニン細胞(メラノサイト)のメラニン産生を抑制します。すでに存在するメラニンの色も薄くします。ピーリングと同様にそばかすの原因細胞を除去できないので、消すことはできません。イオン導入を止めると、しばらくして元通りのそばかすに戻ります。

エレクトロポレーションについて

エレクトロポレーションは特殊な電気パルスを利用して、瞬間的に肌に孔をあける方法です。この穴から、美肌、美白の有効成分を皮膚の深層まで浸透させることができます。ビタミンC誘導体はもちろん、イオン導入では浸透させることができなかったトラネキサム酸などの浸透が可能です。ビタミンC誘導体やトラネキサム酸は美白成分なので、そばかすを消すことはできませんが、薄くすることは可能です。施術を止めると、しばらくして元通りのそばかすに戻ります。

ハイドロキノン(HQ)について

ハイドロキノンは、1940年代から米国で美白剤として使われはじめ、現在では世界中で美白・美肌治療に使われている歴史の長い、安全性が確立された美白剤です。ハイドロキノンはつぎの3つの効果で美白剤として高い効果を持っています。

  • メラニンを合成するtyrosinase(タイロシネース/チロシナーゼ)という酵素の活性を抑制する
  • 過剰なメラニンを産生する異常なメラニン細胞を破壊する
  • メラニンの凝集したメラノソームを分解する

これらの作用によりメラニン色素が生成されにくくなり、そばかすの色は薄くなります。しかし、そばかすを消すまでにはいたりません。そばかすの場合、顔の広範囲に外用する必要がありますから、結構な量をつかうことになります。副作用としては、刺激感、接触皮膚炎に注意が必要です。外用を中止すると、しばらくして元のそばかすの色調に戻ります。

内服薬について

そばかすを薄くする内服薬としては、肝斑のホームケア(セルフケア)に使われるビタミンCやトラネキサム酸があります。ビタミンCやトラネキサム酸は理論的に美白成分ですが、内服で効果があるかについては疑問です。

そのようなクリニックでは、顔にどんなシミがあるかの説明がないまま、流れ作業的にフォトフェイシャル、ピコトーニングがおこなわれているようです。そもそもフォトフェイシャルではシミ、そばかすは消えないのですが。

そばかす・シミの再発は、「ダウンタイム(治療後の炎症や炎症後色素沈着)が少ない」といううたい文句で受けたアキュチップを含めたIPL治療ではほとんどの場合に起こります。「ダウンタイムが少ない」ということは「原因細胞へのダメージが少ない=治療効果も少ない」ということです。「ダウンタイムが少ないのに治療効果が高い」は理想ですが非現実です。

「気になる数個だけ」ではなく顔全体で治療する理由

当院の体制

そばかすのレーザー治療は、診察・診断・お見積りからレーザー照射まで医師(院長)が担当します。看護師が照射をおこなうことはありません。そして当院のそばかす治療は顔全体の治療のみです。「目立つ数個だけ取ってほしい」という顔の部分治療と、体のそばかすの治療はおこなっておりません。

なぜ「気になる数個だけ」の治療をお受けしないのか

  • 照射した部分だけが周囲と切り離されて白く抜け、かえって不自然な仕上がりになる
  • どのそばかすを治療するのかを、1つずつ確認する時間がかかる
  • 治療後の経過中に、新しくできたそばかすなのか、取り忘れたそばかすなのかを区別できない
  • そのため、仕上がりについて患者様が納得できないことが少なくない

そばかすは、顔全体に散在するという性質をもった色素斑です。ここが老人性色素斑や脂漏性角化症と決定的に違う点です。老人性色素斑や脂漏性角化症は数が限られていれば1個単位の個別治療が成り立ちますが、そばかすで同じことをすると、照射した部分だけが周囲と切り離されて白く抜け、かえって不自然な仕上がりになります。

これは理屈の話ではなく、レーザーの作用としてそうなります。レーザーが当たった部位はそばかすがなくなり、きれいな、くすみのない皮膚になります。周囲の照射していない部分にはそばかすとくすみが残ったままですから、そこにコントラストがついてしまうのです。「数個だけ」の治療は、この段差を顔の一部だけにつくる行為にほかなりません。

ご要望どおりに照射することが、そのままご本人の利益になるとは限りません。当院はサービス業として希望に沿うのではなく、医学的・美容的に成立する方法をお示しする立場をとります。そばかすを顔全体で治療するのは、そのための方針です。

そばかす治療後の色抜けの図
くすみをそのままにして、そばかすのレーザー照射をおこなうと、照射部位と非照射部位との色のコントラストがつきます。部分治療でも同じことが起こります。

当院で治療できない病変について

当院では病理検査を実施していないため、悪性腫瘍が疑われる病変は当院では治療できません。必要に応じて保険医療機関へご案内します。何の色素斑かの違いについてはそばかすとADM・老人性色素斑・肝斑は何が違いますか?をご覧ください。

撮影記録(VISIA)について読む

撮影記録について(VISIA)

初診では、VISIA(ビジア)という画像診断器と一眼レフカメラで撮影します。当院はVISIAを診察の補助と経過確認のための撮影・記録に使用しており、VISIAによる自動の肌診断はおこないません。世間では「VISIA=肌診断」として知られていますが、当院では肌解析・肌診断の目的では使用しませんので、ご了承ください。

撮影した画像は治療の基準となります。見積り日に撮影したVISIAの標準写真(IntelliFlash®カラー)・偏光写真(クロスポラライズ)および一眼レフ写真を基準画像とし、治療対象の同定と、治療後の照射漏れの判定に用います。VISIAの解析画像(メラニン/ヘモグロビンインデックス等)とUV写真は判定の補助であり、基準画像には含めません。なお、レーザー治療当日(術中・直後)の写真撮影はおこないません。照射反応は術者である医師がリアルタイムに視認し、安全性を最優先に治療を進めます。

山手皮膚科クリニックのそばかすレーザーでとれたそばかすは再発しますか?

答え

とれたそばかすが再び出てくることはありません。ただし、同じ場所に新しいそばかすができることはあります。そばかすは、そばかすの体質の方の肌が紫外線を浴びることで、メラノコルチン-1受容体に異常が起こり、細胞の遺伝子変異によってできるためです。治療した場所にも、紫外線を浴びればできます。

そばかす、シミは皮膚に紫外線を浴びることでおこります。いったんレーザー治療をおこなって、完全に消すことができても、治療後に紫外線予防をしていないと新しいそばかす、シミが出現します。治療した部位に同じように出現した場合は、治療がうまくいっていなかった可能性があります。

IPLやNd:ヤグレーザーを用いたトーニング治療をおこなった場合、シミ・そばかすは薄くなった状態で残っています。細胞は残っているので時間が経つと同じ部位に同じように出現します。老人性色素斑や脂漏性角化症では、トーニングではなくNd:ヤグレーザーを使ったスポットの治療がおこなわれます。この場合でも治療後に細胞が残っていることがあり、そもそも消えない場合や、消えても数年して同じ部位に再発することがあります。

ピコ秒レーザーは治療に使われだして10年になります。刺青には素晴らしい効果を発揮します。シミ・そばかすの治療では、ピコ秒レーザーの波長が重要です。波長1064nmのピコ秒レーザーでの効果は、あきらかにQスイッチルビーレーザーやピコ秒アレキサンドライトレーザーに劣ります。

新しいそばかすを防ぐ方法とホームケアを読む

新たなそばかすを防ぐには

そばかすは遺伝的要因があり、紫外線を浴びることで、あらたにそばかすができる可能性は十分あります。また、老人性色素斑や脂漏性角化症は、紫外線を防御して新たにできるのを予防することが重要です。治療後は紫外線対策などのセルフケアをしっかりおこなうことをお勧めしています。日ごろからサンスクリーン、長袖の衣類や帽子の着用、日傘の利用をおこなってください。

日焼け止めを使っていてもそばかすができた方へ

日焼け止め(サンスクリーン)をつかっていても、そばかすができる方は何に注意すればよいのでしょうか。日焼け止めの外用量を見直してください。容器に表示されたSPFやPAの効果を得るには、クリームでは顔全体にパール玉2つ分を外用するとされています。この量を外用すると結構厚いと気づかれると思います。ちなみに薄く塗った場合、塗る量を半分にするとSPF値は表示値の20〜50%に低下するという報告もあります。SPF50でも10〜25に下がっているというのです。

みなさん1日1回は日焼け止めを塗っていらっしゃると思います。しかし、1回で十分なのでしょうか。日焼け止めは時間とともに摩擦で薄くなります。表示のSPFの効果を発揮しているのは、なんと2〜3時間といわれています。朝、日焼け止めを塗って学校や会社にいって、夕方日が照っている時間に帰宅して外を歩く場合、塗りなおす必要があります。

ホームケア・セルフケアについて

ホームケア、セルフケアとしてはビタミンC誘導体がはいった化粧水の使用をおすすめします。ビタミンC誘導体はビタミンC単剤にくらべて皮膚への浸透性が極めて高いものです。表皮基底層にまで浸透して表皮メラノサイトのメラニン産生を抑制し、美白効果があります。また、紫外線、喫煙、生活習慣から発生する活性酸素を除去します。活性酸素は皮膚のさまざまな部位に悪影響を及ぼすので、加齢にともなう皮膚の老化防止(エイジングケア)にも効果があり、手軽ながら非常に効果が高い、美容医療には欠かせないケア用品です。

一度できたそばかすとシミは治せますか

一度できてしまった、そばかすやシミ(「狭義のシミ」では老人性色素斑と脂漏性角化症、「広義のシミ」では太田母斑、ADM、肝斑)を治すことは可能です。ただし、肝斑のみレーザーを使わない治療で治します。

なお、レーザー治療を行った部分の皮膚は、治療対象が除去されて皮膚組織が新しく再構築されます。レーザー治療を行っていない部分の皮膚と、レーザー治療箇所およびその周辺皮膚との質感の差、色調のコントラストが生じます。時間の経過とともに軽度になりますが、完全に同化することはありません。

そばかすとADM・老人性色素斑・肝斑は何が違いますか?

答え

肉眼では見分けがつきません。頬の両側に小さな色素斑がパラパラと散らばっていると、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)がそばかすと間違われて診断されていることがあります。ご自身で「これはそばかす」と判断されて来院された方でも、実際には肝斑やADM、そばかす型の老人性色素斑が混在していることが少なくありません。当院では顔全体を確認し、何の色素斑かを医師が診断したうえで治療方針を決定します。

そばかすとADM・老人性色素斑・肝斑の違いを詳しく読む

診断は、診察用光源・拡大鏡(ルーペ)・撮影画像の比較・問診(既往歴・治療歴・症状の経過など)を総合しておこないます。皮膚病変は類似して見えることが多く、境界・深さ・色調・盛り上がりの違いによって診断が分かれます。担当医の専門性・経験・視診技量によって治療提案が異なることがあります。

ここが重要な点です。そばかすかどうかを決めるのは、ご自身の判断ではなく医師の診察です。そばかすと似た色素斑は、それぞれ適するレーザーも出力も異なります。ADMをそばかすの出力で照射しても取れませんし、そばかす型の老人性色素斑をそばかすの出力で照射すると落ち残ることがあります。逆に、肝斑上の色素斑を中程度以上の出力でむやみに照射すると肝斑が悪化します。「自分はそばかすだから、そばかすの治療をしてほしい」というご希望のとおりに照射することが、結果としてご本人の不利益になるのです。

そばかす(雀卵斑)と、そばかすに似た色素斑の違い
比べる観点そばかす(雀卵斑)そばかす型の老人性色素斑ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
出現時期幼少期から見られる幼少期にはなく、20歳後半に出現する思春期以降に後天的に出現する
色素の存在する深さ表皮(メラニン細胞が過剰産生)表皮(角化細胞とメラニン細胞の形質転換)真皮(真皮メラノサイトによる)
分布の特徴鼻の上を含め顔全体に散在する鼻にあまりない傾向がある頬の両側に小さな色素斑がパラパラと散らばる
背景・誘因遺伝的背景が強い(家族に多い・色白に多い)中学・高校・大学での野外活動など、紫外線にあたる時間が長かった方に出る傾向真皮に存在する真皮メラノサイトが原因
レーザーへの反応老人性色素斑より弱い出力で反応するそばかすに適用する出力だと落ち残ることがある反応がそばかすと異なり、複数回の治療を要する
誤診されやすさ一見そばかすに見えるため、事前の鑑別が大切そばかすや肝斑と間違って診断されて治療されている場合がある
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)です。後天性両側性太田母斑様色素斑ともいいます。そばかすや肝斑と間違って診断されて治療されている場合があります。

ADMの原因は真皮に存在する真皮メラノサイトです。通常は真皮にはメラニンを産生するメラノサイトはないか、あってもメラニンを産生していません。ADMについては 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)のページ をご覧ください。

そばかす型の老人性色素斑
そばかす型の老人性色素斑です。一見、そばかすに見えますが、日光暴露による老人性色素斑です。そばかすに適用するレーザーの出力だと落ち残ることがあります。事前の鑑別が大切になります。

写真の症例は、20歳後半に出現し、鼻にあまりないことからそばかす型の老人性色素斑と診断しました。幼少期には色素斑がなかったことがそばかすと異なります。紫外線による皮膚の加齢によるシミで、中学、高校、大学での野外活動で紫外線にあたる時間が長かった方にでる傾向があります。

そばかす(雀卵斑)の原因は?遺伝しますか?

答え

そばかすは医学用語で「雀卵斑(じゃくらんはん)」といいます。点在する色素斑がスズメの卵の表面のように見えることからきた名前です。メラニン細胞が過剰なメラニンを産生することで生じますが、老人性色素斑や脂漏性角化症と違い、そばかすの原因は分かっていません。

そばかすでは、メラニン細胞が過剰なメラニンを産生することが原因です。紫外線が関係していることは間違いないのですが、メラニン細胞自体に異常がおこっているかは不明です。そばかすがある方は色白の方が圧倒的に多く、ご両親・ご兄弟姉妹にもそばかすが頻繁に見られます。日本人のそばかすは常染色体優性遺伝と考えられています。

そばかす(雀卵斑)とは何かを詳しく読む

映画などに出てくる白人の子どもには、そばかすが多いですね。このようなそばかすが雀卵斑です。後述するシミ(老人性色素斑や脂漏性角化症)は紫外線による皮膚の細胞の遺伝子変化が原因とわかっていますが、そばかすの原因はわかっていません。

アイルランド人の赤毛とそばかす

私はカナダ、米国でメラニンの研究をおこないましたが、研究者の間では「アイルランド人の赤毛(Irish Redhead)」の話は有名です。赤毛の人にはそばかすも多く、この話がそばかすの原因ともつながります。

そばかすは毛髪が赤毛、ブロンドの白人に多いとされ、ヨーロッパでも北に行くほど多くなります。北欧、アイルランドあたりがもっとも多いといわれています。アイルランドでは10〜30%程度が赤毛でそばかすが多くの人に見られます。ヨーロッパ以外では赤毛になる人の割合は0.06%ですから、アイルランドでの10〜30%の赤毛の比率は高いといえます。そして以前から赤毛とそばかすは遺伝子に関係があると考えられています。

実際に赤毛の原因はメラニン生成に関与する遺伝子(メラノコルチン-1受容体)に変異があることが明らかになっています。そばかすにもメラノコルチン-1受容体遺伝子が関係していると考えられています。赤毛は昔、北に住んでいた白人におこった遺伝子の変異から始まります。皮膚や髪の毛の色をつくるメラニン産生に関する遺伝子に突然変異が起こったと考えられます。外界との交流が少なくかつ狭いコミュニティーではこれらの遺伝子変異は蓄積して保持されていきます。アイルランドでは昔から住んでいたケルト人の間でこれが起こり、現在まで保持されていると考えられています。ちなみに小説「赤毛のアン」の主人公アン・シャーリーにはそばかすが多いと描かれていますが、彼女はアイルランド系で間違いないと思います。小説の舞台となったプリンス・エドワード島にはアイルランド移民が多く、アイルランドのことわざや迷信、アイルランドの歴史上の人物が登場します。私もアイルランドの首都ダブリンにいったことがありますが、赤毛の人が多いと思いました。

赤毛の若い女性のソバカス
赤毛の若い女性のそばかすです。赤毛の原因となるメラノコルチン-1受容体遺伝子の変異は、そばかすにも関係していると考えられています。

日本人のそばかす

白人のそばかすは「夏季に多くなり、また数も多くなり、色も濃くなる。冬季には小さくなり、数も減少し、色も薄くなる」、「成人(30歳)以降、徐々に消退する傾向がある」とありますが、日本人では、このようなそばかすはありません。

日本人でもそばかすは夏季と冬季で若干の色調の差がありますが、これはそばかすがない部分でも同様に起こり、日差しによる通常の皮膚の色の変化によるものだと思っています。また、成人以降、数や色調が減ることはなく、むしろ数が増加していくことが多いと思います。

したがって、日本人のそばかすは白人のものとは異なるのかもしれません。しかし、家族内でそばかすが多い人がみられることから遺伝があることは間違いないと思います。

そばかすとシミは別のものです

みなさんは、シミにはたくさんの種類があるのをご存知でしょうか。一般にいう「シミ」は老人性色素斑や脂漏性角化症です(狭義のシミの定義)。ほかに広範囲に濃い色素の増強がみられる肝斑や、太田母斑や後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)をシミに含めることもあります(広義のシミの定義)。

  • 老人性色素斑…長年の紫外線による皮膚のダメージで、表皮の角化細胞やメラニン細胞(色素細胞)が遺伝子異常をおこしてできるものです。このなかで多発する小型の老人性色素斑はそばかす型日光色素斑とも呼ばれ、そばかすとの鑑別が難しいことがあります
  • 脂漏性角化症…長年の紫外線暴露、加齢によってできる、盛り上がったシミです。皮膚から盛り上がるので皮膚腫瘍として分類されることもあります
  • 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)…そばかすに似ていることがあり、治療に用いるレーザーの反応がそばかすと異なるので、鑑別が重要となります
シミ・そばかすの分類
シミ・そばかすの分類です。狭義のシミは老人性色素斑と脂漏性角化症、広義のシミには肝斑・太田母斑・ADMが含まれます。

当院がレーザー治療の対象として「シミ」に含めるのは、老人性色素斑・そばかす(雀卵斑)・脂漏性角化症の3つです。真皮メラノーシス(ADM・太田母斑)、扁平母斑、ホクロ、肝斑、炎症後色素沈着は、これらとは異なる疾患であり、治療法もリスクも異なるため、シミ治療とは別に診察して適応を判断しています。

そばかすの原因と遺伝について詳しく読む

遺伝子は単一の遺伝子の変化ではなく、さまざまな遺伝子が複合した変化からそばかすができているのでしょう。赤毛に関係するメラノコルチン-1受容体遺伝子異常は常染色体劣性遺伝(両親ともに変異遺伝子をもっている場合に赤毛になる)ですが、日本人でのそばかすは常染色体優性遺伝と考えられています。そばかすが多い方では、ご両親いずれかにそばかすが多いことも、常染色体優性遺伝と考える理由です。

紫外線等による肌へのダメージ

太陽光が皮膚にあたると、皮膚の表面の角層で5〜10%が反射されます。それから皮膚のメラニンに散乱、吸収されます。皮膚の角層の最下部である基底細胞層に届くのはわずかで、その下の真皮にはさらに少ない量が届きます。紫外線ではUVBはほとんどが表皮までしか到達せず、真皮まで到達するのは10%程度です。UVBは細胞のDNAに変異を起こします。DNAの変異はすぐに酵素によって修復されますが、からだ側はつねに大量の変異を修復する過程でまれに修復エラーがおこります。この修復エラーが遺伝子の傷となって、細胞に変化をおこします。

UVAは波長が長く、真皮まで到達します。UVAはおもに真皮の劣化を起こします。真皮の線維芽細胞を老化させて、細胞外マトリックス(コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などからなる基質)を劣化させます。これらの変化が、シミ、シワ、たるみなど皮膚の老化を招きます。長期にわたる紫外線暴露は皮膚がんの発生要因にもなります。

そばかすの場合:レーザーが安定して効く理由

そばかすでは、メラニン細胞が過剰なメラニンを産生することが原因です。レーザー治療では老人性色素斑よりも弱い出力で効果がでることから、角化細胞の形質転換はおこっていないと私は考えています。治療にはメラニン細胞のみをターゲットとして治療すればよいので、安定した治療効果を得ることができます。

比較:シミ(老人性色素斑)の場合

シミの代表である老人性色素斑では、紫外線によりメラニン細胞(メラノサイト)、表皮基底細胞に異常(形質転換)がおこります。最近では線維芽細胞の老化も一因であるとわかってきています。

皮膚が長期にわたり紫外線を浴びると、表皮のメラニン細胞に異常がおこり、メラニン色素(以下、メラニン)を過剰に産生するようになります。これをメラニン細胞の形質転換といいます。さらに角層をつくる表皮基底細胞も形質転換をおこし、メラニン細胞を活性化する因子(インターロイキン1α、MSH)を常に産生するようになります(表皮基底細胞の形質転換)。活性化したメラニン細胞は絶え間なくメラニン産生を続け、角層には過剰なメラニンが蓄積します。

老人性色素斑では、おそらくメラニン細胞、表皮基底細胞の両方に形質転換がおこっているので、治療にはレーザーで双方を破壊する必要があります。さらに、紫外線により真皮に老化がおこると、老化した線維芽細胞からメラニン細胞を刺激する物質が表皮にむけて分泌され、メラニンの過剰産生がおこることもわかってきました。レーザーは真皮にも熱を与えるので、真皮の「リモデリング」がおこり、老人性色素斑の再発を予防します。

老人性色素斑を数回にわたって治療するところがあります。これは、レーザーを用いても老人性色素斑の治療が難しいことを意味しています。表皮基底細胞、メラニン細胞、老化線維芽細胞の3つを同時に取り除く必要があるからでしょう。そばかすが1回の照射で治療できるのは、この点が老人性色素斑と決定的に異なるためです。

真皮の「リモデリング」とは

真皮は線維芽細胞、マクロファージ、肥満細胞、血管、神経からなる「細胞成分」と、コラーゲン、エラスチン、基質(ヒアルロン酸など)からなる「間質成分」の2つに分類されます。細胞外マトリックスとは生体内で細胞を取り巻いている物質の総称ですが、真皮ではコラーゲン、エラスチン、基質(ヒアルロン酸など)が「(真皮の)細胞外マトリックス」と呼ばれます。細胞外マトリックスは皮膚の弾力性の維持、水分の保持をおこなっています。

皮膚が長期に紫外線にさらされることで、細胞外マトリックスは劣化して、皮膚の弾力性が低下して、乾燥傾向になります。「細胞成分」である線維芽細胞は紫外線老化します。老化した線維芽細胞は表皮のメラニン細胞にむけて、異常なシグナルの伝達をおこなうようになります。このシグナルでメラニン細胞は過剰なメラニンを産生し、大量のメラニンは角化細胞へ受け渡され、角層のメラニン量が増えシミとなります。

レーザー、RF(高周波)、超音波などを使って真皮に熱凝固をおこすと、からだは皮膚のダメージと受け取り真皮の線維芽細胞を活性化させて、老化した線維芽細胞は新しい線維芽細胞に置き換わります。そしてメラニン細胞へのシグナル伝達が正常化します。この過程を「皮膚のリモデリング(再構成)」と呼び、美容医療での皮膚の若返りの原理です。

山手皮膚科クリニック院長 豊福一朋

この記事の執筆・監修

豊福 一朋(とよふく かずとも)

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医・医学博士・MBA

あらためて、そばかすの治療についてお伝えします。私は1991年に九州大学皮膚科に入って以来、国内外でシミの原因となるメラニンの研究をおこなってきました。2005年の開業以来、レーザーでのシミ・そばかす、脂漏性角化症、太田母斑、ADMの治療をおこなっています。シミの治療は私のもっとも得意とする分野です。美容皮膚科治療の中でシミの治療は難しいと言われています。それはシミの種類が多く、簡単には見分けがつかないからです。また一人の顔にさまざまな種類のシミが同時に存在していることも、治療を難しくしています。シミ、そばかすならピコレーザー、肝斑であればトーニングと簡単にはいかないものです。実際、当院には他院に通って治療がうまくいかなかった方が多くいらっしゃいます。シミ、そばかすの治療では、医者選びが大切です。私は、皮膚科専門医あるいは形成外科専門医が、顔を十分に観察してどこにどんなシミがあるかを的確に説明できるなら、信頼して治療をまかせられると思います。近隣にそのような医師がいない場合はぜひ、当院を受診ください。カウンセリングで治療を押し付けることは一切ありません。安心してお越しください。

経歴
  • 1991年 長崎大学医学部卒業
  • 1991年 長崎大学病院泌尿器科、九州大学病院皮膚科にて卒後研修
  • 1994年 九州大学大学院医学研究科入学。同年、カナダ医学奨学金(Royal Canadian Medical Foundation)にてカナダ・アルバータ州立大学皮膚科(エドモントン)に留学
  • 1997年 九州中央病院皮膚科医長
  • 1998年 九州大学大学院医学研究科修了(医学博士)
  • 1999年 米国国立衛生研究所(NIH)(メリーランド州ベセスダ)研究員
  • 2001年 佐賀県立病院皮膚科医長
  • 2002〜2004年 慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)
  • 2005年 山手皮膚科クリニックを開設

自費診療に関する表記

ピコ秒アレキサンドライトレーザーによるそばかす治療の概要
診療区分自由診療
照射出力等ピコ秒アレキサンドライトレーザー 1.0〜4.0J/c㎡
治療期間・回数治療回数は1回 ※くすみがあるときは先行してフォトフェイシャルを2回行います
リスク・副作用照射に際しては局所麻酔含有クリームあるいは麻酔注射剤を使用します。治療後、照射部位は炎症がおこります。治療部位はかさぶた、びらんになり、上皮化するまで2週間かかります。その後、炎症後色素沈着が生じることがあり、治療1〜1.5か月目にピークとなり、3〜6か月で消失します。炎症後紅斑が残ることがあります。
費用(税込)全顔照射165,000円・198,000円・220,000円の3段階 ※そばかすの密度と範囲で決定。別途、診察料・麻酔・薬剤などの費用が必要です。
承認区分ピコ秒アレキサンドライトレーザー(ピコシュアプロ)は国内承認機器です。ただし、本治療で使用する麻酔クリームは国内未承認の医薬品です(下記「未承認医薬品に関する明示事項」をご確認ください)。
フォトフェイシャルM22(前処置)の概要
診療区分自由診療
照射出力等10〜12J/c㎡(640nmフィルターに限定して施術します)
治療期間・回数くすみ・美肌目的の治療では回数に規定なし、照射は3〜4か月おき。プレトリートメントでは2か月あけて2回
リスク・副作用照射部分に一致したマイクロクラストが生じます。まれに毛穴に一致した発赤や湿疹、毛包炎が起こる場合があります。
費用(税込)1回 25,300円(顔全体2周 ※目の周囲、こめかみ、髪の毛の生え際を除く)
承認区分フォトフェイシャルM22は国内承認機器です。

未承認医薬品に関する明示事項

そばかすのレーザー治療で使用する麻酔クリームについて
未承認である旨当院がそばかすのレーザー治療で使用する麻酔クリームは、医薬品医療機器等法(薬機法)上の承認を受けていない未承認医薬品です。
入手経路当院の医師の判断のもと、韓国から個人輸入手続きをおこなって入手したものです。個人輸入において注意すべき医薬品等については、厚生労働省の「個人輸入において注意すべき医薬品等について」をご参照ください。
国内の承認医薬品の有無国内には、同種の効能(皮膚レーザー照射時の疼痛緩和)を有する外用局所麻酔剤の承認医薬品(リドカイン・プロピトカイン配合クリーム等)があります。

他院のIPLやトーニングでそばかすが消えなかった方、まず何の色素斑かを確かめたい方へ。初診は撮影・診察・お見積りのみで、当日の治療は行いません。ご自宅で検討いただけます。

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