レーザー治療及び自費治療を前提とした診察・相談・治療の実施について、患者様の年齢制限を設けております。

①レーザー治療、美容施術全般 ※医療レーザー脱毛、ニキビレーザーフェイシャルを除く。②を参照

 →ご相談及び施術ともに、満19歳以上の方を対象とさせていただきます。

②医療レーザー脱毛、ニキビレーザーフェイシャル

 →ご相談及び施術ともに、満16歳以上の方を対象とさせていただきます。

※医療レーザー脱毛について…患者様の年齢が若ければ若いほど、毛の減毛効果は低くなりますが、身体の成長に伴う体毛の変化が、コンプレックスとなる場合があることや、不適切な除毛行為が皮膚に色素沈着や毛穴の形状変化等を生じさせる恐れがあるため、満16歳以上の方を対象としています。

※ニキビレーザーフェイシャルについて…ニキビ治療では、将来において凹んだニキビ痕や肥厚性瘢痕が残らないようにすることが、最も重要となります。ニキビの多発年齢は19歳未満であることが多いため、満16歳以上の方を対象としています。

③未成年者の治療・施術について

  • 2022年3月31日まで…満20歳未満の方は、保護者様の同意(同意書への署名)が必要です。
  • 2022年4月1日以降…満18歳未満の方は、保護者様の同意(同意書への署名)が必要です。※成人年齢が18歳となるためです。成人年齢が18歳となっても、①の施術の年齢制限は満19歳以上からとなります。

【年齢制限設定の理由】

 インターネットと美容皮膚科、皮膚科でのレーザー治療が普及した影響か、中学生、高校生の保護者様やご本人様から、当院の治療についてのお問い合わせや、治療のご希望が増えてまいりました。

 これまでの経験から、私たち、医療機関側が安全な医療を提供するために、患者様への説明や治療の準備を行うことを前提に、患者様側にも安全で効果的な医療をお受けいただくために必要な条件のようなものがあると考えています。

*患者様側に必要な条件*

  • 患者様本人が治療を希望していること。
  • 患者様本人が自分の症状について理解しようとする姿勢があること。
  • 患者様本人が治療について(治療前後の注意事項等についても)理解できること。
  • 患者様本人が治療に伴う処置を行うことができること。
  • 患者様本人が治療に伴う注意事項を守ることができること。
  • 身体的かつ精神的に治療に伴う最低限度の痛みに耐えうること。
  • 各医療機関が定める受診のルールを守れること。…などです。

また、若年齢の方への治療には以下のような身体的・精神的傾向があります。

  • 疼痛の程度、経験したことのないことに対する恐怖心が成人に比べ大きい。
  • 身体の成長に伴い、皮膚や体毛の状態が変化している最中である。
  • 治療についての説明を自己の責任のみで全て理解することが困難である。
  • 日常生活(学校生活)において、紫外線防御等の徹底が困難である。

 

若年者にレーザー治療や美容医療を行うことの有効性について、当院は研究機関ではないため、幼児や小児にその治療を行うことが、果たして将来、その患者様にとって有益であるかどうか、有益であったかどうかを正しく検証することができません。大学病院や大病院、小児科医院とは異なり、比較して症例数も限られてまいります。

現在、ある患者様に、ある症状・疾患があり、その症状・疾患に対して、当院で患者様が望む治療法が存在したとすると、当然医療行為を提供することになります。医療行為の提供が、クリニックの収益源でもあります。しかしながら、これが整容目的のものである場合、今この医療行為を行うことが絶対にこの患者様のためになるかどうかは、医療行為の結果・効果についてはそもそも不確かな要素が多く含まれているとしても、成人の患者様に行う医療行為と比べより不確かなものとなります。

もっとわかりやすい説明ができればいいのですが、つまりは、命や将来の皮膚の性状に大きく影響を及ぼしかねない症状や疾患については、すぐに治療を始めるべきだけれど、当院で行うレーザー治療や美容医療の治療目的となる症状は、人の皮膚にみられる良性のものであったり、通常の加齢現象であることがほとんどであるため、『当院では、治療は19歳を過ぎてからとさせていただきます』ということです。

例えば現在15歳の方が19歳になるのは4年後です。4年後の医療は少なくとも現在よりも進歩しているはずですし、よりよい治療法があるかもしれません。また、現在効果があるとされている治療法が有効でなかった、間違っていたとなることさえ起こりうるのが医療の現実です。

患者様の身体が十分に成育し、ご自身の身体に行う医療行為をご自身の意思で十分な理解のもとに受けられるようになったとき(その年齢を当院では満19歳以上とします)、当院は患者様のお悩みに合った最良の医療行為を提供させていただきたいと考えています。

 

2021年4月14日 院長 豊福一朋