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口唇ヘルペスの治療

口唇ヘルペスとは

多くの人は子どものうちに口唇ヘルペスに感染しています。60代以上ではほとんどの人が感染しており、20代~30代では約半数の人が感染しています。その後も年齢が高くなるにつれ感染率は高まり、日本人では全体で10人に1人がヘルペスに感染していると推測されます。このうち10%の人には再発性口唇ヘルペスという形で症状が現れます。

子どものうちに単純ヘルペスウイルスに感染して免疫ができると、発症しても軽症ですみます。逆に、大人になってからはじめて感染すると(これを初感染と言います)、症状が重症化することがあります。

口唇ヘルペスの症状

初感染であるのか再発であるのか、体調のよしあしなどの要因で症状の程度は異なります。

  • 初感染の場合
    口唇や口の周りの広範囲に5mm大までの水疱が多発します。
    発熱したり、あごの下のリンパ節が腫れる強い症状になります。
  • 再発の場合
    一般には口唇や口のまわりの一部分に限局し、軽症となります。

※前駆症状
水ぶくれが現れるのに先立ち口唇ヘルペスのきざしがみられます。皮膚にピリピリ、チクチク、ムズムズなどの違和感、かゆみ、ほてりなどを感じます。

前駆症状の後、口唇や口の周りなどの一部が赤くなり、しばらくするとその上に小さな水ぶくれができます。患部には軽いかゆみやほてり、痛みなどを感じます。普通は、水ぶくれがやがてかさぶたとなって、10日~2週間くらいでおさまってしまいます。また、同じヘルペスウイルスが原因で、口内炎の症状が出る場合もあります。

口唇ヘルペスの原因

口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型が原因で起こります。

ヘルペスウイルスの種類
主なヘルペスウイルス 病気
単純ヘルペスウイルス1型 口唇ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎
ヘルペス性角膜炎、カポジ水痘様発疹症
性器ヘルペス、ヘルペス性脳炎
単純ヘルペスウイルス2型 性器ヘルペス、臀部ヘルペス
ヘルペス性髄膜炎
水痘・帯状疱疹ウイルス 水痘、帯状疱疹 

どうして感染するか

ヘルペスは人との接触によって感染します。単純ヘルペスウイルスは感染力が強く、感染経路としては、直接的な接触のほかにウイルスがついたタオルやグラスなどを介しても感染します。したがって親子、夫婦など親密な間柄で感染することが多く、また、感染してもすぐには症状が出ず、何年もたってからはじめて症状が出ることがあります。

  • 症状が出ている時期の感染
    症状が出ている時期はウイルスを大量に排出しています。以前にヘルペスにかかったことがなくヘルペスウイルスに免疫がない人や、免疫があっても抵抗力が落ちている人は、接触によりヘルペスに感染する率が高くなります。
    また自分が患部に触れて、他の部位をさわることで、さわった部位に感染することもあります。
  • 症状が出ていない場合の感染
    最近の研究で、単純ヘルペスウイルス1型、2型ともに、症状がないときでも唾液中に排泄される場合があることがわかりました。そのためキスした皮膚に傷などがあった場合、唾液から単純ヘルペスウイルスに感染する可能性も否定はできません。感染の確率は低いと考えられています。

再発について

ヘルペスの症状がおさまっても、ヘルペスウイルスはいなくなったわけではありません。ウイルスは知覚神経節の神経細胞にじっと潜んで、活動再開(再活性化)のチャンスをねらっています。

現代医学をもってしても潜伏しているヘルペスウイルスを退治することはできません。

再発でヘルペスの症状が現れやすいのは、風邪で熱を出したとき、疲労や強いストレスがあるとき、紫外線を受けたとき、月経前のとき、何らかの薬剤を服用したときなど、体の免疫が弱っている場合です。

日常生活で気をつけたいこと

口唇ヘルペスは精神的・肉体的ストレスにより体力や抵抗力が落ちているときに再発することが多いのです。そのため、バランスのよい食事をとり、十分に休息することが大切です。日頃から体だけでなく精神的にも健康な生活を心がけてください。
海水浴や野外活動での紫外線の曝露は、全身の免疫力を低下させて、再発の原因となります。

口唇ヘルペスの治療

前駆症状の時点で治療を開始するとヘルペスが出ないこともあります。また、症状が出たら、早い時期(できれば水疱出現より48時間以内)に治療を始めると治りが早くなります。

軽症であれば、抗ヘルペスウイルス外用薬の5%アシクロビル軟膏(ゾビラックス軟膏)、または3%ビダラビン軟膏(アラセナA軟膏)を1日3~4回塗布します。

中等症では内服抗ヘルペスウイルス薬で治療します。アシクロビル(ゾビラックス)、バラシクロビル(バルトレックス)、ファムシクロビル(ファムビル)を5日間内服します。

検査について

口唇ヘルペスは60代以上ではほとんどの人が感染しており、20代~30代では約半数の人が感染しているような病気ですが、ご自身が感染しているかどうか調べるには、採血により抗体価を測定することでわかります。採血から結果がでるまで5日~1週間かかります。